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その店には、切なる願いを抱えた者が辿り着く――。
帯『そこは、何でも揃うお道具屋さん』
上手いなーっていうのが第一印象。
まずこういう世界を描く力量のある作家さんというのがそもそも限られてる、その力を持ってるあじあさんだからこそ描けた世界だとも思います。
自分はマンガには画力とマンガ力は別々に考える方なんですが、この作品に限ってはこの世界を完成させるにはある程度の画力も伴ってこその完成度だと思います。
梟の分かりにくさを分かりやすい千足がフォローしてますし、それは物語にも言えていて、やや難解に思える話ですが毎回チビキャラでのフォローがあります、親切で読み手を突き放さない構成で登場人物も華麗に描かれる人物達と、かわゆくてキュンとなるチビキャラ達とで成り立っている。
あとがきであじあさんが言っている「百通り」というのもいいなあ、そういう話もあっていいと思うしそういうのが面白い。
自分的には「ちゃあ」の狐にやられましたーーーかわいすぎるよ!!
あと千足のメガネバージョンが萌え。
道具屋の主人・梟の元へ辿り着くのは、切なる願を抱えたモノたち。
店にやってくるモノたちの願いを叶える梟と、助手?で恋人でもある
千足(ちたる)、梟の式神・黒蜜の妖しくも美しいおはなし。
CLA○PのXXXHOL○C 的なストーリーです。
とにかく絵柄が美しい。あじあの描くポップキュートな絵柄も好きだけど
こういう絵柄こそ、これぞあじあの真骨頂!って感じです。
えちはほとんど無いですが、千足を喰った(仕向けたのは梟ですが)
子蛇をお仕置きするシーンは、あじあお得意の特殊なプレイを
している訳じゃないのになんともやらしい…。
画力は高いしセンスもあるしで満足でしたw
ショタ化した子蛇は可愛かった~
他にも赤ちゃん鵺やら手の平サイズの管狐やら、ちびッ子たちが
沢山出てきますがどれもすっごく愛らしく可愛い♪
特にちゃあ(管狐)は人型でもそのままの姿でもイケる!(何
人型では、学ラン黒髪ぱっつん薄幸の美少年でなんとも昭和な香り。
自分のご主人の為に必死に頑張る姿が愛らしいです。
書き下ろしや、お話しの途中に挟んでいるSSは3頭身化した
登場人物たちの日常。これも可愛くて面白かった~。
特にちゃあ(しつこ…
雑誌では続いているのかな?是非2巻も出して欲しい~
ちゃあが修行中らしいので、その後どうなるのかが気になり。
千足って結局何?(祟り神?)千足と梟の出会いは?
天城と梟の関係は?裏切り者って何があったの??
など。知りたいことがまだ沢山…(描かれてないよ…ね?;)
私的には、ちゃあの存在だけで「神」ですw
初め、あじあ先生のあまりの美麗さのビカーッとした光に目が眩み、内容も朧気(おぼろげ)で、ページがなかなか進まない。
ここまで読めないマンガの読み手だったとは、しばし自失(汗)
世界は、現実とあちらとの中間。
なので時代は不明だけど、明治大正っていう感じ。
桜が嵐のように舞い散っている宵、
超絶美麗な男「梟(ふくろう)」が「黒蜜」と呼ばれる黒猫が獲ってきた“仏舎利”を、訳知りに受け取る。
黒メガネの男「千足(ちたる)」に、世話を焼かせ乍、人になっている黒蜜と一緒に揶揄し乍、居る場所は摩訶不思議な「道具屋」。
そこに来た客人「蛇」は、
「“約束できる小指”が欲しい」と言う。
ストーリーはここから始まります。
梟が、霊力を落としショタになった蛇にお仕置きをするシーン、
あじあ先生お得意の、指を突っ込んだ口元に涎、後孔に鈴口に溢水たっぷりな春画は、鳥肌立ちまくりな出来!うっきょーっ!
可哀想なショタ蛇ですが、黒蜜の執成しもあって“道具屋の道具”にならず、ホッとしました!次は、黒蜜×蛇に期待しています!
その他、数奇な双子の兄弟から産れ出た「鵺」の章、六花と八束の悲恋の傍にいた小さな小さな「管狐(くだぎつね)」の章、
間間に、可愛くて舐めたくなるSDキャラのストーリーが、説明役と中和役になってくれてます。
うわぁ~!マジ?どうしようっ?何でこんなに可愛いのーっ?!
(どうにもならないけど、一応言ってみた;)
もう完全にKO!あじあ先生の手練手管にやられちゃいました♪
そして、[憶えていない千足×梟]と[会えない烏×梟]、同じで同じではない相手を求める、いつもの梟にはない「切なさ」にキュン・・・
人外のいにしえの愛と苦しみと、エロと、可愛さを、あじあWORLDが存分に魅せてくれます!良いよ~とっても!
ただ、神世の難しい言葉や同音異語?(当て字)が難解です、もっと読まなくちゃ~!
金欠なのに思い切って発売当日に手にしたコミックス、スルメのように長く堪能できる作品でした!
次も早く欲しいです!
もう、本当っ!ため息が出ます!!
妖かしや神話やそんな人外の世界が繰り広げられるあじあワールド。
その美しい絵が、効果を何倍にも増してため息をつかせるのです。
そして、合間にはさみこまれるチビ絵v
一冊の中で色々な味を楽しめるキャンディーBOXの様を呈して、魅了されてしまいました。
道具屋を営む梟。
最初、あれ、これは京極堂のようなお話なのか?と思いきや!
ストーリーの展開と共におぼろげに見えてくる彼等の世界と真の姿。
あとがきにて、あじあさんが「百人百様の捉え方」とおっしゃっているように、どの話も余韻を残し、その関係や展開や内に潜むものを自分なりの解釈で楽しんでいいんだという、その発想の柔軟さにあじあさんの絵を通して自分の物語にすることができる。
一見難解な本編にチビキャラ漫画がはいることにより、一見解説の意味を持たせている風もあるのでは?
梟の恋人、鴉を食べてしまったお仕置きに、子供に生まれ変わった蛇に与える罰は実に淫靡でエロスの華が咲いているようでした~v
ショタっ子風味は、この蛇に限らず次に登場する鵺、その次に登場する管狐、管狐と一体になる少年と、じつにじつにおいしく食べてしまいたい、蜜も滴る・・・ジュルリ・・・
また鴉の人である時の姿と封印が解かれた姿のギャップに非常に萌えます!
二人で術をなす、想いを残す余り管と魂が交わってしまった従兄弟を返し、絡まってしまった術を説く為に、天城と交わる梟に嫉妬する鴉の姿に、この二人の関係の奥深さと使命を見て、まだまだ先が知りたいと思うのです。
梟は、天の高原と現生を繋ぐ道の門番のような役目なのだろうか?
鴉の力が封じ込められている意味も、災いの神という彼を抑え込んでいる為に恋人でいるのか、それとも、その世界を超えて恋人でいるために境界を仕切るものとして存在しているのか、
その世界観についての想像と妄想がどんどん膨らむのでありました。
是非、是非、シリーズ化して、彼等の世界をもっと見せてほしいと願うのです!!
すごいですね。
神にしようか…どうしようかと散々悩んでの萌×2です。
まずはひとつめの白蛇さんのお話が意味分からなくてちょっと凹み。
物の怪が誰がどうなってええええええ?と、正直今でもよく分かっていません……
でも白蛇がエロ可愛かった、とそれでもう十分。
ふたつめの鵺のお話。
双子のお話だけど、本当は三つ子だったはずの鵺と双子を織り交ぜたなんとも不思議で、少し切なく少し優しいストーリー。
みっつめの管狐のお話。
ここでようやく、梟(受)と鴉(攻)がイザナギとイザナミをモデルにされていることが分かる。
梟が黄泉なのも納得。
もしかして前のふたつもモデルのあるお話なのかな…私には分かりません(誰か知ってたら教えて!)
管狐の飼い主だった青年の悲恋と、梟と鴉の秘密とが交わって、不思議な読後感。
梟と鴉は悲恋ってわけではないのですが、ままならない運命が立ちはだかっていてそこがなんとも切ない。
みっつのお話全てにおいてうまく説明ができない。
わたなべあじあ先生の描かれる不思議ワールドに飛び込みたい方にはおすすめ。
実に雰囲気があって美しいです。本当に美しいです!!
美しいだけではなくて、一応補足のようなちびキャラの漫画が後に付きます。
それでも難解ではありますが……
あと、梟が鴉以外といたしているシーンがあるのですが、これはしょうがないというか
それでも鴉に十分配慮された(?)ものですので、そういうのが苦手な人でも十分いけるんじゃないかと思います。
何度か読み返してみて、白蛇のお話を十分消化できたら、神に上げるかもしれません。
それくらい良かったのです。