奪ってよ、俺のバージン

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表題作新妻刑事(デカ)

三条純一郎/名門家の当主 国会議員
春見千尋/警視庁捜査一課の刑事 ≪捜一の悪魔≫

あらすじ

荘厳な教会で正式に結ばれた二人……花婿は名門三条家の当主で、初当選を果たしたばかりの参議院議員、純一郎、一方の花嫁は警視庁捜査一課の辣腕刑事、千尋。深夜の路上で奇跡的に出会い、3ヵ月の熱愛期間を経て、ついに挙式にまで至ったこの仰天セレブカップルだが、新婚初夜のメロウなひとときをぶち破るかのごとく宿泊先のホテルで殺人事件が…。強靭で深い愛を貫け!激甘新婚ミステリーエロス書き下ろし
出版社より

作品情報

作品名
新妻刑事(デカ)
著者
水月真兎 
イラスト
海老原由里 
媒体
小説
出版社
イースト・プレス
レーベル
アズ・ノベルズ
発売日
ISBN
9784872579499
2.8

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萌々

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中立

(1)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
4
得点
13
評価数
5
平均
2.8 / 5
神率
0%

レビュー投稿数4

実に痛快

11月21日のBLニュースに『『童貞刑事』って何!? パワーワードすぎる刑事BLタイトルランキング』という記事がありまして。その中で紹介されていた唯一の小説本です。
「『にいづまデカ』って……それもこの表紙イラストの感じからすると、このお話、かなりクルのではないか?」と期待に打ち震えてしまい、そのまま書籍サイトへGO!
はい、萌えは滾りませんでしたが、大層面白かったです。

『将来は総理』と言われている三条純一郎参議院と『捜一の悪魔』が通り名の暴力刑事、春美千尋は運命的な出会いをしてからたった3ヶ月でゴールイン!
実際は養子縁組なのですが教会で結婚式を挙げます。束帯と十二単の衣装で。
犯人逮捕の大捕物を終え、遅刻ぎりぎりで式場に飛び込んできた千尋が当惑して聞きます。
「ここは教会だろう?なんで束帯と十二単で結婚式をするんだ?」
純一郎の答えが、
「束帯と十二単の婚礼は三条家代々のしきたり……。そして、わたしはクリスチャンだ」
クーッ、可笑しい。

こんな『どっかずれてる』調子でお話が進むんですよ。
三条家でも、参議院会館でも、挙げ句の果てには捜査一課でも千尋は『奥さま』扱い。
それなのに、暴力刑事のままなんです。
これがねぇ、結構いいんですよ。
千尋の生き方は「仕事も取る、もちろん男も取る」。
なんて痛快なのっ!

お話の中で起きる殺人事件の顚末は、純一郎と千尋の痛快さと鏡の関係になっています。対比によって2人の潔さが際立つ構成も面白かったし、事件の真相の哀れさにしんみりしてしまいました。
読んだ後「好き同士が一緒になるのに、何を憚る事があろう」と、お話が主張している様に感じられたんですよね。
その考え、私は断固支持します!

3

表紙とタイトルのインパクトがすごい(笑)

目を引く表紙に思わず購入。
ウェディングドレス姿の男が堂々と拳銃持って“新妻刑事”ですよ!可憐な容姿ではないのでいかにも“男”ってかんじなのがシュール(笑)
表紙を見てわかる通り、この二人結婚式を挙げちゃうんです。しかも3か月付き合ってのスピード婚。でも愛はちゃんとあります。
相手を甘やかしたい攻めと実は甘やかされるのが好きな受けは相性バッチリです。

受けの千尋の性格が好みですね。純一郎が事件の容疑者になったときは刑事として接し、家に帰れば妻になります。この切り替えが素晴らしい。家ではひたすらラブラブしてるお二人です。
あと結構エロ多めです。千尋がかなり喘いでます。

事件も絡んでラストは少ししんみりですが、シリアスっていうほどの重さでもないです。
読みやすかったですし萌えもありました。
後輩の安西と上司の高村の話も読んでみたいな~。

2

堂々とゴールイン!

男同士がここまで派手に結婚式を挙げる話も珍しい。あまりに堂々としていて、問答無用で二人の仲を納得させられてしまう勢い。
名門家出の国会議員・三条純一郎は、夜中に酔いが入った千尋に出会い一目ぼれ。というか、千尋が彼女に振られてヤサグレていたところをたまたま通りがかり、突然ヤろうと言われて一瞬戸惑った純一郎でありますが、そこは千尋の色香につられて当然美味しく頂いてしまうわけです♪
純一郎はどこまでも律儀で、その場限りの関係となることはなく、トントンと結婚にこぎつけるまでに。千尋は玉の輿です☆
途中で、純一郎付きのメイド(ばあや)に二人がいちゃついているところを見られていたシーンでは、千尋はしっかりと「奥様」呼ばわりされていて面白かったです。
―刑事と名のつくとおり、殺人事件も起こりますが、事件よりも純一郎の千尋への愛のほうが際立っています!
表紙のウェディング姿の千尋はなぜかとても貫禄がありますね。すごくお似合いの二人だと思います。純一郎の甘いささやきは、いいですよ。

2

後半は意外にホロリ

三条純一郎(名門家の当主 参議院議員)×春見千尋(警視庁捜査一課刑事 検挙率ナンバー1で“捜一の悪魔”と呼ばれている)

『新妻刑事』なんてタイトルでも実際は恋人同士なんでしょ!?と思いきや、結婚式まで挙げ世間にカミングアウトもしている名実ともに夫婦という設定です。(さすがに法律まで変わってしまったという設定ではないので、戸籍上では養子縁組ですが)

結婚式は新郎の純一郎がクリスチャンという事で教会で行われるものの、三条家のしきたりにより新郎が束帯姿、新婦が十二単というぶっ飛んだもので、その後も関係者を招待して披露宴まで行い、そこでの千尋は白無垢やドレスを着ております。(表紙にドレス姿、イラストに十二単姿あり)

前半はトンデモな結婚式の様子や、かなり都合が良すぎる感のある二人の出会いと馴れ初め、イマイチ緊迫感のないミステリ展開(結婚式当日に殺人事件が起き、純一郎が容疑者になってしまう)に、そこそこは楽しめつつも「う~ん、ちょっとハズしたかな!?」と思いながら読んでいました。

コミカルで軽い感じにずっと続くのかと思いきや、最後はちょっとしんみりとする様な展開になり、そこで色々な障害を乗り越えて一緒になった二人の覚悟を感じることができて、思わずほろりとしてしまいました。前半は読んでいてちょっとだれてしまう感じもあったのですが、後半で盛り返し結局は楽しく読み終えたので[萌]にしました。

4

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