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小説

羽生橋はせを先生、デビュー作も「立場(カースト)逆転オメガバース」と
尖った設定で「ほーう!」と唸った記憶があります。
で!!
こちらの新刊にも、大きな驚きがありました。
えーと…
思ってたのと、左右逆だったー…!!!
(↑自分が一方的に思い込んでいただけ;)
黒髪長髪が受け、受けより小柄な茶髪男子(表紙右側)が攻めです。
もーーーこれ、読んでいて「えっ、そっち!?」と仰天したサプライズでした。
地雷の方もいらっしゃるかな…と思いますが、
自分はびっくりしながらも「おお!なるほど」と受け止め、
その後はするっと入り込めたかな。
こちら、逆体格差、小悪党の年下攻めによる絆され愛ファンタジーです。
まさかの左右が想像の逆…という設定とともに、
”妖精の道具を盗んで呪われた”という美形受けのかけられた呪い、
その謎と真実に迫っていく過程にワクワクしながら拝読しました☺︎
主人公は貴族の従者をしている(時に体の相手もする)
20歳の小悪党・フラン(攻)。
ある時、妖精の塚を壊してしまったことから罰として
人間に盗まれたという「妖精の帽子」を取り返すよう、
妖精の女王に命じられます。
そして送り込まれた先は、盗みの犯人であるとされる
地方領主・アードキル(受)の館。
彼は美しい顔の左半分(体も)を妖精の呪いに蝕まれていました。
「不浄卿」と呼ばれ忌み嫌われている彼の従者となって
働き始めたフランですが、アードキルのお人好しで
不器用で可愛らしい面に触れ、次第に好感を持つようになっていきー
と続きます。
タイトルには「クズ男」とありますが、
個人的には”クズ”感はそれほど感じず。
アードキルに絆されてからは一途で、浮気したりするような描写もありません。
(ただ、今まで男女いろんな貴族と寝てきたことが分かる描写はあります)
大きな見どころは、一つは恋愛面での主従ふたりの交流と、
関係性の変化。
もう一つは、フランの命じられた「妖精の帽子」の奪還は叶うのか?
また、それを盗んだ真犯人は一体誰なのか?
なぜ、犯人ではないアードキルに呪いが現れているのか?
という謎解きです。
まずこれ、寡黙不器用なお人好し受け・うぶうぶなアードキルがとても…可愛い!!!
人々から長く(9年間!!)忌避されてきた彼が、自分を恐れずに向き合い、あれこれ世話を焼いてくるフランに特別な感情を抱くようになるのは必然ですよね...(*´∀`*)
物語後半、呪いを解く鍵となる「愛」を得るため
フランの仕組んだお見合いをすることになったアードキル。
女性に好かれるためのマナーあれこれを教えよう…と
経験豊富なフランが手ほどきをするのですが、
与えられるキスにうっとり(初めてだもんね!!)、
「今日はしないの?」的なことを言って見つめて来たり。
”主が手籠めにされそうになっている!”と勘違いした執事たちに
フランが館から叩き出された際には、懸命に追いかけて来てくれたり。
”冷酷非道な悪人”という噂なんて、とんでもない!
蓋を開けてみれば、誰からも見捨てられた人々を拾って館で雇い、
誰よりも信心深く、領地の人々のために尽くそうとしている、尊敬すべき人物なのです。(好き!)
で、初めはアードキルのことを「妖精の帽子を盗んだ大悪党!」だと思い込んでいたフランも、次第に彼の真の姿に気付いてゆく。
読んでいる私も、フランと共にどんどんと絆されていきました。
恋愛面ではウブウブでも、終盤、攻めのピンチに
奮闘するアードキルの男前な姿もまた、胸熱ポイントでした…!
ネタバレになるので詳しくは控えますが、あんなことになったフランに
体を酷く傷つけられながらも、必死に彼を取り戻そうとするアードキルの愛が胸を打ちます。
初めは思惑あってアードキルを懐柔しようとしていたフランが
まんまと(?)恋に落ちるー
という王道展開に、にやり(。-∀-)
自分より大きいけれど可愛らしいアードキルを前に
冷静さを失うフランの姿、読んでいて楽しかったです。
そして愛を確かめ合った二人の前で明らかになる、
本当の”帽子の盗っ人”、呪いの真相。
途中で大きなヒントが提示されますが、
それまで自分は全く疑っていなかった意外な人物が…!という展開に驚きました。
そういえば、この”大きなヒント”となる部分?で出て来たアードキルの持ち物を、
なぜ彼が持っていたのだろう…?
多分、アードキルを呪うために必要で奪ったのかなと思いますが、
その後特に説明がなかったような;
(↑自分の読み込み不足だったら申し訳ありません…!)
主従愛(従×主人というのが良い!◎)、呪いの真相を追うファンタジー、
そして”愛を信じられない”主人公(攻)の救済。
シリアスな展開の中にも二人の睦み合いには甘い空気が流れており、
恋愛面もサスペンス要素も同時に楽しめる一作でした。
ほぼ全編攻め視点で描かれている本作ですが、
クライマックスシーンと書き下ろしが受け・アードキル視点なのも良かったなあ、と。
特にすごかったのが、書き下ろし。
嫉妬したフランに、アードキルが手を縛られ目隠しされ、
お尻をペンペンされております…!! これ、必見ではないかと!
攻めより大きい受けの、スパンキングシーン!!レア…!!
逆体格差は特別「癖」ではなかったのですが、
そのレア感に思わずページにかじりついて文字を凝視、
文章を夢中で追いかけました//
デビュー作に続き、おおいに驚かせていただいたこちらの新刊。
次作はどんな驚きを見せてくださるのか、今からとても楽しみです☺︎
