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表題作クロイツェルソナタの夢

ブライアン・ファーネス(30)
イネス・キンバリック(16)

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

偶然出会った、薄幸の美少年イネス(16)。
貧乏生活を送りながらも、亡き兄の希望通りヴァイオリニストへの道を進んでいるという。
英国情報部MI5随一の冷酷な局員・ブライアン(30)は、イネスにのめりこんでいった。
15近くも年下の、少年のうぶな心。
そして、セックスに慣れていない幼い体。
少年のせまい入り口は、舌で、指で十分に溶きほぐしてやらねば、ブライアンを受け入れることはできないのだ。
愛しくて愛しくて愛しくて…。
ただブライアンには敵も多い。
同性愛も、ましてや氏素性もしれない子供を囲っているなど、絶対に人に知られてはならない。
それなのにブライアンは我を忘れ、外で、中で、車で、イネスを愛さずにはいられない。
遂に愛欲の現場を、妻の父でもある上司にまで知られてしまい…!?小説イマージュクラブで現在連載中の「スキャンダル」でも話題沸騰の水壬楓子が放つ、スキャンダラスなせつな愛の世界。
幻の超傑作デビュー作が遂に登場。

作品情報

作品名
クロイツェルソナタの夢
著者
水壬楓子 
イラスト
二越としみ 
媒体
小説
出版社
コアマガジン
レーベル
バニラ新書
発売日
ISBN
9784877341763
3

(1)

(0)

萌々

(0)

(1)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
1
得点
3
評価数
1
平均
3 / 5
神率
0%

レビュー投稿数1

泣いた…

ちょ…、最後、声あげて号泣してしまったじゃないか。
悲劇的な結末しかありえないのは途中からはっきり分かるのですが、それでも耐えきれなかったです。
ロミジュリ設定での悲劇は、大円団と同じぐらいの予定調和なんですよね。

水壬楓子さんのデビュー作です。投稿作品。
物語への愛というか魂を感じました。
手抜きの存在しえないデビュー作って、その作家さんの情熱のすべてが詰まってるってよく言われますが、この作品もそんな感じでした。

舞台はイギリス。
アイルランドとイングランドの血で血を洗う歴史がバックグラウンドにあります。一個人の力ではどうにもならない、テロや戦争、侵略の歴史。
なにも知らないままで恋を育むふたりの幸せな前半と、すべてを知ったあとのひたすら苦しい後半、その対比がすごかったです。
ゆっくり育てあげてきてたふたりの優しい恋だけじゃなく、ふたりがそれぞれ大事にしてた仕事や音楽、人間関係といったものが、すべてボロボロと壊れていく…。
たまらんかったです。

悲しい予定調和なのに、なぜか美しい。
ラストシーンはまるで映画みたいでした。映像が見えたし音楽が聴こえました。

2

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