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表題作雪狐 氷の王子は番の黒豹騎士に溺愛される

キラトリヒ,黒豹の獣人で国最強の戦士
ルナエルフィン,白狐の獣人

その他の収録作品

  • 番外編 結婚式の夜

あらすじ

異世界に白狐の獣人として転生した俺は、生まれてすぐに名前も付けられず人間に売られてしまった。そして、獣人の国の王、アレンハイド陛下に助けられるまで数年間も人間に虐待を受け続ける。幸い、アレンハイドにルナエルフィンと名付けられ、養子にまでしてもらえたのだけれど……獣人にとって一生、愛し愛される運命の相手――番である黒豹の騎士、ルナエルフィンにはある事情から拒絶されてしまう!! そのせいもあり、周囲に心を開けない俺を、自分の態度を悔いたキラトリヒは贖罪のように愛し、見守ってくれて――!?

作品情報

作品名
雪狐 氷の王子は番の黒豹騎士に溺愛される
著者
Noah 
イラスト
サマミヤアカザ 
媒体
小説
出版社
アルファポリス
レーベル
アンダルシュノベルズ
発売日
電子発売日
ISBN
9784434287985
1.9

(12)

(1)

萌々

(0)

(2)

中立

(3)

趣味じゃない

(6)

レビュー数
3
得点
14
評価数
12
平均
1.9 / 5
神率
8.3%

レビュー投稿数3

イメージは騎士×王女

なんだかちょっと、ん?と小さな点がひっかかって、ストーリーに流れを任せて没頭することができませんでした。細かいところが気になる質なのが我ながら恨めしい…。

白狐ルナエルフィン(ルナ・受け)は生まれてすぐ捨てられ辛い思いをした。↓
けど、王様に拾われて番の黒豹キラトリヒ(キラ・攻め)に出会えた。↑
なのに、キラは番だと分からず冷たく拒絶された。↓
ルナの魔力が解放されて人化した途端、番だと分かったキラに寄ってこられたけど、拒絶されたのを根に持って結界を張って断絶した。↑

と、上がり下がりがあるここまでの展開が全体の5分の1くらいです。

そこから、キラはひたすらルナの傍に仕え、ルナの怒りが解けるのを待つという展開でした。
キラも強いけど、ルナが規格外に強い魔法使いかつ心理的に上位に立っているので、なんとなくルナがえらそうで。終盤にルナが辛い目に遭わされた時も、あんまり可哀そうに思えなかったんです。
でも、受けざまぁという風に書かれてるわけでもないし、なんだろうこのもやもや。そんな中、両想いになってないのに懐いてるからって「子供ができたら」とか早くも想像してるキラも図々しく思えたり。

他の番も登場してたし、ルナのしっぽが増えるたりで、ストーリー途中で飽きたりはしなかったのですが、なんかこう、中立ではないけど萌えからレベルアップはしない作品だったなぁという感じでした。

1

面白い、のだけれど。

初読みの作家さまでしたが、あらすじとサマミヤさんの描かれた表紙に釣られて購入。

獣人と人間が混在する世界が舞台のお話です。





子猫を助けて、そしてトラックにひかれて死んだ青年。
目が覚めると、白いモフモフの「何か」になっていた。一緒に住んでいた大人はケモ耳としっぽが生えていて、自分は小動物に転生したことを知る。

が、彼の両親と思しき大人は彼を慈しむことなく、両親に売られたことをきっかけにしてその後さまざまな人の手に売られ、虐待され、もうこのまま死んでしまいたい。そう思っていた時に、彼は獣人の国・ヴィナシス王国の王である獅子の獣人・アレンハイド殿下に救出された。殿下には蛇の獣人である宰相であり番のレイモンドがいて、彼らの養子になることに。両親によってルナエルフィンと名付けられることになるが、実はルナは希少な白狐の獣人。首にはめられた魔力の掛けられた首輪を外してもらうことで、彼本来の能力を取り戻すと、彼は実は圧倒的な魔力を使いこなす獣人で―。

というお話。

薄幸なルナが、優しい両親に拾われ、幸せになるお話、かと思いつつ読み始めました。

この作品には主要キャラがたくさん登場しますが、その中でルナのお相手となる人物がキラトリヒ。養父・アレンハイドの乳兄弟で、国最強の戦士と言われる黒豹の獣人です。で、実はキラとルナは運命の番なのですが、まあお約束、なんでしょうか、ルナとキラの出会いは最悪です。ネタバレになってしまうので詳細は書きませんが、とある事情により、キラがルナに辛辣な態度を取り、そして侮蔑する言葉を投げかけるからなんですね。これによってルナはキラを受け入れられなくなる、といった展開。

出会いは最悪、そこからこの二人は愛情を育てていくことができるのか?というところを軸にBL展開していきます。

今作品はかなり厚さのある作品で、その厚さに見合った伏線とか、複雑なバックボーンがたくさんあって、それらを回収しつつ進む展開なのでかなりの大作です。

面白くないわけでは、決してないんですよ。

キラとルナの関係の行方とか、ルナの過去(奴隷のような扱いだった)や平民の出自であるということから嫌がらせをされたりとか、ルナの腹心の部下になってくれるエルフの国の王子であるミカルレインとのやり取りとか、ルナの義兄弟(アレンハイドとレイの息子たち)との絡みとか。

が、うーん。
何だろうな、このモヤモヤした感じ。
たぶん、ルナとキラ、が好きになれなかったことが原因ではなかろうか。

彼は白狐の獣人、ということで非常に麗しい見た目をしています。さらに彼が持つ魔力も非常に高い。最初からチート感が凄いっていうのかな。生まれたときから常に虐待を受け続けてきた彼の、その豹変ぶりにちょっとついていけなかった、という感じ。

で、めちゃめちゃ口が悪くって、態度も横柄な感じがしました。
健気な、薄幸な、守られるだけの受けちゃんじゃないんだよー、という、その演出なのかもしれませんが、ごめんなさい、好きになれんかった…。

そして一方のキラの方も。
彼はルナに初めて会ったときの言動によりルナに毛嫌いされています。キラがそういった言動をした、その理由もあることにはあるんですよ。が、それにしてもあの言動はない。人として(っていうか、獣人として、と言った方が正しいか…?)ちょっとないなあ、という感じ。

かと思いきや、ルナが番と知ってからの言動の変化にも萎え萎え。溺愛っぷり、執着っぷりが凄い。いやいや、最初にルナに会った時の言動が彼の素なんじゃないのかな。とか思うとですね、いわゆる一般的なスパダリ攻めとか執着攻め、とは一線を画してるような気がして最後までストーリーに入り込めなかった。

この辺りは完全に好みの問題で、お好きな方はもちろんたくさんいらっしゃると思います。どんな時でもルナファーストを貫くキラは、カッコいい男性ではあるのです。

序盤こそルナが可哀そうなシーンにまみれていますし、途中、彼が襲われるシーンもあったりしますが、ルナが早々に能力を開花させ圧倒的な力を持つこと、そしてキラが常に付き添うスパダリ感を見せることから、全体としてはほのぼのベースのお話で、痛いお話とか受けちゃんが可哀そうすぎるお話は好きじゃない、という方にはお勧めな一冊かと思われます。

あと、脇を固めるサブキャラで、めっちゃスピンオフ作品ができるんじゃないのかなー、といった風もあります。個人的にはルナの義兄とミカの恋の話が読んでみたい。

最後にもう一点。
サマミヤさん、絵師さん買いしちゃうくらい好きなんですよ。
表紙も、そして裏表紙もめっちゃ綺麗、そして可愛い。

が、中の挿絵はない…。
あれ?うそ、ない?
と、そこもがっかりポイントでした。

10

長いお話

表紙買い。最初は可愛いなと思ったのですが、盛り上がれずスルっと読み終わってしまったので萌より中立にしました。受け幼いころから始まる時間軸長めなお話、本編340Pほど+番外編6P。モフ好きな方だったらいいのかも。紙で買いましたが、人物紹介図が最初にあっただけで、中に挿絵は無かったです。しょんぼり。

黒い仔猫をかばって交通事故死・・のはずが、気がついたら白い子ギツネ姿に。色んな所を転売され酷い目に遭っていたけど、ある日獣人の国の国王に助けられ、養子に迎えてもらうことになります。魔法陣の組み込まれた首輪を外してもらい漸く人化したら、魔力が溢れ出し・・と続きます。

攻め受け以外の登場人物は
国王(獅子の獣人)、宰相(国王のツガイ、蛇の獣人)、義兄3名、ミカ(受けの側にいることを望むエルフの王子)、アタメント(猫の獣人、受けの友人)等々。色々いますけど役割は分かりやすいです。

++攻め受けについて

受けは最初はきゅうきゅう言うだけの小ギツネ(意思疎通は成功)で、首輪外された後はお子様姿からスタート(でもこの段階で既に3尾、魔力ばりばり)。たどたどしい言葉遣いながら、魔力は自由自在なところが可愛かったでした。やばいと思ったら「しゃおん」だの「だんぜつ」だの使って、嫌な事危険な事から身を守る。完璧じゃん。ブラッシングしてもらうのが気持ちいい等、お子様っぽい描写もあって、この辺りは可愛かったです。ただ言葉遣いが丁寧ではないので、うっかりすると尊大に読めちゃうところもあって、大きくなってからは微妙だなあと感じました。

攻めは国王の乳兄弟で、国王一家といえど遠慮なしなご関係の方。強い方なんだと思うのですが、きゃあカッコいい!と思った箇所はちょっと少なかったかな。最初誤解から受けにめっちゃ嫌われて、その誤解を解くべく側にいるという時間が長かったからか?

攻め受けともそんなに入れ込むキャラではなく、なんといってもお話自体に盛り上がれなくて、ちょっと困ったなと感じたお話でした。最初の挿絵のイメージで読み進めることは出来たんですけど。うーん、先生ごめんなさい。

2

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