The Red Thread 下

深い愛情で結びついた二人に萌えが滾る

『The Red Thread』の下巻。
今作品は上下巻同日発売になりました。ぜひとも上下巻まとめて買われることをお勧めします。

上巻のネタバレも含めてのレビューになります。ご注意ください。





前世の記憶を思い出しつつ、順調に恋を育てていくディーンとパームの2人。
周囲の友人たちのサポートもありつつ、このまま現世では幸せになれる―。

そう、思わせる出だしです。

が、まあそうはいかないですよね。
共に過ごすことで、前世の記憶がより強くよみがえってくる。

コーンを亡くした痛み。
そして、現世でのディーンへの想い。
その二つに挟まれる形で、パームは少しずつ壊れていく。

今作品は、悲恋だった二人が現世で幸せになりました。

というだけの内容ではありません。
実は、ディーン、そしてパームともに、前世と意外なつながりがあってー。

上巻から巻かれていた伏線が、下巻で一気に回収され、そしてストーリーが動いていく。素晴らしいです。ああ、そういう繋がりか！と圧倒されました。喪った人を悼む思いに胸が痛くなりつつ、けれど、不安定になっていくパームを救うもの、それは。

下巻を丸々使っての結末かな？
結構先は長いけど、まだ波乱がある？

と思いつつ読み進めましたが、二人のお話は下巻の半分くらいまでで終わります。
あとは番外編というか小話、作中で出てきた料理やお菓子についての説明が入っていました。

この番外編がね、すごく味わい深かったです。
凄く温かい、っていうのかな。心がほっこりしました。

今作品は晴山日々子先生によるコミカライズ版があるのだとか。
めちゃめちゃ読みたい―！
できればコミックスになってから読みたいので、早くコミックス化してほしいと絶賛切望中であります。

あ、あと、二人の濡れ場がすんごい生々しいです。
男同士のセックスって、きっとこうだよなあ…、とか思ったり。
パームくん、お尻、大事にしてね。

いろいろなことを、二人で乗り越え、絆を深めていく。魂で惹かれ合う、そんな恋人同士の姿に、めちゃめちゃ萌えました。