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丸ごと1冊表題作シリーズです。
舞台は大正時代で主人公は2人とも侯爵家の嫡男。
この2人は1歳違いの幼馴染で、今では社交界でどちらが多くの浮名を流すかということで競い合っています。
2人の会話から相手の性別は構わないというのが伺えるのですが、作品に登場する相手はいずれも美青年ばかり。
一夜限りのラブアフェアーを楽しむというスタンスなので、基本的には軽いノリです。
落とす相手にも色々事情があって(まぁ、普通ならこれは当たり前なのですが)、それがコミカルだったり、切ない恋だったり。
主人公2人以外のキャラにもこうした設定で読ませてくれたのは面白かったです。
ただ中盤からの國臣の方向転換が唐突な感じがして違和感がありました。
序盤は完全にゲームを楽しんでいたと思うので、長年そうだったと言われても…う~ん、今一つ納得しないかな…(汗)。
評価は萌にしてますが、中立よりの萌です。
男らしい男の絵柄の東野裕先生の、2007年の作品。絵のクドさもかなり濃いめです。
内容は、大正時代の特権階級(侯爵家)の子息が、美少年たちを品定めしどちらが落とすかというゲームに興じ、浮名を流す日々を過ごすが…という話。
主人公は、自ら貿易会社を経営する高倉國臣と、遊び人で私財を食いつぶしている華村正嗣。
2人は幼馴染で、共に侯爵家の生まれです。
1話では子爵の令息を正嗣が落とし、2話では劇場の高潔な俳優を國臣が落とす。3話では子鹿のような高級男娼を共有し…
もちろん「寝る」というだけで恋人になるわけではないのです。特に正嗣にとっては暇つぶしで、幼馴染と恋を賭ける楽しいお遊び。
ここまではお互いが不特定多数の相手と関係するので、地雷注意です。
さてここから本題。
子鹿を逃した後すぐに相手を探そうとする正嗣に、國臣はいきなり『俺が本当に欲しいのはお前だ』と告白!
今まで攻めだった正嗣と國臣との攻めx攻め攻防、國臣の本気に戸惑う正嗣。
貴族を狙う共産主義者に襲われ、怪我を負う國臣を見て、國臣を失う恐怖を味わい、遂に國臣に抱かれる決心をする正嗣、と前半とは全く違うトーンで物語が進むことになります。
私も読んでいて、こういう話?と意表を突かれた。
正嗣は艶っぽい受けになります。2人のHシーンはページ数こそ少ないですがしっかり性器も描かれ、美しいながらもなかなかリアル。
ラストは英国に2人で航海の旅。大正時代のハイソサエティとBLの融合という一種異色な作品でした。
大正時代ってところがな~んともビッミョーですがw
なんで大正時代なんだろ…。たった15年しかなかった大正時代ですが。
放蕩息子二人がつぎつぎ好みの美少年を見つけて、どちらが先に落とせるかゲームをする。
おー!ビッチ受けってキャラはありだが、あっちこっち食いまくる攻めって…
意外と新鮮であります。
そんなわけで、
まずはお堅いお坊ちゃま
天使の歌声を持つプリンス
遊郭の男娼
…といろいろな美少年が二人にワシャワシャと食われていくわけですが
結局、どれも恋には発展しない。
実は…放蕩息子二人は秘かに相思相愛なんです。
あー、チルチル・ミチル青い鳥な話ですねー。
にしても東野先生、体の描き方、性器の描き方がすんげーうまい。
梶本潤、黄河洋一郎のほかに自分のストライクゾーンなHシーン&体描ける人がいるとは思わなかったっ!
東野先生は挿絵は何度か見た気がするんですが、顔の描き方やプロポーションにくせがありますからね…。でも、コミックまるまるとなると話は別です。
また、攻め方はスタンダードな感じなんだけど、受けの恥じらいと乱れに揺れまくる表情がいい。
侯爵家の御曹司、元武家の家の國臣と元公家の家の正嗣。
お互いが一人の標的を見てどちらが落とすか競い合ってるうちに恋心に気付いて・・・とかそういうストーリー。
大正時代って男色という意味では一番退歩した時代で、そう考えると???なんですけど。
どっちも明らかに攻め顔で実際前半は二人の攻めシーンがHのキモなのですが、話の主体が國臣×正嗣の本題に近づくと自然に正嗣側の表情が受けるエロさを醸し出してくるところが表情づくりうまいな・・・と思わされます。
とにかくどちらの身のこなしも優雅でありながら剛健で、男らしく耽美に酔わされるという意味では文句のつけようがありません。
エロシーンにおいても局部の形に描き方がいい感じにリアルで、この方は妄想でなくちゃんとデッサンしてそうだな・・・と思いました。
あと、時代背景もまさしく大正ロマン。少々時代がかりつつもモダンっぽさもあり。上流描写もおしゃれ。エッチシーンもほどほどにあってえろい。
というわけで本当は神にしたいところなんですが、あっちゃぁな出来栄えの1コマ2コマが私に神を躊躇させます。
それはとても少年には見えない二人の幼少時代の描写。スタイルがいいまま、肩幅があり、顔が長いままで大きさだけ小さくして少年時代はない。これじゃ
「子供のコスプレをした変態オヤジ」
に見えてしまう・・・orz
というわけで、たった2コマのイメージが残念な本でした。
いや~東野さんの本て書店では買いにくいですよね(汗、、)
題名に「破廉恥」なんてつけられた日ににゃ~・・・まだカタカナでないだけいいけど。
裸表紙と同じくらい恥ずかしいわっ!
ということで、華族の幼馴染み御坊ちゃま達が、恋愛ゲームをしながら、その実は・・・な タチ×タチ の男前バトルを見せてくれるお話?でいいのかな??
真面目に受け取っちゃうと、とっても陳腐な世界なんだけど、何だか東野作品というだけで許せちゃうから滅茶お得v
おい、いきなりそこかよーー!みたいなツッコミは問答無用!が潔いw
美男子2人のくせに、どのお話も引っかけた相手のアテ馬もしくはステップアップの踏み台となる、まるで扉を開いてあげるような性の指導者(?)みたいな役割になっちゃうところが、また宿命といえば・・・
だから、くっつくのはこの二人でというのが一番ガテンがいくw
本来タチ同士の為、そんな攻防もあるのが面白いデス。
それにしても一歳しか違わないのに、幼少時の体格の違い!
しかも子供の國臣ってば大人にしか見えないのにあのサスペンダーが(爆!)←皆さん、突っ込んでますねww
あと、男娼の廓にいる少年のガタイのよいこと!
國臣の持つビリヤードの棒の太くて長いこと!
とか、思わずニヤニヤとしてしまう面白さ(っていうの!?)
もあるけれど、それでも評価は悪くない。
何か好きなんですよねー、、ある種の潔さだわww