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Ωが苦手なα 岸 和巳とちょっと抜けているΩ 藤ノ木 波止
「同じ船に乗る」
最初の方に出てきた和巳の一言が、波止の中に大きく残った事から始まった
出会った時からお互い第2性が反応しているのだけど、抜けている波止は気がついてないし、Ωが苦手な和巳はそんな自分に少し嫌悪感まではいかなくても違和感を持っている
ただ、お互いに惹かれているのは事実だけどしっかり性別じゃない部分で個人として中を深めていく様子に、ページがどんどん進んでいく
親しくなってお互いの気持ちがはっきりわかった頃に第2性の部分が大きく出るのだけど、負けそうになっても重ねた時間があったからこその互いの行動で互いの気持ちの部分を守ったから付き合う結末だと思うと個の部分で関係構築してきた2人の関係ははなまるって思うのです
しかし、つがいになりたいってことに対して付き合うってことですねって、、、、波止は本当に鈍くて可愛い
あと、波止のちょっと角度の違う発言が真っ直ぐだからことの言葉なのだけど、可愛い
こんな可愛い波止だと和巳は心配だろな
和巳がお互いの気持ちを伝える時に「つがいになりたい」って言葉を使用したのが、ものじゃないけど取られたくないと言うことがより感じるものとなりました
しかし、和巳は典型的なαだろうに付き合うまで本当に我慢した部分多いのだろうな
なので、付き合ってから構いたがりαのリミッター解除が早かったのだろう
付き合いだしてからの1回目はえっちは波止のちょっと角度の違う発言にびっくりしつつおめでとうの気持ちになり、初めての発情期のえっちでは波止の真っ直ぐな気持ちからの発言にαの和巳は救われたのだと思う
そして、発情期のぐずぐずな波止可愛かったぞ
実は年齢差10歳でそれなりにある2人
だけど、波止の真っ直ぐさはこの2人の関係に良い効果をもたらすし、Ωが苦手だった過去があるからこそ和巳はしっかり向き合いながら関係を構築していくだろうかこの2人は大丈夫なのだろうと思える
書き下ろしの波止が自分と友達と仲良くなって、友達にやきもちやいた和巳にちょっとふふっとなる、これからも波止にいっぱいカッコつければいい
早寝さん独特の空気感ですね。
読者の力量を問われるといいますか、静かな落ち着いた表現といいますか。
正直読んでてはじめはよく理解できませんでした。オメガバースものだと知って読んでるのにピンとこなくて。
和巳さんが波止を構うのや過保護なのや特別扱いなのはどうして?とか。
最後の方まで読むとやっと、和巳さんにとって波止が特別なのや惹かれてるのやらが納得できました。
また、波止が鈍いということもなんとなくわかると、これまでのことがわかってくるというか。
波止にとっては初めてのことばかりですからね。
過保護な波止の兄の影響もあるのかな?大丈夫って言う言葉の使い方とか。
運命に流されない二人、いいですね。
ちゃんと交流を深めて。
でも和巳さんの構いたがりや独占欲や嫉妬やらも萌えました。プロポーズみたいな台詞も。
早寝ワールドをちゃんと理解できるようになりたい!何回か読み直すとわかるのかな?
早寝電灯先生のオメガバース作品です。
こちらの『目眩はまどいのつがい』で個人的にテンション上がったのが、攻めである和己さんの盛り盛り設定です。
ガタイの良い髭アリ美丈夫で、どこぞでSPなどやっていてもおかしくないようなその抜群のスタイルを備えつつも職業は個人書店の店主、というそのギャップ。
穏やかそうな瞳をメガネの奥に隠しつつ、アルファとしての秘めた本能がたまに見えるさまがとても良いです。
その自分の本能に対して葛藤を抱え悩む姿が素晴らしいですね。
彼を見ていると、鋼の自制心と臆病さは紙一重なのかもしれないなと感じます。
そしてここまでで既にギャップの塊みたいな属性をあわせもった和己さん、極めつけには近くのバーでたまにバーテンダーをしているという。
もう、ギャップにギャップが二乗しています。
しかもこの副業ですが、同級生のお店を忙しいときにたまに手伝っている、という事情とのこと。
てっきり、自営業だし書店というとても収入が不安定な職業だから必要に駆られて夜のアルバイトをしている、とかそういうのかと思いきや。
そうじゃないんですよ。彼に限ってそうはならないんですよ。
あくまでもバーテンダーは友達のお店のヘルプなんですよ。
完璧です。設定が完璧すぎて隙がない。ちょっとした弱さを見せてくれる姿までパーフェクト。
もう和己さんに降参です。
バーテンダースタイルのときにはメガネを外すのも良いですね。彼自身の気持ちの切り替えになっているのかもしれません。
そんなパーフェクトギャップ攻めである和己さんを救うのが可愛くて意志の強い波止くんです。
この素晴らしいファンタジーの様式美よ。古典の名作御伽話を思い出させてくれます。すべての設定が現実ではあり得ないからこそ生み出される理想のきらめき。魅了されずにはいられません。
幸せな気分になる作品でした。
とても良かった。
オメガだから人より注意しなきゃいけないことが多い現実と、だからって危険を全て避けて日常生活を諦めたくない受けの気持ちが胸に刺さった。初めはこれは流石に怖くないか…?ちょっと警戒心ないよとハラハラしてたんだけど、それを理解した上での受けのポリシーというか頑固さみたいなものを知ってハッとした。
一方アルファ側の困難と身体的症状についてもフューチャーされていて、その描写も良かった。庇護欲や独占欲を堪えながら、我慢しきれるのかと恐れる攻め。受けの気持ちが追いつくのを待って、何度もあった運命的な瞬間をやり過ごして普通に親しくなろうと努力してくれた攻めの忍耐が素敵。鬼連絡したいのを我慢したり家とか職場を知らなくて良かった(押しかけてしまうので)と安堵する攻めが好き。
相性のいいオメガとアルファとして出会って番になる近道はいっぱいあったけど、遠まわりした二人のその過程があったからこその結果がある。
