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わたしは、愛を誓い合った二人はずっとずっと幸せに暮らしましたとさ、おしまい、というような、ナニソレ面白いの?と問いたくなるようなあからさまにハッピーエンドなお話が好きです。
阿賀直己さんのデビュー作、"神さまはこの恋をわらう"はあからさまにハッピーエンドではありません。
だから、好みの作品ではありません。
けれど、まぁ、最後の終わり方には目をつむってもいいかなぁ、と思えるくらいにわたしの心をグラグラと揺らす作品でした。
確かに、胸を張って、どうしてだか、わたしが誇らしくもあります。
いい本を読んだよ!大声で叫びたいような爽やかな読後感です。
ちょっぴり痛く、ちょっぴり涙が出る。だけど、どんよりはしない。大きく息を吸って、表紙を眺める。
そっと、本棚にしまいたい。
ガソリンスタンドで働く洸介と美大に通いながらコーヒーショップでバイトをしている拓海、洸介の彼女で女子大生の白雪姫、白雪姫の友人で女子大生のアフロディーテ。
彼らはハタチの恋をします。
恋、恋なのかなぁ。難しく考えすぎでしょうか。愛ではないのかなぁ。うーん...
とにかく彼らは恋をするわけです。ここでは恋ということにしましょう。
拓海は、洸介に。
洸介は、拓海に。
アフロディーテは拓海に。
白雪姫は、ずっと前から洸介に恋をしている。
拓海は洸介が好きなだけ。そばにいたい。そばにいてほしい。触れてみたい。触れてほしい。触れていたい。幸せにしたい。
そう多くは望んでいないはずなのに手に入らない。自分ができること。絵を描くこと。ぶつけて投球する。この想いを絵に込めてみる。そんなことでしか、いや、そんなことをしても表せないほどに洸介を想っている。
腹立たしく思える白雪姫だって、洸介を離したくないだけ。ずっと自分だけを見てほしいだけ。
白雪姫のことを憎みきれないのは、自分だって白雪姫になる可能性があるなぁと一ミリくらいは思うからです。
恋をしたら、なにをするかわからないなぁ。人が狂うかもなぁ。苦しくて、死んでしまいたいとさえ、思うのかもなぁ。好きな人から見放されるのはこわいよなぁ。どうにかして繋ぎとめておきたいだろうなぁ。
白雪姫のような女の子にはなりたくはないけれどあらゆる可能性が捨てきれないから、白雪姫を憎めない。ずっと好きな人が突然どこかの同世代の男に恋をして、自分のことは家族のように扱っていて、恋人らしいことはしてこない。うーん。悲しいかもなぁ。
全て"かも"ですが、彼らそれぞれの立場でこの恋を見つめてみると、たくさんの感情を教えてもらうことができます。
アフロディーテだって、拓海のことが好きなだけ。彼はまさかの友人の恋人に恋をしている。そのせいで、友人の情緒が狂う。板挟みですよね。純粋に、拓海を思うだけなのに。心配なだけなのに。
わたしは、明るくハツラツとした可愛いアフロディーテちゃんとは程遠い人間で、どちらかというと白雪姫に同情します。
同情しますと言ってしまうのは憚られるのですが、やっぱり人の強さよりも弱さを近くに感じてしまうから。洸介に依存してしまうのが、少しだけわかる気がするから。わかる気がするから許すわけではないけれど。
洸介は、優しそうに見えてちっとも優しくないや。誰かのために動いているようで、自分が大切な人。
自分が、白雪姫の好意を受け入れた。自分が、拓海に触れたい。自分が、白雪姫についていく。自分で、決める。だから、がんばれる。
洸介のことを思うとき、優しさって何かしらと考えてしまいます。
拓海と、初めて愛し合う場面で、「大切にしたいのに、痛くしてごめんな」そんなようなことを洸介は言います。(読み返す気力がないので曖昧ですが)
痛くしないでほしい、大切にしたいのに、どうして、どうして、この恋を大切にしてよ。どうして、白雪姫についていくの。
一生懸命考えて、身を切るような思いで、そうするしかなかった。
納得したくなんかないのに、納得させられてしまう。
洸介と拓海の、別れを納得させられてしまう。
きっと、また会える。必ず会えるよ。そう願わずにはいられないんです。
幸せな思い出を胸に抱えて、ちょっとがんばったら、神さまは見ているから。二人を出会わせてくれた神さまなら、きっとまたどこかで。
そう信じざるを得ないのです。
すごく長くなってしまったのに、書きたいことの半分も表せていません。もどかしい。
洸介、拓海、アフロディーテ、白雪姫、彼らが心の奥に生きていて、ときどき息遣いを感じさせてくれます。
ひょっこり顔を出して、わたしを微笑ませてくれたり、ときには涙を誘うこともある。
泣くのはストレス発散になるから、いいかもね。でも、泣かせないでよ。
きっと、会えるんだからね。
拓海、泣いちゃだめだよ。いつも涙を拭ってくれる洸介だって、泣いちゃだめなんだからね。
ふらりと入った本屋でふらりと購入した作品です。
シンプルに美しい表紙のこの作品の内容はどんなものなのか、単純に気になって購入しました。
新人作家さんへのわずかな期待を込めて、購入した価値はあったと思います。
さらっと読めて、面白かったな。そんな風に感じる作品はたくさんありますが、読み終えたあとも意識を本の中に残したまま、もしくは本が意識を占拠したまま、しばらく呆然としてしまうくらい没頭してしまうような作品にはなかなか出会えないものです。
そういう作品を探しているのですが。
神さまはこの恋をわらう 阿賀直己さんの本作品はまさに私が求めていたような上質な作品でした。
タイトルも気に入っています。本棚を彩る文字列としてはニンマリと笑ってしまうくらい美しく、ふとタイトルを見つめて、また意識を奪われてしまいそう。
繊細なのかと思えば強情なのかとも思える登場人物それぞれがこれから、一生、私の心の中でキラキラと生き続けることでしょう。
また、会える日までお元気で。
書店で見かけて表紙買いした本なんだけどアタリだった。
イラスト自体は少ないので絵を重視する人には物足りないかなとも思ったけどぱちさんの絵は好み。
ストーリーについては他の人も書いてるし敢えて触れないけど、文章は読みやすく感情移入しやすい。
拓海と一緒に浩介に恋をしてるような錯覚を覚えた。
出てくる女の子が服やら靴やら含めて可愛くて魅力的。
みんながみんな一生懸命誰かを好きなだけだから、ヒール役の白雪姫さえも嫌いにはなれない。アフロディーテには憧れすら抱く。
章末にちょっと詩的な文章がはいっているのだけれど、それが効果的な気がする。帯に書いてあった文章もその一部。
うまいなぁとおもった。
拓海と浩介の最後の選択は意見がわれるとこなんだろうけど私的には納得できた。
優しすぎる男は罪だよね…。
新人さんのデビュー作らしいけど、次の作品も期待。
短い章ごとに詩や歌につけるようなタイトルがついていて、夜寝る前に一章ずつ読んでから眠るのを楽しみにしたいような、ゆっくり読み進めたいお話。でもせっかちなわたしは一気読みしてしまった。だって、ハマっちゃったんだものぉ。
ぱちさんの装画にも惹かれたので、高いけれど賭けで購入しました。挿絵はナシ。厚いのでなかなか積み本から手に取るのは億劫だったんですけど(汗)、出会えて良かったです。
美大生の拓海とガソリンスタンドでバイトする洸介の恋物語。ぼおっとした拓海と気の回る洸介の、若い恋の始まりと終わりがさらさらと、さりげなく描かれています。でもね、グイッとくるよ。恋愛中に陥りがちだけど自分たちに酔ってる感じもしないし、キザでもないし、読んでいてホントに心地良くって、清々しく感じました。それは多分、作家さまの文章のおかげ。
人を好きになるってどうしてこんなに切ないんだろう。好きな人が他の人を好きだったり。好きな人が自分のことを好きでいてくれていることさえも、幸せなはずなのに涙が零れてしまう…。
拓海と洸介のキャラも嫌味がなくて好感度高かったです。二人とも魅力的だったなぁ。絵描きとモデルの官能的な関係性が好きなのでそこにも萌えました。ただすぐ泣くシーンが多すぎるような気がして、ちょっと疲れちゃったかな。作家さまの年齢からして次世代BL感がヒシヒシと…。
BLセオリーに囚われずに、切ない恋物語として読んでみていただきたいです。もしかしたらそのうちBLでこのお話が読めて良かった…と思えるかもしれません。
鬼と天国の原作者阿賀先生、話題のデビュー作です( ◜ω◝ )◌̥*⃝̣
この作品は主人公(受)が独特な雰囲気をもつ人物で、陰のある所とか、憂鬱そうで口下手な感じなのに、だからこそ周りは惹きつけられる様な魅力があるキャラだなぁと思います土砂降りような恋に落ちた拓海と飄々としていて明るい洸介。学校のクラスがおんなじだったら絶対違うグループになるだろうなと思う2人が、ひょんな事から夕方の喫茶店でたわいもない話をして、どんどん惹かれあって、独占したくなって、、という過程がとても良く描かれていて、ドギマギしながら読んでました。
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ラストは読者に委ねるような終わり方なのでそこだけ賛否あるっぽいですが、まあこの2人は成就するだろうなと思ってます( ˘ω˘ )