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手元置きの本です。何度か読み直し…
何度読んでもやっぱり好きです!
攻 眞分さん言葉遣いが独特さが何故か落ち着きます。
受 潤くん本当に迷い猫?…捨て猫?って感じ
なんだけど真っ直ぐで優しい…
迷い猫の潤くんが眞分さんに拾われて
眞分さんと猫の八千代さんと暮らしていく
その場所が潤くんの「帰る場所」になる。
何処かで読んだストーリーに似てる?って思うことも
無くは無いのですが…この本に流れる雰囲気がとても温かい。
日向ぼっこしてるみたいに、ポカポカしてきます…ココロが!!
何処かにこの二人がひっそり暮らしていそうな
そんな錯覚さえ覚えます(^^ゞ
この作家さんの文章もとても穏やかで優しいと思います。
bl小説ですが…恋愛小説ですね。何かに囚われて迷い
1歩が踏み出せない二人が出会い少しづつ踏み出す準備を
して行く。そこはひだまりの場所なんですね。
また、読みたくなるなぁ〜と
何度読んでも読後にそう思える
私はそんな本です!!
面白かったです!
前にこの作家さんのが読んでみたいと他の作品を読んだのですが、
読めない漢字の多さに、漢字一つひとつへのこだわりがある方なのだなと好感がありつつも、でもやっぱり読めないので、いちいち止まってしまい…
また文章もこだわりがあるのだなと思うような読み難いものに感じて、
そのこだわりに好感はあるんだけど、でもやっぱり読み辛く…漢字も読めないし…
結果、雰囲気は好きなんだけど、面白い気はするんだけど、好きな気がするんだけど、
やっぱり正直あまりよく解らなかった、面白くなかったっというものがありました。
ですが今回はその漢字問題はあまりなく、
また文章も軽い感じではないんだけど読み易く、読んでてどんどん世界に引き込まれていきました、
作者さんが仰ってたレトロな感じ。
そのレトロなゆったりとした雰囲気の中、
淡々と日々が過ぎていき、その中で自分と向き合いながら、お話が前に進んでいく感じが良かった。
本当日常を切り取った感じ。
日常に近いお話ってたくさんあると思うんですけど、
でも結局は、すごいデキるサラリーマンだったり、着る服に気を遣ったら実はかっこ良くてモテてもおかしくない人だったとか、
なにかしら「実は○○な人」が出てくる気がするんですよね。
惚れるだろーみたいな。
勿論そういうのも読んでて楽しいし、好きなんですけど、
今回はそういうのがあまり前面に出てなくて、
ただその人と一緒にいるだけで心が暖かくなって惹かれていくっというのが好きでした。
後、「わ!きゃ!かっこいい!」っていうクサイ台詞も最後だけってのも好きでした。
「大人の本気」、やられましたねー。
ラブシーンも本当最後だけ、
しかも短いってのが、なんか逆にかっこ良かったし、ドキドキしましたねー。
こういうのもいいなーと思いました。
商業的にはなかなかチャレンジャーな事なんだろうなと思うし、相当腕も必要なんだろうなと思いますが。
なんて事はないお話だと思います。
でもそれがいいってのが良かった。
逆にそれは凄いと思ったし、作家さんの腕がないと書けないんじゃないかなと思います。
もうちょっとこの作家さんの他のものも読んでみようと思います。
本当題名通り、内容も心地よさも。
何度でも読み返したくなる本になりそうな気がします。
何度も読み返したい本
結城さんにハマってます。
どの作品も(冊数が少ないのもありますが)自分に合うなあと思っております。
今回、数ページの序章と終章が攻めの一人称。
これは他の作品の時にもありました。
胸中をこちらに見せてジワジワと染みさせる結城さんの手法なのかなと思いますが、わたしはまんまとだいたいそこで惹きつけられてしまいます。
ちなみに本文は受け視点の三人称です。
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攻めは妻を七年前に亡くし、そのことをずっと見ない振りをしてきた眞分、36歳。
呼称は『あたし』、胸中とあの最中は『俺』です。
受けの潤は19歳。
大学受験に失敗し、さらにアクシデントでバイトを首になり、そんな時に眞分に拾われ家事と店番をするアルバイトのような形で置いてもらっています。
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始め行き場がないという潤は親が亡くなって天涯孤独?とよくBLで展開されるものかと思いきや、母親と再婚相手の義父と暮らしているらしい。
バイトを首になったのは体裁が悪いだろうけれど、それで行き場がないというのも…甘ちゃんだなあなんて思ってしまいましたが、でも、キチンと躾けられている風の好感の持てる受けさんです。
受けは現実から逃避、攻めは過去から逃避というカップルなわけですが、潔いのはやはり若者の潤でした。
ズバッと踏み出したのも、問題と向き合う努力を始めにしたのも潤。
やっぱりねー、歳を重ねると臆病になっちゃうものよねえなどと、眞分との方が歳が近いわたしなどは思ってしまいます。
いわゆるズルイ大人なのかもしれませんが、そういう攻めさんは好きなもので。
潤と向き合うことに腹を括った眞分はやっと奥さんの名前を口に出来て、素である『俺』に戻ります。
この終盤がすごく好き。
こちらは結城さんの作品の中で一番?えっちが少なかなと思います。
でも雰囲気はあるし、年の差の美味しさもありました。
「大人の本気ってやつを教えてやろう」ってのはなんだかキャーとなります。
これでもう少し濃厚ならねえ(笑
結城さんを読みづらいと思うのは、変に小難しい漢字を使われるところだったのですが、この作品にはなかったのではないかと思います。
牡丹餅(ぼたもち)くらい?かな?
今まではちょっとやそっとじゃ読めない漢字も使われていたのですが、スパッとなくなっていました。
これは2013年の作品なのですが、そういう表現は商業誌なのですし辞められたのかもしれませんね。
結城瑛朱先生初読み。
大切な人を失った痛みや、すれ違う思いの哀しみ故に
前を向いて生き生きと歩くことが出来なかった二人が、
出会って共に暮す中で癒されて、止まっていた時計が動き出していく様が、
ゆったりとした味のある雰囲気で綴られる物語。
事故で妻を亡くした痛みを、7年経っても乗り越えられずにいる眞分。
母の再婚によって新しくできた家族の中で、居場所を見つけられない潤。
大学受験に失敗してバイト生活をしていた潤だが、
ある日バイトをクビになってしまう。
家に帰るに帰れず行き場を亡くした潤を、拾って住み込みで働かせる眞分……。
まるで落語に出て来る旦那のような、眞分の独特の語り口。
物干台(ベランダに非ず)で洗濯物を干したり、夕飯の仕度をしたり、
そんなレトロな日常の描写の中で、少しずつ変わって行く心。
期待以上にいい話だった。
最初はしょうもなく見えた二人だが、潤のまっすぐな擦れてなさも好感が持てるし
眞分ののらくらした様と、一転覚悟を決めてからの男っぽさのギャップもいい。
おそらくファンの多いダミ声の猫の八千代さん、
男っぽい眞分の幼馴染み明穂や、香田おばあちゃんなど
脇役も魅力的。
最後はちゃんとそんなシーンもあってBLだったけれど、
これ普通の人と人との出会いと再生の物語でもよかったかもなぁ……
まぁ、そのあたりの好みはあるかもしれません。
*眞分の営む古物商の店名『猫の皿』。
作中でも触れられているが、落語の演目に由来する。
茶店で柿右衛門の逸品で餌を食べる猫を見かけた小狡い古物商。
騙して安く買い叩こうとするが、茶店の亭主の方が一枚上手だったという話。
あれ?古物商ギャフンと言わされちゃう話なのに、店名?(笑)