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これは運命の番の話ではありません。αとΩのハッピーエンドでもありません。
これは運命にもαにも負けないβとΩの辛く切ない物語ですが、初恋を成就する幸せな物語でもあります。
βの辻くんとΩの綾瀬くんは、小学校の時に出会いました。辻くんは綾瀬くんに恋をしてプロポーズをします。でも綾瀬くんの答えはNO。辻くんがβだからです。それでも諦めずに何年も綾瀬くんに告白を続ける辻くん。
やっと綾瀬くんが辻くんを受け入れてくれそうになった中学卒業式。ヒートになった辻くんはαたちにレイプされてしまいます。そのαたちを殴って辻くんを助けますが、項は噛まれてされていて、高校入学式に綾瀬くんは現れませんでした。
その後行方知らずの綾瀬くんを辻くんは探し、レイプしたαたちのことも調べつくします。
そして大学1年生になって綾瀬くんを見つけますが、綾瀬くんは辻くんを知らないと言います。そんなことで諦める辻くんではありません。しつこく綾瀬くんのいそうなところを探し、働いているミニシアターを見つけます。
番の解消をしてΩの機能を身体から取って、レイプしたαたちに復讐するためにヤクザと利用する綾瀬くん。そして辻くんも綾瀬くんのためならどんなことだってします。たとえ綾瀬くんに拒絶されても、どんな酷いことをしようとしていても。大好きな映画のハッピーエンドのような幸せを綾瀬くんにあげたいから。綾瀬くんの夢をすべて叶えてあげたいから。
タイトル通りに「しつこいよ、辻くん」なわけです。
辻くんにとって綾瀬くんは執着であって、誰かの特別でいたい願望かもしれない。でもそれは綾瀬くんもレイプしたαにとっても同じ気持ちだったと思う。素直になれなくて、バースに翻弄されてしまった少年たちだったんだろうな。
それぞれが加害者であって被害者になったけれど、ちゃんと覚悟を持って行動したのは辻くんだけだったのかも。
最後の数ページ、すごくいいです。それまで我慢してきた涙が溢れて号泣でした。
「しつこいよ、辻くん」ほんとうにいい作品なのでもっとたくさんの人に読んでもらいたいです。
願わくは、続きを読みたいです!
