今日からあんたは俺の伴侶だ

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表題作化け猫かたって候

東条喜八,化け猫の噺家
的井草太,社畜リーマン

その他の収録作品

  • 初夜の話

あらすじ

社畜リーマンの草太は、疲れきった家路で座りたくなり、近くの寄席へ入る。
講談の迫力に引き込まれていくも、何故か講談師が化け猫に見えてきて――!?
化け猫の存在を知ってしまった草太に、化け猫・喜八は結婚を強要!喜八と同棲生活をするはめに。
だが彼との生活は意外にも、疲れた草太の心身を癒やしてくれ、草太は喜八に惹かれていく。
二人には、圧倒的な寿命の差があるのに……。

化け猫×リーマンの異種間結婚BL

作品情報

作品名
化け猫かたって候
著者
早寝電灯 
媒体
漫画(コミック)
出版社
プランタン出版
レーベル
Cannaコミックス
発売日
ISBN
9784829686300
4.5

(179)

(118)

萌々

(46)

(11)

中立

(3)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
22
得点
810
評価数
179
平均
4.5 / 5
神率
65.9%

レビュー投稿数22

暗闇で寄り添う猫

悲しい過去がある長い時を生きた化け猫
生きる事に疲れた死に近いサラリーマン

ふとした機会で交差した道が重なり合い
異種間同士の恋の行き先に切なくなる…

あああ…やっぱり早寝先生のお話は巧い!

人型・化け猫・猫…攻の喜八さんの姿も素敵すぎる
ネコ好きとしてはもう、そこだけでも眼福!
草太くんも喜八さんと出会って
喜八さんの世界と触れ合う事で
命の尊さや儚さや、忘れかけていた夢を思い出す

上質なおとぎ話を読んだような気がします
本当に切なくて優しくて泣きたくなる、美しいお話

百鬼夜行の中に二人して紛れ込み、お祝いされて
その中の暗闇で草太くんが見た寄り添う二匹の猫
その姿が未来なのか過去なのか分からないけど

未来永劫、ずっと二匹が寄り添えていますように…

16

和を感じさせる雰囲気が良き

化け猫と人間の異種間ラブであり、妖と講談という和を感じさせるファンタジーです。


死にたくなるほど疲れ果てた草太が、心地よい声に誘われ立ち寄ったのは、初めて聞く講談でした。
ふとした瞬間、講談師の喜八が猫に見えてーー…⁉︎

喜八は化け猫です。
化け猫は人に姿を見られてはならず、見た人間は制裁を受けるのですが、それを回避する唯一の手段が結婚なのです。
人間に猫の秘密を守らせるために結ばれる婚姻ーー
つまり、喜八と草太は契約結婚のような形で結ばれました。
その中で、お互いをかけがえのない存在として認識していく二人。

化け猫と人間、寿命の長さが違うんですよね。
喜八はそれこそ江戸時代から生きてます。
その間、結婚したいと思う程の相手はおらず、
喜八にとって草太は一目惚れの相手で、初恋なのだと思います。
実はとても純愛♡
誰も悪い人が出てきません。
他の化け猫達もとても魅力的で愛らしいです!

かつて、化け猫だというだけで恐れられ、殺されてきた猫たちが沢山いたことでしょう。
誰かにとっての畏怖は、誰かにとっての愛だったりします。
誰かにとっての幸福論は、誰かにとっての不幸の原因だったりするのです。
自分と違うからといって恐れたり排除したりするのではなく、
大切なのはお互いに歩み寄り理解しようとすること。
たとえ異種間でたとえ寿命が違ったとしても、
離れることの理由にはならないと思います。

二人の未来がどうなるかは分かりませんが、きっとなるようになる!そんな風に思える素敵なラストでした。
ハチワレの喜八とキジトラの草太可愛かったなぁ〜
二人が猫になる未来もいいよねーーなんて思いました^^

エロなしです

13

最初から最後まで

レビューの高さに驚いたのと、試し読みで気になっていたものではあったので購入しました。
…結果から言うと、本当に買ってよかった!!!

最近買う作品はいつのまにかエッチがそれなりに入るものが多くて、もちろんそれに毎度萌えながら読んでいるんですが、こちらはそれほどエッチはないのだけれど、とてもよかったです。

いわゆるブラック企業の社畜で、どん底な草太が喜八の講談をたまたま聞く流れになるところから始まるのですが、2人が関わり始めてから、ずっと読んでいて暖かいんです(スピリチュアルな言い方になってすみません(汗))
草太くんが元来いい子なのはあるんですが、それだけが原因じゃない。喜八が慈愛に満ちているというか…草太を「雀」と呼ぶことがあるように、可愛がっているのはひしひしと感じつつ、いざくっつくとなると葛藤が生じます。方や人間、方や化け猫。生きている時間が圧倒的に違う中で、愛し合っていくことへの恐怖、この喜八の恐れは、もう草太への愛が相当なものだから。好きなのに怖い…、この決着をつけるのは草太くんなのですが、冒頭で喜八に助けられた草太くんが今度は喜八を救う。一方的に与えるのではなく、互いに与え合って助け合って、愛し合って遠い未来は見えないけれど日々を生きていこうというお話です。

化け猫仲間にうるさく喜八が草太とくっつくきっかけを聞かれたとき、心に余裕を無くしていた喜八の一言。あぁ、はじめから感じていた暖かさの原因はこれか、と納得させられます。

本編後の、草太が可愛くて仕方ない喜八の溺愛ぶりと、照れる草太のかわいさは本当にたまらない///
お話は作品上では終わっているけれど、2人はこれからもずっと仲良く寄り添いあって生きていくんだろうな、読んだ人の心の中でずっと生きていてくれる気がする、2人の幸せを願い続けずにはいられない、素晴らしい作品でした。

11

絵も話も鮮やかに色付いて

作家買いです。
もう最高で最高でした。

可愛いな萌えるなと思うところもあるし、ジャンルは間違いなく恋愛漫画です。しかしそれだけではなく出会いと別れによって人(化け猫)がどう変わるのか、人(化け猫)との繋りとは、そういったことを自然と読み込ませる作品だと思いました。
体感としては面白い恋愛ものを読んだだけなのに心にしっとりと残るものがあります。


まずめちゃくちゃかっこいい表紙に惹き付けられてからの喜八の講談でノックアウトです。
喜八の声が踊るんです!かと思えばゾワッとさせたり。
勢いのある鮮やかな絵で目が楽しんでいるのに、それに被せて喜八の声が聞こえてくるんです!そりゃ草太の死んだ目もあんなかっぴらきますわ。
最初の講談の場面だけで買って良かったなと思いました。

絵に関してはどこもかしこも綺麗で細やかで鮮やかで本当に眺めているだけで楽しいのですが、極めつけはクマさんティッシュですね!最高です!大注目ポイントです!!

ストーリーについてもっと書きたいのですが、上手くいきません。とにかくお二人さん末永くお幸せに!てことです!

10

猫好き必見!和風ファンタジーの様で深いストーリー

1冊で凄く綺麗に纏まってます。
読んでいる内にお伽話の世界に引き込まれるような不思議な感覚でした。

主人公は死にそうな社畜で現実的なのに、
突然化け猫が出てきてファンタジーになるのですが話の流れに無理がなく、ストーリーに集中できました!
テンポが良くて絵も綺麗で読みやすく、BLを超えて漫画として楽しめますよ。

よくあるネコミミだけではなくて顔だけ猫になったりして
ちゃんと妖怪感があったのも良かったです(^ω^)
キジトラもハチワレも可愛いんじゃ〜〜

ストーリーの主軸は「死」と重いテーマでありながら、シリアスにならず
かと言ってスッキリハッピーエンドかと言うと、少し切なさが残る読後感が好みでした。
今後の二人の行く末を色々と想像できて二度楽しめる作品ですね。
続編があれば嬉しいけど、そんなの野暮な事なので妄想で締めます(笑)

因みに濡れ場はかなり控えめです。
普段はエロ好きですが、全然問題なし!
むしろ控えめな方が作品の雰囲気に合っていて良かった!

他の妖怪達との触れ合いや、喜八との生活に主人公だけでなく読者も癒されるはず!
ちょっと疲れた時の一休みに是非、読んでみて欲しいです。

10

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