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表題作子どもには秘密。

垣内冬馬/託児所の保父/25才
椎根杜生/ホスト(休止中の作家)/27才

あらすじ

ホストの椎根杜夫は、事故死した姉夫婦の息子、准と暮らしている。杜夫が熱を出したのをきっかけに准を預けている託児所のスタッフ・垣内冬馬と親しくなる。常に杜夫たちを気にかけてくれる冬馬を好きになるのに時間はかからなかった。幸運にも冬馬も同じ気持ちを返してくれ、杜夫は幸せな日々を送っていた。だが突然、杜夫の店に冬馬の兄が現れる。兄は杜夫のすべてを調べ「住む世界が違う」と別れを強要し……。
(出版社より)

作品情報

作品名
子どもには秘密。
著者
浅見茉莉 
イラスト
街子マドカ 
媒体
小説
出版社
心交社
レーベル
ショコラ文庫
発売日
ISBN
9784778112141
3.2

(4)

(0)

萌々

(1)

(3)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
2
得点
13
評価数
4
平均
3.2 / 5
神率
0%

レビュー投稿数2

何気にモテモテの受け様です

両親に先立たれ、姉夫婦まで事故で無くし残された甥っ子と
二人で、生活の為にホストをしながら働く受け様と
その甥っ子がお世話になっている託児所の保父とのお話です。

気持ちがポジティブな受け様は今の甥っ子との暮らしにを
不満にも負担にもあまり感じない人で無自覚癒し系の受け様。
そしてさらにどこか庇護欲を感じさせるのです。
攻め様である保育士の冬馬は受け様の甥っ子にも絶大に懐かれる
年下ながらしっかりした人で受け様もお世話になってます。
たまにちょっとした会話で同性なのにドキッとさせられる事も

ある日受け様は風邪で倒れてしまい、攻め様のお世話に、
そこで強引だけれど何故か安心して任せてしまう自分に戸惑う。
その日から攻め様が休みの度に何かと子育てを手伝ってくれるように
そして偶然、受け様が学生の時に出版した本のファンだという事が
わかり、次第にもっと距離が近づく二人。
時間的余裕がないために作家への道をしばらく封印していた受け様は
攻め様の応援にまた書き始める事になります。
そして互いに好きだと感じて自然に付き合うようになります。
でも、そんな幸せな時に攻め様の兄が受け様の店にやって来て
弟の将来の為に身を引くようにと・・・
攻め様は医療系企業の御曹司だったんですよね。
そして受け様は心にも無い事を言って別れるのですが・・・

でもこの受け様何気にモテるんですよねホストクラブの経営者から
同居を申し込まれたりして・・・でもボケてるので好意に気づかない。
ホスト仲間にもお客にも恵まれているのですが
攻め様を思う気持ちを忘れる事が出来なくて甥っ子の前で
受け様は泣いてしまう、そして甥っ子が活躍!&迷子ですが・・・
攻め様は初めから受け様の別れ話なんて信じていなくて
きっちり実家とのけじめを付ける為に受け様と離れていたんです。
ちょっとホローして行けよと私の心の声が出てしまう(笑)
家族愛的なほのぼの感と飾らない恋愛ストーリーでした。

2

ほのぼの、子はかすがいもの

子供が出てきて主役カップルのかすがいになるっていうパターンのお話、BLではおなじみですね。
変わってるのは主役の受けの職業がホストなこと。もちろん子供を育てるため、収入のいい仕事をしてるわけです。ほわほわした癒し系で、そのままの性格で仕事してて客もついてます。さすがに無理あるような気がしなくもないですが、作者さんが意図的に「すさんだ空気」をストーリーの中に持ち込まないようにしてるのが分かるし、これはこれで安心して読めるのがいいなァと思いました。ホスト仲間もオーナーもみんないい人です。
対する攻めは保育士です。受けがたった一人で子育てしてるのを気にかけ、色々と助けてるうちに惚れてしまったようで。
あれよあれよというまに両思いになって付き合いはじめるんですが、一連の空気が優しくてほのぼのいい気持ちでした。

事件は後半で起きます。
残念だったのは、迷子事件のときの受けの態度かなァ。あそこは日頃の気遣いをすべてかなぐり捨てて必死になる様子を見せてくれたほうが萌えたのになと思いました。
子供が迷子になって、探し出すのがなによりの優先順位なのに、恋愛のこと考えてうじうじ、攻めに迷惑かけること考えてうじうじっていうのは、若干の違和感を感じましたね。かなぐり捨てて欲しかった。

全体的には本気にいいお話です。
子はかすがいもののポイントをしっかり押さえてくれてる良作でした。

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