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敏腕社長は箱庭うさぎを溺愛したい

binwan shacho wa hakoniwa usagi wo dekiashitai

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表題作敏腕社長は箱庭うさぎを溺愛したい

鳥海彰孝孝,梟の獣人で「株式会社クレーエ」社長
鈴白真広,「青柳サービス」で働く兎の獣人,19歳

その他の収録作品

  • 箱庭うさぎは愛の罠に溺れたい
  • あとがき

あらすじ

様々な動物の特徴を有する獣人たちが人間に擬態して暮らす世界。耳を上手に隠せない兎の獣人・真広は、引き籠もるように暮らしていた。養い親の庇護下から少しでも自立したい日々に舞い込んだのは、思いがけない仕事の依頼。幼い頃に助けられ、憧れてきた人――実業家である梟の獣人・鳥海と過ごすうち、真広の心は憧れを大きくはみ出して……?

作品情報

作品名
敏腕社長は箱庭うさぎを溺愛したい
著者
杉原朱紀 
イラスト
猫乃森シマ 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
幻冬舎ルチル文庫
発売日
電子発売日
ISBN
9784344848917
2.9

(11)

(0)

萌々

(4)

(4)

中立

(1)

趣味じゃない

(2)

レビュー数
2
得点
29
評価数
11
平均
2.9 / 5
神率
0%

レビュー投稿数2

『年下オオカミ君に愛情ごはん』のスピンオフ。

あらすじと、可愛らしい表紙に釣られて購入。

が、読んでいて、あれ?何かのスピンオフ?と思う描写がでてきまして。はい、杉原さん作品の『年下オオカミ君に愛情ごはん』のスピンオフでした。『年下オオカミ君~』は未読でしたが、これ単品でも問題なく読めました。

ネタバレ含んでいます。ご注意ください。




獣人が住まう世界と、人間と獣人が混在している世界、の二つがある。
人間の住まう世界では獣人たちは各々獣人の特徴を隠し人として生活しているが、獣人としての能力は半減してしまう。

という世界観のお話。

今作品の主人公は、兎の獣人の真広。
子どもの時に両親を亡くして以来、養い親である灯に何不自由なく大切に育てられてきた。が、真広は獣人の目印となるケモ耳を隠すことができない。そして、もう一つの理由のために、真広は拉致される可能性があって家の外に自由に出ることは許されていなかった。

が、もうすぐ20歳になるという年齢になり、灯の許しもあって、最近は灯がオーナーをしている便利屋で働き始めた。

そんな真広には仄かな恋心を寄せる人物がいる。梟の獣人である鳥海。
子どもの時にならず者に攫われそうになった真広を、助けてくれたことがきっかけだった。

その鳥海が、真広に仕事をしてほしいと持ち掛けてきて―?

というお話。

真広という男の子はまあまあな薄幸青年なのですが、ベースとしてはシリアス度はさほど高くありません。なにしろ、灯、そして鳥海という男性陣がスパダリ感が半端ないから。彼らに守られ、庇護されているために真広がピンチに陥ることはほぼほぼないんですね。そして周囲の人たちがとにかく優しい。

鳥海が真広に持ち込んだ「仕事」を介して、前作『年下オオカミ君~』の隼人×柊也の2人やほかの登場人物たちが登場してきます。序盤で前作未読でも問題なく読めました、と書きましたが、彼らの人間関係とか過去を知っていた方が、より面白くは読めるんじゃないかと思います。このあたりの人間関係を理解しないまま読んだので、初め、「ん?これ誰だっけ…」みたいになってしまったのは否めない。

今作品のキモはずばり、真広の可愛さでしょう。

素直で、一生懸命で、自分ができることを精一杯しようとする。
そんな真広の可愛さにKOされたスパダリたちの奮闘物語です。

今作品、シリーズ化されていくんでしょうか?
今巻で解明されなかった部分もありますし、獣人たちとの駆け引きを絡めて今後もストーリー展開していきそうな雰囲気です。

真広は灯に真綿に包むように守られてきたからでしょうか。
性的にも非常におぼこいというか、まっさらさんです。
そのまっさらさんな真広にあんなことやこんなことを致す鳥海のねちっこさにGJを送りたい。そして、いかんせん真広ちゃんは兎の獣人。兎、というところがポイントです。

可愛くって健気な真広が百戦錬磨の鳥海に啼かされる濡れ場が、とってもエッチで可愛くって非常に萌えました。

6

最後までモヤモヤ

杉原先生の作品は「僕のハートを召し上がれ」しか読んだ事がありませんでした。なのでこのお話のスピン元である「年下オオカミ君に愛情ごはん」は未読です。

未読であっても楽しめるとあとがきに書いてありましたが、私的には読んでいた方が理解し易かったと思いました。

文庫本にしては350ページ近くあり、とても読み応え充分でした。
でも独自な世界観が分かりにくいのと、真広の養い親の特殊な設定が意味ありげで初見の人には不親切な印象でした。

攻めの鳥海もスパダリだとは思うのですが、途中まで真広をそういう対象に見ていないので甘さが足りなくて、良い人なのか悪い人なのかも分かりにくかったです。

途中から真広を意識し出した時も唐突な印象でした。

それと最後まで読んでも真広の養い親についてや獣人世界についてハッキリしていなくて、スッキリしなくてモヤモヤしたまま終わってしまいました。

何となく作者さまの頭の中でだけ楽しんでる印象で、この内容だったらもっと短くても良かったのではと思ってしまいました。
途中から飽きて読む手が止まる事がしばしばありました。なのでスピン元は読まないと思います。

4

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