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かつての雑誌掲載作を大幅に加筆修正して新書化された作品ですが、辰彦(攻)の職業はじめ細かい設定がかなり変わっています(大元の部分は同じなんですが)。
ただ、作品の可愛らしい雰囲気そのものは維持されています。
しかしこれ、何言ってもネタバレになりそうで、すごくレビュー書きにくいんですよね。う~ん、『ネタバレ』とは言っても『メインキャラクターが幽霊』というパターンのハッピーエンドだとすれば予定調和の範囲内だとは思うんですが、それでもどこまで触れていいのか悩みました。
とりあえず、以下ではすべてにおいてあまり踏み込まないようにはしています。
これはタイトルがすでに・・・なので構わないでしょうが、もう初登場から恵(受)が幽霊です。バツイチ(妻に離婚届を突き付けられた)の刑事・辰彦(攻)の部屋に現れて、『自分の死体を探して欲しい(←これは帯に)』と頼むんですね。
で、恵は外に出るのに、辰彦の亡くなった弟の形見であるクマのぬいぐるみの身体を借りることに。辰彦はぬいぐるみと一緒にまずは恵の家に行き、恵と同居している従兄弟の政紀と、訪ねて来ていたもう一人の従兄弟・耀と会って話します。ここで、この従兄弟たちが敵方なら(少なくとも私は)安易すぎてがっくりだったでしょうが、水壬さんではやっぱりそれはなかったです。なかなかにいいキャラクターの2人でした。
その後、辰彦は捜査にもクマのぬいぐるみを抱えて歩くことになってしまいます。文字で読むとなんともファンシーですが、その絵面を想像したらちょっと、いやかなりコワイ気もします。
そして、恵の死体探しと辰彦が追っている事件との関連が・・・?
面白かったです。もちろん、私のきわめて個人的好みにおいて、ですが。あ~、こういうのを待ってたんだよ!と言いたくなるくらいに私好みでした。イヤもう大好きです。
ただ、事件ものとしても、ラブそのものも、温いというのかとにかく『可愛い』んですよ。ほのぼのふんわりという感じ。でも私はそこが何よりよかったんですけどね。
なにせ恵が幽霊でときどきクマの中ですので、クマを介してではない生身の身体的な接触が不可能なんですね(クマとの接触はありますが。もちろん性的なものじゃないです)。つまり気持ちの動きだけなんですよ。清らかなんです。そこがまた可愛いんですが、辰彦は35という年齢以上にオヤジなのにね・・・
水壬さん自体がもともとかなりの好き作家さんですし『神級・堪らなく好き』な作品もいくつもあります。さすがにそれらを越えるとまでは思わないんですが、ここ数か月で読んだBL新刊ではこれがいちばん好き。もうこれは『神』だ!と思ってしまったくらいには。いや、大きく出れば(出過ぎか!?)『今年の新刊№1(もちろん私個人の好みで)』と言えるかも。←厳密に検証した結果の『№1』じゃないんですが、それくらいよかったし好きなんだよ!ということで。
このところ(いろんな作家さんの)新刊で期待しては外されが結構多かったので、こちらは中でも期待が大きかった分不安な気持ちもあったんですが、結果的には心配無用でした。
発売を待ちかねて買った甲斐はありました。よかったです。
ファンタジーと推理サスペンスとの見事な調和のとれた作品でとにかく面白い。
一気に読み進めたい衝動に駆られる作品で、後味もすっきりして素晴らしい!
それに、可愛い萌え心も十分に満足させてくれる萌えツボアイテムのクマさんが、
とってもラブリーで、いい意味での裏切りが何度もあって飽きのこない展開なのです。
内容は、いつもはダラダラ書いてしまう私ですが、これはノベルのあらすじ程度で
我慢して、実際に読んだ方が面白さを堪能出来るのではないかと思えるお話なので、
下手なことは書けないと思える作品でもあります。
無論、ハッピーな展開に間違いはないので、幽霊と聞いて心配してしまう方にも
おススメの作品なので是非読んで欲しいですね。
幽体となった受け様の身体を探す手伝いをしつつ、現在膠着中のバラバラ事件の捜査も行う刑事さんのお話で、もちろん攻め様視点です。
攻め様の仕事中は受け様はクマのぬいぐるみの中にいるのですが、四六時中強面の刑事さんはクマを片手に仕事をします。
後輩になんと言われようとクマを小脇に抱えどこにでも連れていきます。
デスクワーク中でも捜査で外に出る時も、もちろんベッドで添い寝もしてあげます。
内容はシリアスで職場は殺伐としたデカ部屋ですが、強面の刑事の攻め様は常にクマを携帯し話しかけるためファンシーな雰囲気になっております。
想像すると絵的にシュールです。
クマのぬいぐるみの甘えっ子な仕草や動作にもぅもぅ心臓鷲掴みにされた感じでした。
モフモフ感にやられ、そして2人の出会いの真相にはほろりとさせられます。
水壬先生の前作品に続き庇護欲をそそられるモフモフな受け様ですが、わたし的には非常にツボにはまる作でした。大好きな人外だしストーリー展開もマンネリを感じさせず面白かったです。
イラストもサマミヤ先生で綺麗な仕上がりです。
是非もう一組カプも読んでみたいです。
水壬作品ってシリーズが多いので最近敬遠してましたが(スミマセン)単発だし、”幽霊””クマ”の単語に非常に惹かれて購入!
ただし、イラストが苦手な作家さんで(涙)クマのぬいぐるみだけ見てました(大汗)
しかしながら、非常によいファンタジーでして
以前成瀬かのさんで「ぼくはクマちゃん」という非常に痛い(?)幽体離脱ものがあったんですが、こちらは事件性があるものの、ドキワクと共に推理サスペンス風味の謎解き、そしてエンディングへ向かっての(ハッピーエンドが決まっているからありえないんですが)ハラハラ感と気持ちの盛り上がりが非常に心あったまるものがあってよかったですね♪
ストーリーについては、ちょっとだけのあらすじと他の方のレビューを参照ください。
これは謎解きがあるからバレたら面白くない!是非読んでドキワクして欲しいですね☆
何が魅力的かって、まず刑事の辰彦の設定とキャラです。
仕事人間で妻に逃げられたバツイチ男。結構やんちゃで頭脳派で最近の若者らしいコンビを組んでる吉井との、若干龍彦がボケはいってる凸凹のようなやりとり。
最初、幽霊を見たとき信じられなくて怖がってるのに慣れてきたら平気になっちゃってw
そしていい加減そうなのに、案外に人情にあつい面を見せたりと、
仕事第一もあるのかもしれないし、幽霊にたたられたら寝覚めが悪いというのもあったかもしれないけれど、イイ人の部分を見せる面に彼の優しさがにじみ出て、
しかもむっさいおっさんがクマのぬいぐるみを抱えてというギャップもあったりして楽しめるのです♪
一方、幽霊になってしまった恵ですがラストでネタばらしがあります。
どうして辰彦のところへやってきたのか?
それがあってこそなんですが、自分が死んだと思ってるのに非常に冷静で慌ててなくてふんわりとした天然風味が漂って、
それがクマに入ってる時の仕草の描写が可愛らしくて、注目してしまいます。
恵の家の人間で天竜と白方という人間が登場するのですが、深く勘ぐる自分的にひょっとして彼らが事件に!?と思ったのは杞憂で・・・
ラストあたりの彼等の恵にとっての立ち位置が非常に人間味を表していていいキャラクターだな、って思えます。
かわいくて、楽しくていい一冊でした。
いい感じで進んで最後も満足したかったのですが、本編中のラストのがっつりエッチいらなかった(泣)でもそれがないと最後のユニークな大円団はありえないし、複雑な気持ち。
突然自宅に出現した美青年幽霊の死体を探すため奔走する35歳バツ一刑事のお話し。
題名の可愛さに惹かれて購入したのですが、内容もかわいらしかったです。
受け様が霊体なので、大体いつもくまのぬいぐるみにはいっているんですけど、そのときの仕草がかわいいったらありません。
ぬいぐるみを持ち歩く35歳のおじさんの図もなんだかかわいかったです(笑)
話中で繰り広げられている事件はともすればグロテスクなものなんですけれども、そういったことを感じさせないほのぼのとした空気がずっとあったように思います。
話の進みも突飛なものではなかったし、何故受け様が攻め様の前に現れたのかという疑問もちゃんと種明かしがありましたし、筋の通ったお話しだったと思います。
kirara
>ピピンさま
をををを!!実は私、水壬さんのサイトをいつも拝見しておりますが、その中で夏頃(だったかな?)『ぬいぐるみのクマさんのお話を年内には~』と挙がっていて、『うわ、アレやっと出るんだ!』と、大喜びしました。問い合わせされたというのはピピンさまだったんですね!ちるちるさま以外でもニアミスってどんだけ・・・
いやもう、私も楽しみで楽しみで堪りませんでしたよ。予告が出たときは『お願いだからこれだけは発売延期しないで!』と祈ったもんです。
しかし、雑誌掲載時の『恋はふわりと舞い降りる』というタイトルは素晴らしかったと思うんですよ、私。確かに水壬さんの作品としては可愛すぎるイメージかもしれませんが(だから変えられたんでしょうか)?
是非、新年のお楽しみになさってください。保証します(何をだ?)!
コメントありがとうございました~。
ピピン
>kiraraさま
わたしもこの作品の単行本化を切望していました。
雑誌でさらっと読んで、「これはいい、すぐ単行本になるな」と思って幾星霜。
水壬楓子さんの作品だった記憶はあったのですが、「タイトル」を忘れちゃっていて…
周辺の腐った友たちに尋ねると、
「美青年の生霊がテディベアに入っちゃうBL(爆笑) ピピン! 君、何かカン違いしているよ! BLであるわけがない。どう考えてもギャグだろう。どうやったら恋愛物になんのよ?」
「いや、しっかり恋愛ものでハッピーエンドなんだってば、よ」
誰も信じてくれませんでした(T_T)
今年、やっと雑誌掲載時のタイトルが判明。春に、水壬先生に「単行本化のご予定はないですか?」とお手紙を書きましたら、「ちょうど単行本化の話になり、今年中に出せれば出したいです」とお返事。小躍りして待ってました。
今年末年始で、私の住まう地域への輸送障害がひどく、年明けに即行読むつもりです!