離せ。この変態ツインズっ!

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表題作不運な不破氏の愛人契約

大手外食企業専務 鳥飼栄・30歳
カフェのギャルソン 不破隼人・35歳

あらすじ

かつては一流のギャルソンだった隼人も、今ではバツイチ、リストラの三十路ダメ男。そんな隼人の実家の小さな喫茶店が経営難に陥り、大手外食企業から買収の話が…。店を守りたい隼人に、企業の御曹司、栄は「昼はカフェで働き、夜は自分のペットになるなら金を出そう」と契約を持ちかける。だが、そこには意外な落とし穴が…栄には双子の弟、光がいて、隼人は二人の共有物に…!? 夜ごと開花するエロス♪書き下ろし
出版社より

作品情報

作品名
不運な不破氏の愛人契約
著者
鳩村衣杏 
イラスト
タクミユウ 
媒体
小説
出版社
イースト・プレス
レーベル
アズ・ノベルズ
発売日
ISBN
9784872579390
2.8

(10)

(0)

萌々

(1)

(7)

中立

(1)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
6
得点
26
評価数
10
平均
2.8 / 5
神率
0%

レビュー投稿数6

3Pじゃなかった…ほっ

表紙もあらすじもいかにも、という感じだったのですが、3Pじゃなかったです。どちらかといえば、そっち系はあまり得意じゃないので、ほっとしました。

陵辱もなく、全体的に甘めの作品です。気持ちが通じ合った最後にどーんとエロが入るのでなく、ペットの調教という感じにちょこちょこエロが入ります。

隼人(受け)がただ情けないだけでなく、昔は優れたギャルソンであったことも好感が持てました。あと前向きというかちょっとズレているというか素直な性格も可愛らしかったです。

栄(攻め)が隼人に対して丁寧語なのも萌えました。

弟の光が隼人に手を出して、栄に殴られもするのですが、後を引かずにさぱっとするのも良かったです。

ちょっと重いシリアスな話を読んで、暗い気分になった後に読むのに良い楽しい話でした。

3

天然でヘタレで流されやすい中年ですが、なぜか愛しい

表紙、黒髪男二人に挟まれて真ん中にいるのが主人公・不破氏35歳。
見た目若いじゃぁありませんか。
題名に惹かれて、おやじってば、どんな不運な受難が待ち受けるの?とS魂を掘り起こされました。

バツイチで、会社も希望退職し、実家の姉が経営する喫茶店も赤字でどうしても金がいる不破隼人。
駅前再開発で店にやってきた鳥飼栄に呼び出され、店を残す条件に、新規に出す店のギャルソンとして働くことと、夜はペット(愛人)になることの契約を持ちかけられ、店を守りたい以外捨てるものもない不破は了解。
ミラーツインズと言われる栄の双子の光も介入し、改めてギャルソン修行する不破氏と栄の隠された過去で、不破氏がギャルソンとして再生するお話。

ミソは不破が天然(?)で物事を深く考えないでいることと、快楽に弱い流され男だったこと、そして”Mr.スインガー”と呼ばれる伝説のギャルソンだったというところでしょうか。
こんな素直でかわいいおじさん(35歳には失礼だね)なら栄でなくても意地悪したくなるかも。
ということで、栄は少し意地悪でSです。
過去は双子の光と趣味も一緒ということで、栄が初物→お下がりを光みたいな関係があって、最初は光も交えた3P展開なのか!?
・・・と期待させつつ、栄は光を追い出しちゃって独り占め。
それには、栄の想いがあったのですが。
そして瓜二つなのを逆手にとって、光は栄に化けて不破を襲ってしまったり。
そこで王子様が助けに来るのが通常パターンですが、不破が栄でないと気が付いたのは、イかされた後・・・後の祭り・・・しかし挿入なしで素股ですから。
それにしても、不破はエロいです。
とても年上とは思えないかわいらしい?色っぽい喘ぎをしておりました。
アレして欲しい?コレして欲しい?などと聞かれれば素直に頷いて、結構どん欲なのか!?

そんな、夜の愛人生活を送る不破ですが、過去はとても素敵なギャルソンで、新しいカフェに向け昔お世話になった伝説のカフェのオーナーの元で再訓練をし、色々と勉強しなおすあたり、不破の天職はやはりギャルソンにあったようです。

不破が栄を好きになるというポイントはあやふやで決め手に欠けるもので、栄が実は高校生の頃憧れていた、そして再会してまたその心がトキメイタという執着に流された感が大きいのですが。
ヘタレなので、流されてちょうどいいのかなとも思います。
金持ちだから、しっかり金づるは離さない方がよいでしょう!ww

光が襲ったお詫びにと贈った「お医者さんごっこグッズ」のその後が気になります。
是非、不破のナースコスプレとか、栄・光、光の恋人も交えた4人くんずほぐれつも見せていただきたいかと・・・希望であります!

5

むしろ幸運!?

タイトルに“不運”とついているだけあって、
序盤は「そんな立て続けに色々あったらもし自分なら立ち上がれない…」と
思ってしまうような出来事ばかりです…。
でも最終的にはうらやましい限りですよw

お人好しで天然で真面目すぎる隼人(35歳)は
三人目の子供が生まれる先輩に代わってリストラされ
その前には離婚もしているし
姉が守る両親が残してくれた喫茶店は経営困難、
おまけにその場所にマンションを建てたいという企業が現れて
姉の娘はバレエの才能があるにも関わらず
資金面で困っていて……という、
宝くじが当たっても足りないんじゃないか!?みたいな状況に陥ります。

そこに現れた、マンションを建てたいという外食産業の大手企業
『鳥飼フード&ライフ』の取締役・栄(30歳)が
双方のメリットを満たす条件として提案してきたのが“ペット”って!!!

表紙だけ見たら、「3Pっスか!?」と色めきたってしまいましたが
そうでは無かったです。(初回はチラッとそんな感じでしたけども)

ただ金持ちの男が借金のかたに純朴な35歳をどうこうするんだろうなという予想が
徐々にいい意味で裏切られてきて
「え!!そうだったの!?」とどきどきわくわく楽しませていただきました!!
あちこちの伏線がこう繋がるのね…!みたいな。

用意周到な栄、双子の弟の存在、その弟の思惑、
過去に抱いてきた男達とは明らかに違う隼人というのが非常に好ましかったです。

あれこれ「ここ、良かったんですよ!!!」と書きたいのですが、
先を知らない方がぐいぐい読み進められそうかな?なんて思いまして
私には珍しくネタバレ無し&簡潔レビューとさせていただきますww

鳩村さんの作品って、本当にお仕事と恋のバランスが良いですねぇ…。
しかも、人情が絡んできて、ほんわりさせられることも多いですし
各作品に名言がある気がしてしまいます!
今回は栄が隼人に言ったこちら。
「年齢を重ねた人間にしかできないことがあります」
隼人じゃなくてもぐっときますって!!!
若けりゃいいって風潮が日本にはどうにも根強い感じですけども
経験を積んでいるからこそのって事もありますもんね!
……そんな私は無駄に誕生日だけ過ぎているんですけども……。
だから尚更、栄の言葉と
隼人の天然で頼りにならないような表向きに加えての努力が沁みました。
ちょっと普通の人の感覚よりもふわふわしてる隼人ですが
ところどころで男前な面も見せてくれたのが萌えました!!
年下攻めが好きなので、年齢設定にも勿論萌えですww

普段ツンデレがとても好きですが、心も体も素直な隼人に、きゅん!!!
敬語の年下の男にとろとろにされるのが美味しかったですよ…。

鳩村さんの文章って読みやすいし、
お仕事面もしっかりだけど恋愛がおろそかにならないし
ちょっといい話も盛り込まれていて毎度「読んで良かった!」です♪

5

不運転じて玉の輿

大好きな鳩村衣杏先生 x 大好きなタクミユウ先生、の作品!
お仕事BLとプチ変態の融合!
ですので、大変満足しました。

かつては伝説のカフェの花形ギャルソン、でも結婚を機にカフェから離れ、今は離婚して更にリストラにあって無職の身。その上姉が継いだ実家の喫茶店が経営の危機……
そんな不運な男、不破隼人に救いの手が!
それが年下ながら超ハイスペック男、大企業「鳥飼フード&ライフ」の専務鳥飼栄。だが栄には秘めた思惑があった。
隼人は栄の出す条件に戸惑いつつ、姉を助けられるなら、自分ももう一度ギャルソンになれるなら、と栄と愛人契約する事に。
自ら「年上好き」という栄にまず体を拓かれ、心も引き摺られていく……そう、隼人は快楽に弱く、優柔不断な男。
取り柄のないおっさん、と自分を卑下する隼人だけれど、元の伝説のカフェ「セロー」のオーナーや栄が語る『35歳には、35なりの戦い方がある』『年齢を重ねた人間にしかできないことがあります』という言葉、年を経ている我が身に沁みる…
そうしてやる気を引き出され、同時に同性との快感を知っていく隼人に、栄の双子の光と絡んで栄と仲違いしたり、さらなる栄の秘密を知ったり、と後半に波乱がきます。
私としては光にもう少し反省して欲しかったけど、栄の意外な健気さや嫉妬心や独占欲が垣間見えて、飼い主的S指向と惚れた弱みの同居が面白い。ラストはちょっと変態な所がヒネリになって、笑える終わり方になっています。

0

不破氏はラッキーだわ

面白く読める一冊だったのですが、若干タイトルと表紙に誇張あり!的な(笑)
表紙イラストだけ見ると、美形ギャルソンが男二人にいいようにされる系?のように思えますが、実際はそういう要素はあまりありません。ギャルソンは主人公の不破氏ですが、黒髪男性よりも歳上でくたびれた30代半ばのバツイチヘタレ男という設定でした。黒髪男性たちは双子なのですが、表紙のような3P的要素もほぼ無いようなものだし。
そして、序盤は確かにリストラ、姉の店の経営危機…と不運な状況なのですが、話をザックリまとめると「お金持ちの素敵なひとが現れて愛されて、危機を救ってくれました」という流れ。割と定番ハーレクイン的な展開ですね。

姉の喫茶店や姉の子供達を、不破さんがどうして自分の身を切るようなことまでして援助しようと思うのかなどが、いまひとつしっくり来ないような気もするので、実は不破さんが過去に「伝説のギャルソン」だったという件や、昔の勤務先のカフェのエピソードなどに特化した方が、いっそすっきりしたのかもしれないなぁ、と少し思いました。

全体的には痛いシーンなどもなく、コミカルなトーンで読みやすいので気軽に読める一冊だと思います。

0

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