• 電子書籍【PR】
  • 紙書籍【PR】

表題作田亀源五郎禁断作品集

複数
複数

その他の収録作品

  • 闘技場[アリーナ]
  • 瓜盗人
  • KRANKE
  • 猛き血潮 中里和馬の場合
  • 猛き血潮 坂田彦造の場合
  • NIGHTMARE
  • ZENITH
  • だるま憲兵
  • 衣川異聞

あらすじ

ゲイ・コミックの巨匠であり、ゲイ・エロティック・アーティストとして海外からも常に注目されている田亀源五郎のSMマンガ短編集。1992年&~2004年にゲイ雑誌などで発表した作品9篇を収録。収録作品のひとつ「闘技場 アリーナ」は、フランスでも出版されている。
あとがきで著者自身が、「自分のファンタジーの中でも、コアでディープな部分に迫ってみたものばかり」「エロティック・アートとしてのゲイマンガを描くことに対して、自分が最も意欲的だった時期のもの」と書いているとおり、絵から感じとれる情熱はもちろんのこと、一篇一篇のストーリーの完成度が非常に高い。

作品情報

作品名
田亀源五郎禁断作品集
著者
田亀源五郎 
媒体
漫画(コミック)
出版社
ポット出版
発売日
ISBN
9784780801019
4.6

(3)

(2)

萌々

(1)

(0)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
2
得点
14
評価数
3
平均
4.6 / 5
神率
66.7%

レビュー投稿数2

上級者向け

愛とか期待をしてはいけないのであります。
田亀さんの作品はわりとハードなネタでコアなものが多いのですが、これはまたぬきんでた作品でした。
や、なんだろ。。。。これだけ田亀作品読んでますが
まだまだ上には上があるんだな(((=ω=)))ブルブル
いつもなら友人(非・腐女)に写メつきで嫌がらせの如く萌を語るところなのですが流石に自重しました。エグすぎる。
■闘技場
全国に名を知られた格闘家。転進を計った先。
なんと戦う相手はすでにクスリでラリってて・・・負けたら大勢の観客の前で無残にも犯される。勝てば逆の立場となり開放されると聞くが・・・・!?
自らの力でなんとか勝てると奮闘し最後には薬漬け。
意思とかなんやらがなくなるほど無残な姿(*ノД`*)・゚・。
「オレ、あの人のファンだったんだよな~」と何も知らない若人の言葉が哀愁を誘います。
■瓜盗人
瓜を盗んだ侍が農民たちに陵辱されるというシンプルなネタ。
最後のハラキリ内臓がリアルorz
■KRANKE
突然の事故。目覚めた先。本来、助けてくれるべきはずの医師による~なお話であります。サワヤカな笑顔でエグいことをする医師が怖い。
非道という言葉がよく似合う作品でした。
自由にならないように改造された身体。理性だけの残る頭。
これから手足を切り落とすと告げられた彼の気持ちがさらに心に痛い。
■猛き血潮~中里和馬の場合~
つかまった日本兵が公開拷問を受けるというお話。
血肉が裂ける様子がまじまじと
無残に切り開かれた肉の中に指を突っ込むとか・・・
ナニが無くてもこれは「痛い」
死ねた注意
■猛き血潮~坂田彦造の場合~
ヤクザもの。
上の人間の嫁と逃げたと疑われ拷問に合わされるというお話。
本当は別の男と逃げているのだが、拷問を受けている坂田さんは、逃げた男のことをひそかに思っていた。だからこそ何をされても
それはもぉ死ぬまで何も言わなかったというな(;ωq`)
杭を前から突きこまれ。
後ろからは刀を突きこまれ。
愛があるっちゃなくはないが、プレイじゃ済まされないハードなネタです。
■NIGHTMAKE
怖い夢をみる。拷問される夢。
それは毎日続けてみる。日々ハードな行為となり性的なものを含むようになる。カウンセラーのもとへ向かうが実はそれは・・・!?
これも死ネタです。
これでもかっ!が詰まってる
■ZENTTH
拷問もの。
そこには、視覚も思考も奪われ、ただ性的な奉仕をするためだけに存在するかつて人だったものが点在している。「お前も同じになりたくなければ」と促された言葉の先は・・・。
最低でも両手両足切断。そして全ての歯を失ってしまうわけで。
他の作品とあわせてみてもそうですが、この状態で生きるのか死ぬのか。
どちらがマシなのでしょう。
■だるま憲兵
場所は上海。こころ優しき日本兵。しかしそこは・・・・!?
両足を切断された上、囲まれての暴力。
雄の犬に犯され、他の男たちになぶられる。
死ぬ寸前まで追い込まれ生かされる。性的対象として、暴力を振るう対象として。化けものに姿を変えてまでも死ねない姿がとても切ないのです。
声を奪われた口で「殺して欲しい」と懇願する姿。
浮かび上がる過去の笑顔がまた無残。
■衣川異聞
弁慶と義経の異聞物語~です。
召されていく瞬間の演出が良い!!
愛・・・愛だよw

・・これを呼んだたら少しくらいのエグイ表現じゃうろたえなくなりそうな気がしました。
夢に見なくて良かった。
なにぶんハードな作品なので苦手な方はご注意ください

5

アモラル度は超ド級の「神」

最初はこれを田亀作品の初読みに買おうと思ったのです。
レビューで思いとどまって「君よ知るや南の獄」から入りましたが。
もはや痛いとかそういうレベルじゃないので、拷問や身体改造に耐性のない方は安易に手を出しちゃイカンです。
耐性のある方のみどうぞ。

収録作品すべてにおいてラストは薬や身体改造による廃人性奴隷化か拷問の末の死しか待っていない、という超超超ド級のハードな作品集です。
死ねた主人公たちの方がむしろ「助かった」と言えるレベルで、死ねない主人公たちの行く末はそれ以上にエグい。
電子版はモザイク処理が施されているのですが、その箇所が局部だけにとどまっていないところに別の意味でのR-18レイティングが必要な作品でもあります。
(作品をしっかり楽しみたいなら紙版を買う方がいいと思います)

一言で言うなら、インモラル(不道徳)じゃなくて、アモラル(無道徳)な作品集。
SMモノでのこの違い、大きいなと思いました。
私の勝手な主観だと、女性が好む過激さはインモラルな方向性、男性が好む過激さはアモラルな方向性な気がしていて、そう言う意味で先日レビューした「君よ知るや南の獄」は良かったのかなと。
本作は道徳の通用しないサディストの独擅場で終始しています。
痛めつけられる側の命乞いが意味をなさない世界なのです。
描写のエグさもキツいけど、それ以上に精神面に襲いかかってくるエグさがキツかった。

それで読めないかといったら、これが不思議と読めてしまうのですよね。
いわゆる抜き本としてのアダルトコミックとは違って、やっぱりちゃんと読み物なんだなぁと思います。
読み進めずにはいられない面白さがどの作品にもしっかりとありました。

星4つという意味で萌2評価ですが、萌え度はゼロです。

3

この作品が収納されている本棚

マンスリーレビューランキング(コミック)一覧を見る>>

PAGE TOP