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オリジナルボーイズラブアンソロジー Canna Vol.38

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表題作オリジナルボーイズラブアンソロジー Canna Vol.38

その他の収録作品

  • 小嶋ララ子「嘘もまことも布団のなか」
  • 絵津鼓「SUPER NATURAL」
  • 朝田ねむい「Loved Circus」
  • くも「叶結び」
  • 吉田ゆうこ「プレイバック another part」
  • 厘てく「マンネリしてますか?」
  • 博士「猫と不良とボクサーと」
  • 会川フゥ「再来年デートしましょうね」
  • 琥狗ハヤテ「メルヘン」
  • 芽玖いろは「愛人」/ 青井秋「浸食」
  • 文善やよひ「いちばんりっぱな花になる」/ 小指「交配」/ ハジ「坊主と蜘蛛」
  • 稲荷家房之介「エリンギ博士の奇妙な栽培」/ 文乃ゆき「花の咲くまで」
  • 原作:犬時 漫画:笑平「美食家の非日常」
  • ミナヅキアキラ「かみなりなるかな」後編
  • 黒沢要「ユレカ」
  • 海野サチ「ふつつかものですが。」
  • 六路黒「初恋の影」
  • 文善やよひ「鴆-ジェン-」
  • 雪路凹子「1一」
  • 元ハルヒラ「虎穴ダイニング」

あらすじ

表紙:琥狗ハヤテ
巻頭カラー:小嶋ララ子

小嶋ララ子『嘘もまことも布団のなか』
絵津鼓『SUPER NATURAL』
朝田ねむい『Loved Circus』
くも『叶結び』
吉田ゆうこ『プレイバック another part』
厘てく『マンネリしてますか?』
博士『猫と不良とボクサーと』
会川フゥ『再来年デートしましょうね』
琥狗ハヤテ『メルヘン』
文乃ゆき『花の咲くまで』
原作:犬時 漫画:笑平『美食家の非日常』
ミナヅキアキラ『かみなりなるかな』
黒沢要『ユレカ』
海野サチ『ふつつかものですが。』
六路黒『初恋の影』
文善やよひ『鴆-ジェン-』
雪路凹子『1一』
元ハルヒラ『虎穴ダイニング』

【プチ企画:受粉】
芽玖いろは『愛人』
青井秋『浸食』
文善やよひ『いちばんりっぱな花になる』
小指『交配』
ハジ『坊主と蜘蛛』

作品情報

作品名
オリジナルボーイズラブアンソロジー Canna Vol.38
媒体
漫画(コミック)
出版社
プランタン出版
レーベル
Cannaコミックス
発売日
ISBN
9784829638385
4

(2)

(1)

萌々

(0)

(1)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
1
得点
8
評価数
2
平均
4 / 5
神率
50%

レビュー投稿数1

和洋中、現実と幻想と境界

 今号で特に注目したのは、琥狗ハヤテさん、文善やよひさんの空想物。会川フゥさん、厘てくさん、絵津鼓さんの現代物など。

★会川フゥ「再来年デートしましょうね」第1話(32頁)
 「虎次さんのことが好きなんですが」のスピンオフ。
店長の辰兄とアシスタントの兎三(うみ)のお話で連載開始です。
 第1話は、店のスタッフと一緒に店長のアルバムを眺めるところから、兎三の回想シーンが始まります。
 昔の兎三は暗く無気力で、日々を退屈に過ごしてるだけの学生でした。
現在の明るく人懐こい兎三とはまるで別人。そんな彼が、今のように変わるきっかけが何だったのか。辰一との出会いの経緯などが描かれてました。

★琥狗ハヤテ「メルヘン」第1話(26頁)
 本誌の表紙の作品です。新連載です。
この表紙が作品のイメージそのままの感じで、二人の性格と関係も表してるみたい。話の中でもほぼ同じ構図の二人が見られます。
ウサギの耳と角がある男がサキム、金髪の青年はギィと呼ばれていました。
 欧州の寓話を取り入れた、陰鬱で薄暗い世界観。今回は「赤ずきん」に因んだお話になっていました。
 サキムはギィの役に立つと御褒美がもらえるシステムらしいです。今回はちょっぴりしか貰えてないと文句いってましたが。
敵や獲物を蹴散らすアクションもあり、メルヘンといっても言葉の持つステレオイメージとは差があるかもしれません。

★文善やよひ「鴆-ジェン-」第1話(32頁)
 古代中国の文献に登場する毒鳥をモチーフにしてあります。
なので、物語の舞台も中国風のとある国となってます。
 鴆飼(ジェンウー)から武官に転身し将軍に昇りつめた弟・フェイ。
兄のランも鴆飼でした。手塩にかけて育てた鴆に殺されました。
そして、フェイの兄を殺めた鴆のツァイホン。人間の顔と体に毒々しい羽をまとった美しい妖鳥です。
 フェイの目の前にいるのは兄の仇。しかしこの妖鳥は、上官の太尉に譲ることが既に決まっていました。
仇を討てない情けなさと憎悪が絡み合い、フェイがツァイホンをねじ伏せるシーンが色っぽかったです。

―― このほか「受粉」企画ショートが、現代物からファンタジーまで複数。
屈折した執着や、嫉妬や不信、身勝手ないやらしさなど多様でした。
 そして、以下の作品もちょこっとだけ。

★絵津鼓「SUPER NATURAL」第1話(32頁)
 冒頭から意味深なモノローグ。
美容学生の暢(ノブル)には、自然に振舞おうとしても出来なくなった友人が一人います。いつからか、彼にだけ不自然な態度をとってしまう。
仲の良い友人として、意識せずに傍にいられた頃に戻れたらと、早くこの気持ちを諦めようとするのですが・・・。
密かな想いと同時に覚えた罪悪感が、作者らしい緩やかな作風で描かれてる感じがしました。

★くも「叶結び」第2話(21頁)
 まんまと転がり込んだ浪人は、商人の屋敷で身なりを整え食事にもありつけた。みな月と名乗り、商人の話し相手をするのも満更でもないが、情がうつる前に姿を消すつもりでいた。しかし、何事も思い通りにとはいかず…。
 人を騙して食い物や寝床を手にしても良い気持ちはしない。そう後悔する浪人は、存外悪いやつでもなさそう。
お人好しな商人とのやりとりに心が落ち着きます。

★厘てく「マンネリしてますか?」読み切り(26頁)
 倦怠期のカップルのお話。ヤマ場らしい盛り上がりはありません。マンネリを改善する努力と、幸せの再発見の繰り返しです。それが良いんです。
時間の経過で置き忘れたかつてのトキメキを、ひとつひとつ拾い上げようとする姿がステキでした。

 今号は現代物とかけ離れた世界観の作品に目を惹かれました。
国や民族や王朝を曖昧にさせつつ、舞台設定をしっかり定めてたのが良かったのかなと思います。

[次回予告] 予定してる執筆陣は、会川フゥ、朝田ねむい、原作:犬時 漫画:笑平、海野サチ、海行リリ、絵津鼓、カサイウカ、カシオ、琥狗ハヤテ、くも、中井アオ、博士、ハジ、文乃ゆき、三田 織、宮本佳野、山田酉子、吉田ゆうこ、六路黒。(敬称略)

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