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嘘つきオメガの不純な策略~三兄弟アルファと箱庭の恋~

usotsuki omega no fujun na sakuryaku ~ sankyoudai arufa to hakoniwa no koi ~

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あらすじ

生まれ育った孤児院を救うため、男娼のオメガ・ライネは亡き親友に成りすまして名門アルクレート家に潜り込む――。
嘘と秘密から始まる、寄宿学校を舞台にした、濃厚な貴族オメガバース!

彼に与えられた役目は、三人のアルファ兄弟とともに寄宿学校で生活し、三人の中から「未来の当主にふさわしい伴侶」を選ぶこと。

冷徹で傲慢なフィリアス、掴みどころのないレニアン、そして優しいカミル。
それぞれの思惑が交差する甘美な学園生活の中、ライネは偽りの身分のまま、彼らとの距離を少しずつ縮めていくが――。

【キャラクター紹介】
◆受:ライネ(17歳・オメガ)
ゆるい金髪に翠の目を持つ。娼館の下働きから男娼となり、圧倒的な容姿とトーク力で一番人気に。病死した親友ロニーになりすまし、アルクレート家に潜り込む。収入で孤児院を支える健気な一面も。

◆攻1:フィリアス・アルクレート(16歳・アルファ)
銀髪に薄い青い目を持つ、アルクレート家の次男。家督を継ぐことを強く目標にしており、ライネに対して最初は冷酷に接するが……。

※他にも、掴みどころのない【レニアン】、優しい【カミル】という、魅力的なアルファの兄弟たちがライネを取り巻きます。

作品情報

作品名
嘘つきオメガの不純な策略~三兄弟アルファと箱庭の恋~
著者
春田梨野 
イラスト
榊空也 
媒体
小説
出版社
二見書房
レーベル
シャレード文庫
発売日
ISBN
9784576260419

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レビュー数
1
得点
15
評価数
3
平均
5 / 5
神率
100%

レビュー投稿数1

不純な動機に本気の想いが灯っていく恋の終着点はいかに

親友の出自になりすました孤児院育ちの元男娼Ωが、名門家子息のαと紆余曲折の末に結ばれる激動のオメガバースストーリーです。

表紙には4人の登場人物が描かれていますが、そう……これは四角関係のラブ展開のお話で、簡単に言うとお婿さん選びがストーリーのベースになっています。
しかも婿候補たちは、名門アルクレート家の三兄弟という身内間での後継選定。ライネに選ばれた者が次の当主となる…といった、現当主のありえへん言動に4人が振り回されていく純愛と思惑が絡み合う恋のお話です。

要は三兄弟でライネを取り合っていくわけですが、パブリックスクールを想起させる格式高い寄宿学校を舞台に繰り広げられていく恋愛模様には、恋愛の側面だけでなく学園の生徒たちとの色んな人間関係が渦巻いていて面白い。名門子息たちとオメガバースの設定が掛け合わされば、多少のトラブルが発生するのはBLの鉄則です^ ^
ライネが陰湿ないじめのターゲットにされるのはもちろん予期してましたが、ライネが物怖じしない性格で、イヤな奴らの嫌がらせに全く屈しない強気の姿勢は清々しいものがありました。タフなマインドで学園内で存在感を大きくしていくライネに惹かれていくのは必然でしょう。

軟派で問題児の長男、スパダリ俺様の次男、柔和で人当たりの良い三男といった、それぞれのキャラ性も立ち位置も異なるアルクレート家の兄弟たちはライネにどう絡んでいくのでしょうか。
最初に出会ったときにライネが感じた三兄弟の印象がどんどん変わっていくのはこの作品の見どころです。
特にライネ的に一番ナシだったフィリアスの態度変化は注目です。ここまで変わるかぁ〜…( ̄▽ ̄)っていう、フィリアスの冷酷→溺愛の属性チェンジにはドびっくりでした。
恋愛感情に素直なフィリアスの態度は健気で、意外にも尽くし系なところにキュン。当主の座狙いでライネに求愛する目的も忘れ、ただライネに選ばれたいために頑張る愛の深さに後半は心酔でした。

長男のレニアンもこれまた良い男で、ぶっちゃけ2択ではあったかな(笑)
始まりはライネに選ばれるための後継争いではあったものの、途中から当主の座なんかどうでも良くなってただライネと結ばれたい意味合いが強くなっていく兄弟間の恋のバトルにドキドキでした。
気持ちの伝え方や求愛の仕方に、それぞれのキャラクターのカラーがよく表れていたと思います。きっとあのキャラと結ばれるんだろうなと思っていても、脳内妄想で他キャラのルートを思い描くのも楽しかったです^ ^

ワケアリの仄暗さや、しっとりと切ない物語運びが、寄宿学校の箱庭的学園ドラマの空気感とよく合っていて物語の世界に引き込まれっぱなしでした。
アルファが優位に立つことが当然視されている世界観が悪い意味で保守的で、Ω差別が滲む描写もところどころあったりしましたが、ライネの幸せが報われるラストは、これまで彼が不自由な環境で逞しく生き抜いてきた生い立ちがあればこそだと思います。

派手な幸せより、ささやかな幸せを重視したエンディングに、作者さんのセンスの良さを感じるところでした。胸がジンワリと温かくなる読後感に大満足です。

2

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