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表題作賭けはロシアで 龍の宿敵、華の嵐

ウラジーミル ロシアンマフィアの次期ボス 25才
藤堂和真 元藤堂組組長でウラジーミルの愛人?

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

ライバルである眞鍋組組長清和との闘いに敗れた藤堂組組長の藤堂和真は、組の看板を下ろして国外に逃亡する。けれど眞鍋組の執拗な追及が……

作品情報

作品名
賭けはロシアで 龍の宿敵、華の嵐
著者
樹生かなめ 
イラスト
奈良千春 
媒体
小説
出版社
講談社
レーベル
X文庫ホワイトハート
発売日
ISBN
9784062868051
3.9

(25)

(11)

萌々

(8)

(1)

中立

(3)

趣味じゃない

(2)

レビュー数
6
得点
93
評価数
25
平均
3.9 / 5
神率
44%

レビュー投稿数6

ロミオとジュリエット

強引で傍若無人で傍迷惑で一途な年下(攻)が大好き、久々の樹生節が炸裂してます。しかも本編では敵役の藤堂が何と愛されキャラですよ!我等が氷川の姐さんとはキャラが違い過ぎるのに、姐さんより断トツ好きなキャラに突如踊り出ました。過去の痛手やらを垣間見せただせではなく、魔性キャラだったところも部下に恵まれない不運の∞も全て魅力度upに繋がりました。此の手の自分の意思とは真逆の運命に翻弄される薄幸の美青年(受)キャラは正に樹生先生の真骨頂です。藤堂は「君は僕を愛しているわけじゃない」と思ってますがウラジーミルがプライドや恩人と云うだけで藤堂に固執してるだけとは云えない筈。宿敵の橘高清和とウラジーミルは食えない感じも表現力の低さも、クールなようで子供っぽいところも似ています。氷川の姐さんの様に異常に嫉妬深い清和くん命な感じにはなれなくても、どうしてもウラジーミルに嫌悪感が持てないから早くウラジーミルが居なくてはどうにも寂しいくらいな可愛い藤堂とより一途なウラジーミルの暑苦しいカプになったのが読みたいです。本編では、姐さんの強引な力技で桐嶋の元へと連れ戻されました。姐さんは藤堂は桐嶋の側で生きた方が良いと考えは間違いでは無いかも知れないけど、今回のを読むと非常に迷惑千万です。藤堂と桐嶋とは京介とショウの様な割れ鍋に綴じ蓋の感じで良好だし愛情らしきものも存在します。ウラジーミルの窮地を救ったのが藤堂なら藤堂を救ったのは桐嶋なのは間違いなく桐嶋を大事に思う気持ちは現段階ては、ウラジーミルより強いのかも知れません。ただそこには、肉欲を伴う愛情が無いのが不満です。桐嶋と藤堂では番いにはなれません。否、藤堂を引き止めたいが為に強引に竿師としてのプライドを賭けて強引に関係を結んだ事から恋愛感情も芽生えたらそれはそれで大層に面白い展開ですが(笑) そこに奏多も参戦し、ウラジーミル、桐嶋、奏多と三人で藤堂を賭けて奪い合う展開になり「喧嘩をやめて♪」竹内まりやなら垂涎モノです。先ず、無いでしょう。今や、本編ではロミオとジュリエットな状況です。早くウラジーミルの腕の中に帰って雁字搦めの束縛愛の地獄に堕ちて欲しいものです。

6

この二人でさらに読みたいです!!

シリーズ物の番外編らしいのですが、表紙とあら筋で本編読まずにこちらだけ購入。
本編知らずとも、この番外編だけで十分面白かったです!!
ロシアン・マフィア(ウラジーミル)攻めと、日本を追われた元組長(藤堂)受けということでしたが、受けが年上で傲慢な攻めの我儘を仕方ないなと苦笑と両家育ちのおっとりスキルを発揮してやわらかに受け止めていて、非常によかったです。
お互い、父親に殺されかけたという暗い過去を背負いながら、それぞれ父親に抱く感情が違って、でも相通じるものがあり安心できる関係なのが・・・
切りのいい所では終わっているのですが、まだまだ先行きにいろいろありそうですし、是非このカップリングで続刊が読みたくなります。
本編では、この話よりも時間軸が進んでいるようで、二人で日本に乗り込んでいたし・・・(この本を読み終わった後、レビューサイトで本編にこの二人が出ていると知り、速攻でその巻だけ購入しました)
本編では離れ離れになってしまった二人ですが、是非是非ウラジーミルには藤堂さんを奪い返しに急襲をかけて欲しいです。
藤堂さんが弟に押し倒されているのを見て、マシンガンぶっ放したウラジーミルならやってくれるはず!!
この二人が爛れた蜜月に沈み込む未来を切望します!!

6

まさかの受だったんですか藤堂さん‥!

以前から長編シリーズとのことで本編を読んでいたものの、あまり本編の受に魅力を感じず‥(斜め上なキャラは嫌いじゃないですが受じゃなく攻でいてほしい‥)ために途中で読むのをやめていました。藤堂さんも知っていましたが最終的にフェードアウトしたので、かませ的な攻めだったな〜なんて思っていたら!まさかの受!!しかも魔性の男!!!

こちらの作者さまは自己中な俺様キャラがよくでてくるのですが、今回の攻もまさにそんなキャラです。私は傲慢な自己中攻が受に執着して、思うようにしてるつもりがその実振り回されているのが大好きなので、今回のカプは本当に最高でした。

弱々しい受は好きじゃないので、受には是非最後まで攻の猛攻に抗って欲しいのですが、こんなにも自分のモノになった気がしない受がいただろうか‥さすが魔性の男。

1

藤堂さん・・・年下キラーだったのね

シリーズ31作目になりますか?凄すぎですよね、でも面白いから止められない。
今回の作品は藤堂さんがメイン、29作目の「龍の愛人、Dr.の仲人」での
藤堂さんとロシアンマフィアのウラジーミルとの関係が気になっていましたが
この作品で、こうだったのかと納得の面白さ。

日本での抗争が藤堂とウラジーミルが発端になっていたような内容で興味深いし、
何より、藤堂が実は年下キラーだったのではと言う疑いが濃厚になるような話で
桐島に始まり、暴走族の奏多にマフィアのウラジーミルときて、
それも一種かなり凶暴な手合いばかりなのが怖いやらおかしいやらです。

過去にウラジーミルと関係があった藤堂が、日本を脱出した先で再会する。
再会したとたん、傍若無人な求愛行動をされるが、藤堂は腐ってもヤクザで、
ウラジーミルの行動が自分を取り込み日本への足がかりだと思っているが、
次第にその考えが単なる勘違いだと嫌でも理解していきます。

普通のラブストーリからはかけ離れているのですが、話のテンポがよくて、
飽きのこない展開で今回も楽しませて頂きました。
今後の展開も一筋縄ではいかなそうで楽しみです。

4

藤堂のベールがはがれる巻

『龍の求愛~』で眞鍋との抗争に姐さんの核弾頭爆発で行方をくらました藤堂、、、
の辺りから藤堂がロシアンマフィアの愛人(?)として現れた『龍の憂事』辺りまでの藤堂の動向が、そして彼の抱える色々なモノが見える巻となりました。

藤堂の姿も、彼に執着するウラジーミルにしても、まさに樹生作品に欠かせない
「ろくでなし」男かもしれません。
のらりくらりと流されているようで、その実は流されてはいないような藤堂。
拒否されても、自分への藤堂の激しい拒否や嫌悪感情があるわけでもないので、傍から見るとトンチンカンに傲慢俺様流解釈で突き進んでいくウラジーミル。
ウラジーミルに支配されているようでいて、その実藤堂が優位に立っているような。
これが歳の差というものでしょうか?

しかし、以前チラとほのめかされていましたが藤堂の父に殺されかけて桐島に救われたという過去の話など桐島との関係を
藤堂にとっての桐島の存在という位置をここではっきりと見る事ができたような気がします。
とんでもないロシア人が出す料理に、桐島だったら~と思う事
何かにつけて桐島だったらと思う事。
それは恋愛感情ではなさそうなのですが、ひょっとしたら桐島が藤堂に恋愛的感情を持ったとしたら藤堂は間違いなく桐島に応えるのだろうか?
ふと、そんな事を思ったりして。
藤堂は桐島がいてこそ、図ったりせず真正面から向き合って人として生きているんじゃないだろうか?って。
そこが桐島とウラジーミルの違いかも?
この本を読んだ時にはぼんやりと思った事は、この後に出た『龍の悪妻、Dr.の悪運』を読んではっきりと思ったのでした。

ウラジーミルに昔の自分を重ねた始まりは、同情もあったかもしれないけれど、その後はどうなんだろう?
ラストに「君は僕を愛してるわけじゃない」と心の中で思った描写があるのだが、彼は愛して欲しかったのかな。
この複雑な藤堂が、とてもとても愛おしく思えるラストでした!

彼が答えを保留にしたシャチの裏切りの賭け。
それによって、その後の藤堂がある。
藤堂は本当に罪作りな男だ!

4

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