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表題作束縛は夜の雫

夏木昌弘 篠塚家の息子たちのお目付け役 32歳
篠塚悠(中の人格は山崎充留) 大学生 20歳

その他の収録作品

  • 弟としては
  • あとがき

あらすじ

避暑地で働きながらひとり倹しく暮らす充留は、夏休みを利用して訪れた大学生の一団に、自分とよく似た青年を見つける。彼と磁石のように引き合い、互いの手のひらを合わせた瞬間に強い衝撃を受け――目覚めるとふたりの中身が入れ替わっていた!? その青年・悠として帰った篠塚家はとても裕福で、甘く厳しいお目付け役・夏木が待ち受けて……?

作品情報

作品名
束縛は夜の雫
著者
きたざわ尋子 
イラスト
花小蒔朔衣 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
幻冬舎ルチル文庫
シリーズ
束縛は夜の雫
発売日
ISBN
9784344829541
3.8

(22)

(5)

萌々

(10)

(5)

中立

(2)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
4
得点
82
評価数
22
平均
3.8 / 5
神率
22.7%

レビュー投稿数4

ほんのりファンタジー

双子神秘萌えなほんのりファンタジーのお話で、もしかしたら双子って
本当に小さな頃は情報交換みたいに、入れ替わっていたりして、なんて想像しながら
楽しませて頂いた作品でした。

内容はいつもこの身体や育った場所、名前にまで違和感を抱いて20才まで生きてきた
充留は母親を2年前に亡くしながらも一人で社会人として生きている。
密かな楽しみは絵を描く事だけど、その絵を描く時もいつも目の前に薄い膜が
あるように感じ、色を付けると見たままの色を付けているはずが周りから見て
くすんだ色を付けているように見えるくらいの違和感を常に持っている。

そんな日々の中である日観光客で学生のグループが充留が暮らす町に来ていて、
その中の一人と目が合った時に、いつもは人見知りで人と目を合わせる事が出来ない
充留が、何故かその相手とは昔からの知り合い以上にやっと会えた見つけたと言う
思いが胸の中で急速に膨らんでいく。

それは相手も同じで外見もそっくりの双子みたいで、二人で充留の部屋に行き、
手を合わせた途端に衝撃と共に二人は入れ替わってしまう。
やっと本来の自分の身体に戻ったと思えるしっくりなじむ感覚にこれが本来の
形だったのだと二人がすんなり納得し、その日から二人は生活の場全てを入れ替える。
充留の身体を本人に返す形で、充留は悠として悠の身体で生きて行く事を決める。

しかし、今までの悠はかなりビッチ系だったようで、本来の悠とは性格が180度違う。
それなのに、悠や異母弟の世話係の夏木に悠から身体の関係を求めていたみたいで
入れ替わって新しい家に行った途端に夏木に抱かれてしまう展開。
夏木は入れ替わった悠に一目ぼれした状態なのですが、入れ替わっているとは
もちろん気がつかないながらも性格が変わってしまった悠に何かがあったと怪しむ。

そして、仲の悪い兄弟だと聞いていた異母弟の薫とも、入れ替わった悠は仲良くなり、
なり過ぎてお兄ちゃん大好き状態のブラコン弟まで出来上がる。
弟と禁忌の関係にはならないのですが、ブラコン具合は微笑ましい。

入れ替わって無理やり気味に夏木に抱かれ、いつしか悠も好きになっていきますが、
入れ替わって身体は悠でも、中身は双子の片割れだと知らない相手に恋をして
夏木が前の悠を好きだからの関係で今の自分を好きな訳ではないと思い悩む。
ファンタジー系不思議擦れ違いになりますが、ラストは素敵ハッピーです。
もっともインテリ眼鏡の夏木はS属性の男ですから悠ちゃんはいつもベットで
泣かされる訳です。

初めの入れ替わりから、充留は余り出てこなくて双子萌えなのにと思ったら
直ぐに充留での続編があるようなので、控えめな悠とは正反対の充留の話が
どんな展開になるのか楽しみです。

4

これのどこがラブストーリーなんだろう。

『生き別れの双子の中身が入れ替わる』っていう設定だけだといかにもファンタジーって感じですが(ファンタジーじゃないとは言いません)、結局はきたざわさんにはよくある『ちょっとだけファンタジック風味』と思っておけばいいんじゃないかな。

ホントに『双子の中身が入れ替わる』という以外にファンタジー成分はないに等しいので。

基本設定はまあいいんですが、ラブストーリーとしてはなんとも微妙でした。
とりあえずHは無駄なくらいあるけど、これのどこがラブなんだ?とさえ感じたよ。

何よりも、悠(受)はともかく夏木(攻)のキャラクターがまったく掴めません。
少し見える部分がSっぽいのが(個人的に『S気質攻』がものすごく苦手なので)よりダメだった。

その上、入れ替わり前の『悠(いまの充留)』との関係がなんとも理解不能でイライラする。
『夏木と(入れ替わり前の)悠』についても、結局『いまの悠』の受一人称では触れようがないんですよね。そのあたりは『充留編』で明かされるのかもしれませんが・・・

とにかく、個人的に受一人称がものすごく苦手なので、それが心底残念です。こういった地の文での自分語り口調はホントに気持ち悪い。
きたざわさん、一人称はまずない(初期作からかなり読んでるけど一切思い当たらない)からそれだけは安心してたのに・・・

評価としては、受一人称や夏木のキャラクター等だけならもう『中立』で十分って感じですが、まあトータルではそこまで悪くはなかったので迷った結果『萌』で。


そして、あとがきで『次は(入れ替わった双子のもうひとりである)充留の話』と書かれていました。まあこれは絶対スピンオフあるんだろうとは思ってたけど、正直なところ充留メインのスピンオフには何の興味もないなあ。充留のキャラクターがまったく好みじゃないから。
まあ、それでも作家買いだから読んでしまうんでしょうけどね。

イラストは、初めての方ですが綺麗で可愛くてよかったです。

4

逆から読みました

生き別れの双子が出てくるのですが
片割れの後編「辣腕家は恋に惑う」を先に読んでしまい…
先に読んだ方で、少しファンタジーな設定だったのですが
そのいきさつがザックリだったので、どういう事だろうと思っていたら
やっぱり最初に出たこちらの作品で詳しく書かれていましたw

受け様はなんとも、のほほんという感じの受け様で
入れ替わったのですが、絶対こればれちゃうよって感じなんですw
まあ 入れ替わりはばれていましたが

攻め様は、お目付役のSっけ満載の方で
受け様はあっというまに、食べられてしまいます
攻め様キャラもけっこう好みだったのですが、
腹違いの弟の存在がよかったです! 
この作品にいい味出してくれているキャラだと思います

0

攻め様がけしからんのですけど。

生き別れの双子が、再会した時に身体と中身が入れ替わってしまってからの、ちょっとファンタジックがはいったお話。

受け様の充留は、なんとなく薄靄がかかったような感覚の中で生きてきた。
双子の遥に出会い、手を合わせたら2人、中身が入れ替わってしまう。
すると、クリアで落ち着いた気持ちになり、そのまま入れ替わったまま、自分たちが正しいと思う生き方へと飛び込んでいくのですが。

遥として生き直すため、遥の住む豪邸へと行くと、世話係の夏木に迎えられる。
するとまぁ、すぐにおかしい、と気付かれるのですよ。
義弟になる薫からもソッコーで不信感持たれてたし、やっぱり無理っちゃ無理ですよね。
性格がまるで違うし、接し方も話し方も今までと違うんですもの。


で、夏木ってば、他人に触られてないか確認、と称してそのまま強引にいたしちゃうΣ( ̄ロ ̄lll)
えっ!なんでそうなっちゃうの!?
私的にはもう手込めだよo(`^´*)
ちょっともぅ、胸ぐら掴んで振り回す(`ロ´;)
グーパンものなんですけど(*`Д´)ノ!!!

今まではしてたのに、と言われてしまえば拒否できない遥。
ベッドでは強引だけど、普段のお世話は完璧で甘く優しい夏木。
そんな夏木を好きになっていく遥なんだけど、結構ベッドでは好き放題されてるようなのに、ホントそんなヤツでいいの!?
だって、双子である今は充留であり以前の遥ともやってたんだよ!?
受け様贔屓の私としては、攻め様には厳しめなんですよ。


しかも、入れ替わった話をした時に、入れ替わる前の遥のこと、顔だけ好みなだけで惹かれはしないとか、ひどい暴言吐いてるし。

どうして入れ替わる前の遥とそんな関係になったのか、はっきりとわからないままだったのもモヤモヤ。


普段はできる男なだけに、その辺りのギャップが、どうしても受け入れられず(..)
ベッドでだけとはいえ、受け様の泣き顔がかわいいからって泣かす攻め様。
嫌われちまえばいいんだ(# ̄З ̄)
申し訳ないけど、どんだけ有料物件だとしても、私の好みの攻め様ではなかったです。

薄幸な受け様が、攻め様に溺愛されて、新しい居場所でたくましく幸せに過ごしていく、というとても好みなお話ではあるので、迷いに迷いましたが、評価は中立とさせて頂きます。

1

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