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表題作 君の夜に触れる

榊千夏 → 阿座上洋平

御縁佳澄 → 土岐隼一

あらすじ

「本当の俺を知ったら…
きっとあんたは失望する」

殺し屋の千夏は、運命に再会した。

運命の名は、佳澄。
目の前で兄を亡くしたとき、手を差し伸べてくれた少年である。

数年後、千夏は偶然
ひったくりに遭った佳澄を助ける。
目が見えないと話す佳澄を放っておけない千夏は
近付くべきではないと思いながらも、
彼と距離を縮めることになるが…。

暗闇にとらわれた二人が
お互いの孤独を溶かしてゆく、救済の物語。

作品情報

作品名
君の夜に触れる
著者
もりもより 
媒体
CD
オリジナル媒体
コミック
メーカー
フロンティアワークス〈CD〉
収録時間
92 分
枚数
2 枚
パッケージ発売日
JANコード
4589644788773
4.8

(46)

(41)

萌々

(4)

(1)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
13
得点
224
評価数
46
平均
4.8 / 5
神率
89.1%

レビュー投稿数13

余韻に浸れる音声化作品

 とても素敵な原作を損なうことのない音声化でした。拝聴後、余韻に浸っていたかったため、浸りきってからレビューさせていただこうかと思っていたら、浸りすぎて発売から約一年経ってしまいました。それぐらい、余韻に浸れる作品でした。

 「君の夜に触れる」はとても情感溢れる物語で、人物描写、心理描写、情景描写等、物語を構成するその一つ一つが繊細で丁寧に描かれている作品です。原作を拝読した際、この物語を音声のみで表現することは非常に難しいのではないかと思いました。それでもこの物語を、千夏を、佳澄を、役者さん方がどのように表現するのか、とても楽しみな気持ちもありました。試聴動画や記念PVがとても良く、それだけでも十分に満たされた気持ちになりましたが、ついに発売日が来て全編聴き終えたときには、試聴時の比ではないほど、心が満たされ、この物語を『聴く』ことができたことの幸福を噛みしめました。

 モノローグが多めの作品だと思うのですが、そのモノローグがどれもこれも本当に素晴らしく、その感情にそっと触れさせていただく感覚に陥りました。特に、千夏の鬱屈とした心情の表現が巧みで、千夏の抱える後悔や苦しみ、不器用な優しさ、温かさ、その全てがお声から感じ取れました。そして、佳澄の相手を真っ直ぐに見て、感じて、向き合う真摯さ、ハッとするような純粋さ、静かな哀しみが伝わるお声も凄く良かったです。千夏も佳澄もそのお声とお芝居が終始とても素晴らしいのですが、なによりも感動した部分が、台詞のない部分、息遣いでのお芝居でした。息を呑む、息を吐く、息を凝らす、呼吸一つ一つに感情が乗っており、その一つ一つについた表情が見えるようでした。千夏は特に、そうした息遣いで魅せるシーンが多いと思うのですが、見事に表現なさっていたように思います。また、お芝居だけでなく、お芝居を引き立てるBGMやSEも良かったです。

 本当に全て良かったのですが、あえて、各話で好きなお芝居をピックアップしますと以下のようになります。本当に、言葉一つ一つに乗る感情が好きでした。
・第一話 千夏の「その “友達”・・・って奴 俺も なれるかな?」のシーン
・第二話 佳澄の「ああ 雨は 賑やかでいいなぁ・・・」のシーン
・第三話 千夏の「何もわからないのに あんたは俺が 怖くないのか・・・」のシーン
・第四話 千夏の「佳澄さん 違うんだ 五感を塞ぎたくなるようなこの世界で 俺に全てをくれたのは あんたなんだよ」のシーン
・最終話 千夏と佳澄のベンチでのやりとり

 最終話の情を交わすシーンについて、派手な描写でないところが原作からとても好きなシーンだったのですが、優しくそっと触れて、互いを慈しむ、そんな穏やかでしっとりとした温かに愛し合う二人の様子がそのまま音声化されていていました。相手を想う一つ一つの言葉と呼吸音でこんな風に表現できる世界があるのだと、感嘆しました。

 最後になりますが、智春(千夏父)と聡(佳澄弟)など、サブキャラクター陣も素晴らしく、素敵なお声とお芝居で、作品を支え、彩ってくださっていました。特に、智春の存在感はさすがでした。

0

引き込まれました。

原作ファンです。ですので、この作品をどのように表現するのか、ちょっと楽しみでした。絵で見るとすぐわかることを伝えるのはやはり難しいですからね。
なんて、とても楽しみにしていたので、やはり大満足の一言でした。
演者お二人の声から表現されるものと、漫画の絵柄がぴったりなので、本当に違和感なく聴けて、私の脳内で二人は実際にいる人物になっていました。
ちなみに私は原作を読みながら聴くことが出来ず(読むのが間に合わないので)、
原作を読みこんでから、ゆっくりと聴いているので、映画のように脳内で楽しんでいます。優しい声が染みわたって、切なさや優しさや愛しさが倍増でした。
これだからドラマCDはやめられませんね、本当にありがとうございました。

0

まるで映画のような

BLでありながらヒューマン映画を1本観終わったようなそんな気持ちになります。

原作でもボロボロ泣きましたが、それの音源化…いいに決まってるじゃん!!

重いストーリーの中にある葛藤、寂しさ暖かさ
そしてBGM本当に素晴らしかった。

普段聞いているえちえちあまあまとは違う、しっとりと静かに愛を紡ぐ千夏くんと佳澄さん

土岐さんの演じられる作品のいくつか拝聴してますが、まぁいつもべらぼうに可愛いんですよ。

佳澄さんの抱えたどうしようもない寂しさ、その中に感じる優しさや芯の強さ。
包容力の塊みたいな。
私が原作に感じていた佳澄さんの雰囲気そのままでした。

そして、阿座上さんが演じられる千夏くんの抱える後悔や苦しさ、葛藤
時には泣きそうに聞こえるお声

全身全霊で、この君の夜に触れるを感じることができました。

佳澄さんが間違えてお酒を飲んでしまっての話を音声化していただけたのは感謝です。

後日譚の春の陽だまりのような、二人の穏やかな日常を垣間見せてもらえて、思わず笑みがこぼれました。

素敵な作品をありがとうございます。

1

聴いて良かった

原作既読でずっと買うのを悩んでいたのですが、思い切って購入。
ほんと聴いて良かったと思います。

もりもより先生の繊細な絵が、そのまま音になって表現されていました。
1回目は目を閉じってじっくりと浸り、2回目は原作をお供に。
原作のセリフ外の部分もしっかりと表現されていて、より物語に深みが出ていました。

役者さんって本当にすごいですね。
登場人物の声が、想像していたそのもののトーンでぴったりでした。
とくに受けの「うふふ」と笑う声が、ドンピシャで感動します。
攻めの縋るような声は、あまりに切実で聞いているこちらも切なくなります。

原作そのままの雰囲気で進むので、じっくりと世界に浸ることができました。
原作を読んだ方にこそ、聞いていただきたいドラマCDだと思います。

2

尊い

二人が抱える夜、お互いなくてはならない存在、
思いやる気持ち泣ける

1

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