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表題作アナウンサーは愛を告げる

有賀慶一朗・米国でMBA取得した超人気アナウンサー
池上笙・社内でも特殊性のあるファミレスお台場店店長

あらすじ

友人の結婚式で同級生の超人気アナウンサー・有賀と再会した池上。なつかしい思いで飲みに行った池上は、有賀と一晩を共に過ごしてしまう。記憶がなく忘れようとする池上だったが、有賀から逆に告白されてしまい…。
出版社より

作品情報

作品名
アナウンサーは愛を告げる
著者
緋夏れんか 
イラスト
緒田涼歌 
媒体
小説
出版社
角川書店
レーベル
角川ルビー文庫
発売日
ISBN
9784044521097
1.7

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(0)

萌々

(0)

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中立

(1)

趣味じゃない

(2)

レビュー数
2
得点
4
評価数
4
平均
1.7 / 5
神率
0%

レビュー投稿数2

お互いの良さを認めつつ

今回はMBA持ちの超人気アナウンサーと
大手ファミレスの特殊店舗お台場店店長のお話です。

攻様が昔から好きだった受様を口説いて恋人にするまで。

受様は
全国展開するファレスのお台場店で店長になったばかり。
お台場店は立地柄、
デート帰りのカップルをターゲットにし
他店舗にはない展開で独自性が高い分、
受様は慣れない店長業務に苦労しています。

今回の攻様は受様の高校の同級生♪
夕方のニュース番組を担当するアナウンサーです。

見た目は全く共通点が無い二人ですが、
高校時代は親友と言えるくらい仲が良かったのに
攻様が卒業後に米国へと留学して以来、
連絡が途切れていました。

二人が再会を果たすのは同級生の結婚披露宴。
攻様が受様を疎遠にした理由は
受様が結婚したと思っていたからだという攻様。
その場は留学中の話や今の職場の話で盛り上りますが、
受様的には釈然としません。

更には話し足りずに二人で飲みに行った店で
攻様は深みの有る美声でこんな事を言い出します。

さっきからずっとお前を口説きたいと思っている。

男同士のセックスに理解も興味もなかった受様ですが、
アルコールの影響か
攻様に誘われている事には嫌悪感も腹立ちも感じず・・・

その夜、攻様とベットを共にしてしまいます。

翌朝、目覚めた受様は
酔った上での事故と逃げようとしますが、
彼の性格を知る攻様は逃がしてくれません。

昔からずっとお前のことが好きだった。
お前がいいと言ってくれるまで口説き続けるつもりだ。

こんな二人の恋の行方は?

ある誤解から受様を避けていた攻様が
再会をきっかけに口説いて恋人にするまでのお話ですが、
高校時代の二人の様子や
お互いの仕事の様子を絡めた展開で楽しく読めました♪

誰もが羨む容姿がコンプレックスだった攻様は
受様との出会いで自分の居場所を見つけ
彼に相応しい男になろうと決意、
渡米してWスクールでMBAを取得、
受様が何気なく言った言葉で今の職業に就きます。

攻様は受様の仕事の愚痴にも否定も是正もなく、
違った角度の助言で受様のやる気を引き出します。

お互いを刺激しあって
高めていける関係って理想ですよね♪

かつてスゴイと思って惹かれた受様に
自分も同じようにスゴイと思われたいと言う攻様ですが
受様は既に充分カッコいいと思っているので
口説かれた時点で無自覚ながらほぼ落ちています(笑)

受様が恋心を自覚した頃、
攻様に女性の影が見えたりしてヤキモキするのも
お約束ながら楽しい展開でした♪

今回は同じく同級生同士の再会&再燃モノで。
野々原綾瀬さんの『誓いのキスは永遠に』はいかがでしょう?

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もっと内面的なもの。

 友人の結婚式で、高校の同級生・有賀慶一郎と再開した池上。
 有賀は高校卒業後、突然アメリカに留学してしまい、音信不通となってしまった相手だった。
 その有賀は、現在、今をときめく人気アナウンサーになっていた。
 久々の再会を喜ぶ池上だったが、どうやら有賀は池上が結婚しているという誤解をしていたことがわかる。
 誤解が解けると、有賀は「わざわざお前を避ける必要はなかった」と意味のわからないことをつぶやく。
 池上は、その言葉を聞き逃してしまうが、その帰り道、二人だけで飲みに言行った先で、有賀に「お前を口説きたいと思っている」と告げられ、長年の想いを告白される。
 そのことに嫌悪感を感じなかった池上は、そのまま有賀と一晩をともにしてしまう。
 翌朝目覚め、抱かれてしまった自分に青ざめる池上だったが、有賀は真摯な熱い視線と甘い淫らな声で「もう、絶対に逃がさない」と囁く。
 焦った池上は、そのまま有賀の前から逃げ出してしまい、しばらく携帯にも出なかったが、今度は有賀が店まで訪ねてきて、ついには隣にまで引っ越してきてしまう。

 というような話でした。
 有賀は高校生の時の池上の、何気ない一言に救われていて、その時からずっと池上のことを思い続けている。
 一方の池上は、再会した有賀に熱心に口説かれると同時に、自分の仕事の愚痴を親身に聞いてくれた上、思いがけなく自分を見ていてくれたことに気がついて自然に惹かれていく、という感じで、とてもゆったりした自然な話でした。

 この作者さんの話を以前、2冊ほど読んだことがあって、その時は、もしかしたらこの作者さんの文体とか苦手かもしれない……と思ったんですが、その本よりもだいぶ後に出たこの本は、その気になるところがなくなっていて、面白く読むことができました。

 お互いの外見や中身だけじゃなくて、人間としての姿勢や、仕事に対する姿勢を聞くうちに強く惹かれていく感じがとてもよかったです。

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