あいまいな世界の狭間で、君を見つけた。

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おまえの吐息を奪っていった

omae no toiki wo ubatteitta

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表題作おまえの吐息を奪っていった

冴島 玲志
リーマン、幽霊が見えなくなった男、ルームシェア相手
依良
社会人、幽霊が見える男、ルームシェア相手

その他の収録作品

  • 描き下ろし

あらすじ

幽霊が見えるという共通点がきっかけで、ルームシェアをしている社会人の玲志(れいし)と依良(いら)。
お互い干渉しすぎない適度な距離感で同居を続けていたある日、突然玲志は幽霊が見えなくなってしまう。
依良とのつながりを失ったことで焦燥感を覚え、初めて依良への感情を自覚した玲志。
そんな中、幽霊の存在が気になるせいで依良が性的な行為をほとんどしたことがないと知った玲志は、彼の“手伝い”をすることを提案し――。

幽霊が見えなくなった男×幽霊が見える男の、視線と想いが交錯するインビジブル・ラブ。

作品情報

作品名
おまえの吐息を奪っていった
著者
早寝電灯 
媒体
漫画(コミック)
出版社
ホーム社
レーベル
アイズコミックス.Bloom
発売日
電子発売日
ISBN
9784834265750

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13

4.3

(54)

(28)

萌々

(20)

(4)

中立

(1)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
14
得点
233
評価数
54
平均
4.3 / 5
神率
51.9%

レビュー投稿数14

同じものを見ているとは限らない

幽霊が見える依良と、見えていたけれど見えなくなった玲志。
二人の心情が両方の視点から、とても慎重に描かれつつも、読みやすいお話でした。
ストーリーそのものにも感動し、その読みやすい描き方、表現方法にも感動しました。

温もりを感じる優しいお話でありながら、ぐさっと心に刺さったのが「同じものを見ているとは限らない」という現実です。
それは、依良と玲志の二人だけに限らず、現実世界を生きる私たち自身にも言えること。
玲志が見えなくなったことを告白するところから始まり、依良の反応が拍子抜けするもので、焦った玲志が戸惑いながらも自分の気持ちを自覚していき…という流れにわくわくしていたところ、依良の自慰が苦手な理由とともに明かされた「玲志にも言えなかった幽霊の呼吸音」は衝撃的でした。
明るく気さくで、あまり物事を気にしなさそうに映っていた依良の抱えていた弱さとも言える部分。
とても繊細な人なのだと感じました。そりゃ、依良の背景や現在の立ち居振る舞いを考えれば当然なのですが、周囲に余計な気遣いをさせない依良の気遣いに私自身も目隠しをされていたので、ハッとさせられました。

「同じものを見られない不安」
読み始めたときは玲志だけが抱えていると思っていましたが、まさか依良はずっと前から同じ不安を抱えていたなんて…。
お互いだけが同じものを見られる優越感。
同じものを見られなくなった不安感。
同じものを見ているかどうか、わからない不安感。
こういう玲志と依良の心情を二人の関係性の変化とともに慎重に丁寧に描かれていて、引き込まれました。

依良があちら側に迷い込んだときは、本当に心配しました。怖かった…。
決して諦めずに「通り道」を探す二人の姿に励まされ、心強かったです。
ほんの少しのきっかけで、出られなくなったり、出られるようになったり。
「開け閉めすることで通り道ができる」という描写が興味深かったです。
「道を歩きたいのにズレてしまう」などの幽霊の描写も印象的で、切なさと怖さを感じました。

0

No Title

事故をきっかけに幽霊が見えるようになった玲志は
会社に出る幽霊を祓うために依頼した依良と意気投合。

お互いに幽霊が視えるという共通点から距離が縮まる二人でしたが、
ある日、突然幽霊が視えなくなってしまった玲志。
そのことを告げると喜んでくれた依良にモヤついてしまい…。

早寝電灯先生初のホラー?風味な作品でしたが、
幽霊的な怖さは殆どないのでご安心ください。
ホラーでも早寝電灯先生ならではの切なさが滲み出ていて、
想い合っていて肌も重ねているのにすれ違ってしまう二人に
胸がぎゅっと締め付けられました。

依良の交友関係は広いはずなのに、
作中でメイン二人以外に名前が出てくるのは依良の友人くらいで、
ほぼ二人のやりとりで描かれる世界観でした。
それが幽霊が視えてしまうゆえに人とうまく関われずに生きてきた
依良の孤独とも重なり、なんだか寂しくて切なくて…。
だからこそ、玲志と巡り会えてよかったと、幸せが沁み渡りました。

0

人とは違う自分を認めるために

今回は幽霊が見えた人と幽霊が見える人のお話です。

幽霊が見える事で受様と知り合った攻様が
見えなくなった事で関係を変化していく顛末と
受様の友人についての短話を収録。

攻様は中3の時に自転車事故にあい
幽霊が見えるようになりますが
妙な目で見られたらと異常を隠したために
秘密を抱える事になります。

社会人となって所属したサークルが
使用するコワーキングスペースにて
怪異現象が起こりメンバーの伝手で
受様がやってきます。

受様は拝み屋などの専門職ではなく
対処ができる素人と言いますが
受様の視線で彼が本当に見えているのだと
わかります。

受様は「空気を入れ替えましょう」と
扉や引き出し等様々なモノを開けすと
霊が消えます。

受様は帰り際に攻様に声を掛けますが
攻様が隠している事を見抜くと
「内緒ね」と去って行こうとしたことで
攻様は受様を引き留めて縁を繋ぎました。

秘密を知る受様との付き合いは気楽で
攻様は更新時期にはルームシェアを申し出て
同居人となります。

ところが1年がたった頃
攻様は幽霊が見えなくなるのです。

どうやら受様の影響らしいのですが
見えなくなったことで心地よかった距離感が
掴めなくなってしまい・・・

電子雑誌掲載作をまとめての紙書籍化で
幽霊が見える受様と見えなくなった攻様の
オカルテックファンタジーです♪

幽霊が見える攻様にとって
見える事が普通の受様との付き合いは
気を遣わずありのままでいられたのに
受様と同居を始めて1年で見えなくなります。

受様は弟妹が見えた性質も変化させていて
「同居したら見えなくなるかも」と言いましたが
攻様にとっては軽い冗談でしかなく
本当に見えなくなるとは思っていませんでした。

攻様は受様と同じ感覚(でもなかったのですが)を
共有できなくなったことで改めて
受様にとっての自分が気になりだします。

心の動きを行動で知らしめるようなシーンが多く
受様が見える事に定まる視線によって
攻様に様々な感情を起こさせていく様子が秀逸で
どんどん攻様の感情に引き込ました。

中盤で受視点に替わる事で
読者には受様事情とそれぞれの想いと葛藤が
詳らかになっていきドキドキが止まりません。

最初受様のゲーム仲間の登場には
ちょっと違和感を感じたのですが
それが受様の危機へと繋がっていく展開は
見事でドキドキ&ハラハラMAXに!!

攻様が受様を大切な恋人にするまで
たいへん楽しく読ませて頂きました (^-^)/

0

静かで独特で

少し静かで独特で、早寝電灯先生らしい空気感の作品。
攻めの想いが募っていく様子とか、受けが自覚していく過程とか、とても丁寧で細やかだったように思います。

この二人はユウレイという特殊なものが見える世界を共有していた(と思っていた)から、そこが二人にとってすごく大きな点だったから、そこにこだわってしまったのかなと思うけれど、
先生のコメントにもありましたが、見ている世界は誰もが違うものだから…そんなにその一点にこだわらなくてもなぁ…と感じてしまいました。大雑把に生きててすみません。

そのモダモダの中に垣間見える燃え上がる恋の炎(←)気持ちが募って堪らなくなる感じはすごく良かったです。あと、ビニール傘やゆで卵など使い方がうまい。

ちょっぴりヒヤっとする展開もあったりして、個人的にはその後から攻めが受けの身体の一部を常に触れてくるというのが大変ぐっときました。

ただ私はキャラクターや関係性、ストーリー的に刺さる感じではなかったかなぁ。

1

No Title

以前から、大好きな作家さんの作品なので、よみました。
「作家買い」している作家さんなので、とくに内容も確かめずに買いましたが、おもしろくて、大満足できる作品でした。

今回は、幽霊が見えるという共通点がきっかけで、ルームシェアをしている社会人の冴島玲志と依良のふたりのお話です。

幽霊が見えるということですが、怖いお話ではないので、ホラーが苦手なひとでも、よみやすい作品になっているとおもいます。

ラストも、とてもよくて、心にのこる作品でした。

2

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