もっと甘やかしてあげるよ

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表題作鳴らない電話が恋を伝える

秋保崇之,歯科医師
滝川恭二,19歳,大学を休みがちでアルバイト三昧

あらすじ

実家に事情があり、他人と距離を置くことしかできない恭二。この性質はもう直らないと諦めかけていたが、アルバイト先のダイニングバーの常連である歯科医・崇之はそんな恭二の思いも斟酌せず、とにかく事あるごとに熱心に口説いて押して、甘やかしてきて!? こんなにも真っ正面から求められた経験のなかった恭二は、戸惑いながらも惹かれてゆき…。
 心も身体も甘やかされる、溺愛ロマンス!

(出版社より)

作品情報

作品名
鳴らない電話が恋を伝える
著者
坂井朱生 
イラスト
宝井理人 
媒体
小説
出版社
アスキー・メディアワークス(角川グループパブリッシング)
レーベル
B-PRINCE文庫
発売日
ISBN
9784048861649
2.5

(2)

(0)

萌々

(0)

(1)

中立

(1)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
2
得点
4
評価数
2
平均
2.5 / 5
神率
0%

レビュー投稿数2

これくらい口説かれてみたいかもw

家が893で抗争に巻き込まれて兄が怪我をしたり
幼い頃から誰かと仲良くしたくても
噂が先立って皆から近寄られなくなる恭二。
心を許せる相手だと思っていた人物からも
卒業するまで我慢すると本当は思われていた事を知り
もう誰にも本心は見せないと固く心を閉ざしたまま
郷里を離れて大学生活を送ろうとしたのですが
単位さえ取れれば問題なく、ダイニングバーのバイトに精を出す日々。

雇い主の藤井は、恭二に踏み込んで来ないけれど
察してくれるような大人であり、自身の恋人が男なのです。

ダイニングバーの常連で、歯科医の秋保が恭二に声をかけ、
いつも軽口をたたいて反応を楽しんでいるようですが
何かと気にかけてくれ、会話自体も秋保も嫌いではないのに
誰かと恋愛関係になれるなんて実感が湧かないのでした。
藤井のように、心を許せる相手がいてくれたらと願うのに…。

頑なに秋保の誘いを断るくせに、毎度ツレない態度をとるくせに
一人でいるのはやっぱり寂しいのです。
家の事を知られても態度を変えない秋保を信用したけれど
許した心を傷付けられるなんてもうまっぴらだから怖い。

恭二が、動物好きで獣医になりたい夢もあったのに
血がダメで獣医になるのを諦めた事と
ペットショップの動物より、引き取り手のないようなコがいいと言った事から
秋保が知り合いから二匹の子猫(兄弟だから離せないって!)を引き取って
猫シッターを頼みたいとか……。
多少強引だけれど、
人によってはもしかしたら厚かましいと思うかもしれませんが
うまく恭二の内側にするする潜り込むあたりが策士ですw
大人だしね…。

プライベートと仕事を分けて、
カルテに記入された恭二の携帯番号を予約の事で連絡する以外は使わないで
ちゃんと恭二本人から聞きたいとか、区別付けられるあたりも好感が持てました。

世話焼きで、好きな人にはひたすら甘くて
どうにか恭二の警戒心を解きたい秋保、
実際こんな男はいないと思うくらい優しかったですw

恭二が、人を簡単に信用出来ないとか
秋保の気持ちにすんなり応えられないとか
嬉しくても言葉にも態度にも表せないのがめっちゃ頑固でしたねぇww
でも、そうであるからこそ、秋保も躍起になったかもしれないし
あっさり心を許して素直になられたら「…そんなもん!?」ってなるので
ツン好きさんにはたまらないかとw

好きだと言われても決してそこに甘えない、
ぐずぐずにとろかされて体を許したことを後悔しつつ
決してイヤではなかった恭二、二度目のデレは楽しかったです!w
「襲いたくなっちゃうんだけど」と言われて、掴んだ腕を離さないとか、
これもう秋保にとっては叫びだしたいくらいだったんじゃないかなぁw

宝井さんのイラストも綺麗でしたし、
甘々でそんなにハラハラしない展開の方が安心出来るっていう時は良いと思います☆

5

好きになれない受け様だったなぁ

いつもながらの丁寧な心理描写の作品を手掛ける作者様ですがこの作品は
個人的には突っ込みどころ満載でした。
タイトルは受け様の心情を表しているのだと思いますが素直でなさ過ぎの
ツンデレ受け様はかなり根深く根暗でうじうじしてるタイプで好きになれない。
受け様が自分の生家の事でどんどん卑屈になって、学生時代の友人に裏切られ
人を信じる事が出来ない感じになっている、でも寂しがり屋で臆病だから
家族にも自分の気持ちをなかなか伝えられない。

受け様の家の設定がなんだか中途半端なんですよね、ヤクザBL読み過ぎて
感覚がマヒしてるのかも知れませんが(笑)
曽祖父の代にヤクザの組と金銭的な関係があったから地元の人たちから遠巻きに
され、家のせいで小さな頃から友達が出来なかったって言う背景・・・
受け様の家が組関係でもないのにそれだけの理由で阻害されるのはちょっと
設定的には甘いなんて感じる、そして同じような境遇の兄が唯一友人だった人が
現在では組の幹部で次期組長候補ってどうなのよ?って思うかな。
それに家族で受け様の事を考えて大学進学と同時に親戚の家に名前だけの養子に
だして、きな臭い生家から籍を抜いている。
受け様は新しく生活をし直して・・・の予定がやはり過去の呪縛に取り憑かれ
誰とも心を許して付き合えない状態になってる。
これは生家と言うより、性格なんじゃないのって思える。
まぁ、一度気を許した人から拒絶されてトラウマ状態になってるからね。

そしてそんな受け様にしつこいくらい構い倒し口説いてるのが攻め様
意地っ張りで寂しがり屋な受け様を甘やかして包み込もうとする優しい大人
どんなにツレ無くされて憎まれ口を叩かれてもへこたれない攻め様は良いです。
かなり健気でロマンティストなんです。
でもかなり根性もあるので人馴れない野生の猫を懐かせる感じで受け様に
押したり引いたりして近づいていく様子は忍耐強いかも
結局はハッピーになるけれど、やっぱり受け様の背景は弱い感じで共感出来ない
でも、それを無視して友人に裏切られた過去で人に疑心暗鬼になってしまった
受け様を大人な攻め様が傷を癒して包み込むような愛情のお話として読む分には
こんなもんかなぁ~って感想です。

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