クローン少年は復讐を胸に秘める――!!

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表題作JIHAI -磁海-

あらすじ

磁場の変動により人の住めない地域・磁海(ジハイ)が生まれ、荒廃した世界。衰退の一途をたどる人類は、寿命を操作できるクローン技術“レイバント”を発達させた。
【18】の刻印を胸に持つレイバント、アオイ。
与えられた寿命は短かったが、それでも主人と幼馴染のヨシノに囲まれ平和に暮らしていた。……あの炎を見るまでは……。
世界が赤く染まる光景に、アオイが見たものは――!?
想いが交錯するリベンジ物語!!
出版社より

作品情報

作品名
JIHAI -磁海-
著者
二越としみ 
作画
二越としみ 
媒体
漫画(コミック)
出版社
エンターブレイン
レーベル
B's-LOG COMICS【非BL】
発売日
ISBN
9784757731226
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萌々

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中立

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趣味じゃない

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レビュー数
1
得点
4
評価数
1
平均
4 / 5
神率
0%

レビュー投稿数1

考えれば考えるほどテーマが怖い……

絵が綺麗だしアオイが可愛いからふわ~っと読みますが、よくよく考えるとこのお話のテーマは深くて怖い。

磁場の変動により人の住めない地域・磁海(ジハイ)が生まれ、生きるのが難しくなった人類は、“レイバント”と呼ばれるクローン人間を作ります。
彼らは見た目も心も人間とまったく同じ。
仕える主の元で普通に生きているんですが、胸に刻まれた数字が“レイバント”の証。
アオイの刻印は”18”。18歳までしか生きられないということです。

ちゃんとした寿命を持っている人間は、第二の人類を生み出して、彼らの一体何を求めるんだろう。
「技術を誇示」するにしては、生み出した“レイバント”に人格を持たせて1人の人間として扱っています。
労働力にしては、ちゃんと教育を受けさせたりして愛情らしきものも与えるんですよね。
だけども、寿命が尽きた“レイバント”に対して、世間は冷たい。
物が壊れたように「残念だ」とは思っても、親しい人間が死んだときのように「寂しい」「悲しい」という気持ちは持たないんです。

星の荒廃も、“レイバント”の存在も、地球の近未来を見るようで怖くも悲しくもあります。

そこにきて、このストーリー性!
このお話が深いのは、なにもテーマだけじゃないんですよ。
アオイを取り巻く人間模様。
ヘタレで優しすぎるディスフィールドや胡散臭い神父のトリス、ヤクザにしか見えない医者のシラクサ。
彼らにも過去があり、色々な事情が複雑に絡んでいるんですが、それがとても魅力的なんですよね。
そんで、アオイがドンドン可愛くなる~><

ストーリーにも設定にも、キャラクターにも、ものっすごく惹きつけられて何度も何度も読んだ1冊です。
二越さん、作品少ないのがホント残念です。
もっと色々読みたい!


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