人間の言う恋は知らない。 でも――…あなたに発情しても許されますか?

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表題作番になって、ご主人様

椿,獣人,従者
篠崎怜次,大学生,名家の次男

同時収録作品ワケありでも可愛いがってくれますか?

真広,大学1年生
蒼矢,大学2年生,イケメン

その他の収録作品

  • はじめの二人(描き下ろし)

あらすじ

人間は獣人を飼い、獣人は人間に従う世界。
名家の次男として生まれ、孤独な怜次(れいじ)にとっていつも傍にいてくれる獣人の従者・椿(つばき)は幼い頃からかけがえのない存在だった。
そしてその想いが次第に恋へと変わっていったある日…怜次は恋する欲望のままにふざけて椿にキスしてしまう。
そのキスは椿の欲情を誘い――…。
噛み付くような愛撫に、隠していた想いが溢れ出す。
身分も種族も全部違う。
ドラマティック主従ラブ!

作品情報

作品名
番になって、ご主人様
著者
永乃あづみ 
媒体
漫画(コミック)
出版社
オーバーラップ
レーベル
リキューレコミックス
発売日
電子発売日
ISBN
9784865548624
3.5

(24)

(4)

萌々

(9)

(8)

中立

(2)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
1
得点
82
評価数
24
平均
3.5 / 5
神率
16.7%

レビュー投稿数1

人間と獣人の主従関係LOVE♡

初めて読んだ永乃あづみ先生の作品です。
永乃あづみ先生のデビューコミックスになります。

こちらは、表題作の他に『ワケありでも可愛いがってくれますか?』が同時収録されています。

獣人×人間CP
怜次の世話係 椿と大学生 篠崎 怜次のお話。

獣人を従えることは、金持ちのステータスの一つになっている社会。
名家の次男に生まれた 怜次にも獣人の世話係 椿がいます。
椿と初めて会ったのは怜次が小学校4年生の時でした。
あれから月日が経ち、怜次は大学生、椿は従順な世話係に成長します。
――しかし、怜次はいつからか椿に対して恋愛感情を持っていたのでした…。

獣人は商品であり、‟人権“なんてない。
私設育ちで読み書きが出来ない椿に怜次は勉強を教えました。
怜次の尽力に報いるように、凛々しくたくましく育ちます。
どんな時でも怜次に従順な椿ですが、不意に怜次にキスをされて発情してしまいました。
怜次は椿とは結ばれない運命だとわかっていても、椿を求め、また椿にも求められたいと願います。
椿と交えたことを嬉しく思う怜次ですが、椿にとっては発情期の事故。
――と思ったら、事態は思わぬ方向に…。

人間×獣人の設定はなかなか構成が難しく、また独特の世界観が問われる題材だと思います。
こちらの作品は主従関係をテーマに種族を超えた愛情と絆を感じられました。
永乃あずみ先生は絵柄や心理描写を丁寧に描かれているので読みやすかったです。
ただ、ほとんど篠崎家内で話が進むため、椿以外の獣人を目にする場面がなかったのが残念でした。
人間と獣人が共存している描写があったら、もっとストーリーに深みが出たと思います。
…とは言え、全体を通してキャラの性格や言動にメリハリがあり、展開にも緩急があって良かったです。

長男を優遇する篠崎家で、次男の怜次は小さい頃から兄より目立たないようにと無理強いをされてきました。
そんな家庭環境の中、怜次にいつも寄り添い傍にいてくれた椿。
種族は関係なく、特別な感情を抱くのも自然なことなのでしょう。
一方、発情して怜次を「番」にした椿は違っていました。
「恋」がどういうものか…獣人の椿にはまだわからなかったのです。

種族が異なれば思考や性質が異なるのは当然なことですが、さらに人間と獣人は社会的な立場に差があるため、お互いに分かり合うのは難しい。
ただ一つ、同じ気持ちで繋がれるとしたら、それは「愛」なのかも知れません。

前半から後半に向けてドラマテックな展開が繰り広げられます。
しかし、最後が駆け足だったように感じました。
ページ数の問題でしょうか? (´•ω•`;)ションボリ
他にも、2人のバックボーンや怜次と家族の関係など読みたいエピソードがありました。
それだけ作品に入り込めたと思います。

このお話には、当て馬は登場しません。
怜次のお父様が当て馬なのかな?
脇キャラとしては、怜次のお見合い相手の親子が登場します。
娘のハルコはマジでやばい(笑)
見合い相手だけど嫌いじゃないよ!

Hシーンは、想像以上にエロかったです。
欲を言えば、結合しているところをもっと見たかった。
椿のしっぽがどうなっているのか興味津々です(笑)

描き下ろし『はじめての二人』
本編のその後のお話。

同時収録作品『ワケありでも可愛いがってくれますか?』
大学1年生 真広と大学2年生 蒼矢のお話。
街を歩けばスカウトされる日常のイケメン蒼矢。
誰もが容姿しか見てくれないため、性格も口も悪くなってしまいました。
ある日、大学で声を知らない男性から声を掛けられて…。

落とし物を拾ってくれたことが縁で、お付き合いを始めた真広と蒼矢。
可愛くて初々しいカップルのお話でした。
これからは、些細なことでも2人で話し合いながら仲を深めて欲しい。

種族や主従関係、幼馴染など萌える要素があり、切なさの中にふんわりした甘さ感じられる作品に仕上がっています。
「どうしてもあなたと離れたくない!」
椿が自分の気持ちに気がついた時――2人の運命が動き出す。

まだまだ粗削りではあるものの、期待できる作家先生だと思いました。
新連載も楽しみにしていますので、ぜひまるっと1冊を表題作でお願いします♡

5

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