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永遠をつなぐとき~蜜月に溺れて~

eienwo tsunagu toki mitsugetu ni oborete

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表題作永遠をつなぐとき~蜜月に溺れて~

滝本広也 大学時代からの友人で会社員 32才
緒方瑞生 製薬会社の研究員 32才

その他の収録作品

  • 愛に染まるとき
  • あとがき

あらすじ

……めちゃくちゃにしてしまいたくなる。製薬会社に勤める瑞生は、恋する広也に片想いのまま、親友として傍に居る道を選んだ。だが、運命は淫らな熱に翻弄されて――。

「いいから、何も考えず抱かれてろ」快楽はいつでも淫らな熱で弱さを暴き、瑞生の身体を濡らし、穢していく。でも、『愛してる』という言葉はたった一人のため――。製薬会社に勤める瑞生は学生時代の友人・広也に恋をしていた。想いを秘めて十年以上、同性を好きなことに対する引け目は人肌を求める欲望となって瑞生を苛む。そんなとき広也の転勤が決まり、近場へ引っ越してくることに。何気ないやりとりにも気持ちが滲まないよう堪える瑞生だけど広也の体温はことのほか温かく、甘い疼きとなって……。 至福のオール書下ろし!!

作品情報

作品名
永遠をつなぐとき~蜜月に溺れて~
著者
杏野朝水 
イラスト
木下けい子 
媒体
小説
出版社
ブライト出版
レーベル
ローズキー文庫
発売日
ISBN
9784861232640
2.5

(4)

(0)

萌々

(0)

(2)

中立

(2)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
2
得点
8
評価数
4
平均
2.5 / 5
神率
0%

レビュー投稿数2

帯のフレーズの意味が不明

どうでも言い感想なんですが、帯にめちゃくちゃに~とか、極上の檻で愛に溺れたなんて
書いてあるのですが、1冊まるまる読んで見てもそのフレーズの意味するところが
今一掴めない感性のニブイ自分を発見したかもです(笑)

お話の内容は、ゲイである受け様が大学時代に初めて出会った攻め様に長い間片思い。
それでも、好きだと言い出すよりも友人として傍に、ただ秘められた思いを胸に
攻め様を見つめる事でいいと思っている受け様。
本当に好きで、攻め様に頼られるだけで舞い上がる程嬉しいけれど、決して思いを
悟られないように健気に尽くす受け様の姿はいじらしい程切ない。

それでも、やっぱり一人でいるのは寂しくて、攻め様が転勤でいなかった2年は
その手の店で一夜限りの人肌を求めていた受け様。
そんな受け様を大人の上司である元愛人がさり気なくホローするのもシブイです。
そして、付かず離れずの関係の二人は、攻め様の転勤が終わり帰って来たことで
今までとは違う関係になっていきます。
受け様の一方的な片思いだったはずが、実は攻め様は無自覚で受け様に恋をしていた
のではなかったのかって思える展開でしたね。

東京に戻り、受け様と友人付き合いを頻繁にするようになって、休日でも平日でも
傍にいる事が多くなった二人、受け様は攻め様の引っ越しの手伝いや、仕事に慣れるまで
自分のマンションで食事をごちそうしたりと大学時代に戻ったような雰囲気の頻度で
交流が深くなるが、その一方で攻め様に対する思いが今にもあふれそうで、
受け様は次第に攻め様といる事が苦しくなってくるのです。
そして、必然的に攻め様から距離を取るようになるが、攻め様はそこでかなり大胆な
行動をしていたんですよね。
受け様には何も言わないで、受け様と上司の関係や、受け様の行きつけの店に足を運び
受け様が隠していたゲイである事を知るのです。

ノンケとゲイの切ない恋なのですが、同性である事で初めから友情以上の気持ちは
ありえないとか、考えられなかった攻め様が、受け様の性癖に気が付き、更に受け様と
抱き合った事がある男と接した事で自身の気持ちに気が付き受け様を好きだと自覚する。
それでも臆病な受け様は攻め様に性癖がバレていることなんて知らないから、
攻め様からの連絡にも応えず、更に苦しんで、元の愛人に海外勤務を打診される。

そして、ここで出てくるのが大人な元愛人、受け様の幸せを願っている懐が深そうな相手。
その人の計らいで、二人は思いがけないハッピーな展開になるのです。
男女なら直ぐに恋人になっていたような二人ですが、同性だから遠まわりしてるけれど
それでも長い片思いが結ばれる素敵なお話でした。

6

これは何ですか?

杏野朝水さんの、ちょっと切なくてちょっぴり痛い雰囲気を持つ作品が好きで作家買いしてる方なのですが、今回実は購入を迷った作品だったのです。
だって・・・
題名はいいんだけど、サブタイトルが何だかエロスを思わせる~蜜月に溺れて~
しかも帯が「めちゃくちゃにしてしまいたくなる。極上の檻で愛に溺れた二人の導いた答えは」なんて、おまけにローズキー文庫だからピンク色だし。
裏のあらすじに至っても、これどの作品の解説ですか?
ええーー!?杏野さんがエロ書いているのか?しかも木下けい子イラストで?と腑に落ちなくて仕方なかったんです。
一読して、これはまずいぞ!新手の「○○詐欺」なのか!?JAROに通報するぞwwwと思いましたとも(爆)
題名も実はちょっと・・・これ、本当に杏野さんが考えた題名ですか?
ひょっとして題名が先に出ていて、出来上がった作品がコレだったとか、モニョモニョモニョ
やばいよ、やばい、このタイトルと帯、絶対そう思った人が90%超えてると思う!

さて、内容は互いが大学時代共通の友人を介して知り合い、元々ゲイの瑞生はその友人・広也を好きになるのですが、元からかなわないと思いこみ、彼の幸せを願う片思いでずっといたのですが、
広也が結婚した女性とすぐに離婚してしまったこと、その直後関西へ転勤になり、連絡は取るものの会えないでいたのが、広也が東京へ戻って来たことから、彼の今までの親しさに胸をかき乱され苦しんで、、、というお話。

蜜月って?溺れるって?極上の檻って?そんなんないじゃんかーーーー!!
頑ななほどの苦しい片想の話ですよ。
広也は鈍感ですよ。
瑞生の上司で元恋人(愛人)がものっすごいいい人でね、瑞生を心配して、あまりの不器用さに彼が仲介してあげて、やっと決着つくんですよ。
この上司のほうがどんだけステキか(笑)

そんなで瑞生の葛藤と苦しみがこの物語のメインでしたので、エッチはやっとラスト結ばれてからです。
それじゃ、足りないわね、と【愛に染まるとき】でやっと蜜月の様子でラブラブエッチです。

瑞生が悶々としている様が、ああー杏野作品だな♪と思わせます。
あんまり悶々しすぎてちょっとしびれが切れちゃいますが、彼の恐れは十分に出ていてその苦しみは十分に伝わってきます。
「萌え」と評価したいところですが、どうにも題名・サブタイ・帯、重要な本の顔がこれでは・・・御免なさい
そのためにワンランク下げます!
これも作家さん好きがゆえの厳しい決断です!

6

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