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サイコスリラーは理解や共感出来ない気持ち悪さや嫌悪感を楽しむことにしているので、あまり考察はしない単純な感想を書かせていただきますが、ゾクゾクさせてくれるコチラの作品はかなり良いです。
表題の「成長痛」に加えてホラー短編2つと、成長痛アフターストーリーで成っており、全て苦いのを楽しめます。
成長痛は、攻めの妄の歪んだ愛のタガが外れてからがずっと怖い。受けの亮平は、今まで妄の普通ではない献身に気づいていたはずなのに、ずっと友達でいたのが不思議です。
結局妄は自分の幸せを優先して、亮平は友達として失いたくないほどには大切だった気持ちと囚われていた間にだいぶ洗脳されたせいで妄と一緒にいることを選んだように感じました。
軟禁されている間に、何もかも妄に渡してもう亮平には妄しか残ってない、と思うような状況で、妄まで失ったら…と、長年の思い出も加えて正常な状態ではなくなっているんですよね。
アフターストーリーなんか日常のイチャイチャですが、2人の背景を知っていて、亮平の瞳に光がなくなるコマなども見てしまうと、薄寒くて鳥肌たちました。
砉ほねとかわがはなれるおとは、めちゃ滾るエロから恐怖に落とされるのが気持ち悪くて気持ちいい!性病がテーマなのも嫌悪感増し増しです。
mouth to mouse はヤングケアラーの辛さとか自死の描写がずっと辛い…そこにある愛に救いを感じたところにホラーが織り込まれていて鳥肌でした。
ゾクゾク堪能しました。
あ、1冊丸ごと表題作だと思い込んでいたら短編集でした。
だけど、短くはあってもどれも重くてめちゃくちゃ心にずんとくる…
さきしたせんむ先生というと、激重執着攻めだけどコメディタッチで
過激などエロってイメージだったんですが…
今作には全編通してシリアストーンが貫かれていました。
表題作他『ほねとかわとがはなれるおと』や『mouth to mouse』は
ホラーアンソロジーに収録されていたということもあってホラー寄りです。
でも、個人的にはホラーではないはずの表題作が一番怖かったかも。
表題作のラストは「幸せ」という台詞で締めくくられています。
でも、読み手側の受け取り方にもよるけれど、私はメリバだと思っています。
幸せ?これが?共依存では…?
亮平と妄、どちらかが幸せになるためにはどちらかが不幸になるしかなかった。
亮平は妄を生かすために自らの人生を捧げてくれたけれど、
いつの日かまた妄の前から姿を消してしまう気がしてならないのです。
そのとき、妄は今度こそ自らの命を絶ってしまうかもしれない…
幸せという言葉に反して、そんな切なさや苦しさがこびりついて離れないのです。
他2編もメリバではありますが、
『mouth to mouse』のラストに泣きそうになってしまった…。
どれも精神的に食らいすぎるので心が疲れているときには読み返せないし、
ゆえに前のめりではおすすめはしづらいのですが、確実に読んだ者の
胸を抉ってくる1冊ではあります。
さきしたせんむ先生の既刊作品は拝読させて頂き、今作も作家買いさせて頂きました。
個人的、各項目5段階で
シリアス 4
無理矢理 3
共依存 3
エロ 3
痛い 2
な感じだと思います。
今作は表題作の他、短編が2作品同時収録されています。
表題作の「成長痛」のあらすじの“恋人”で、何となく察することが出来るのですが、どんどん妄くんと亮平くんの関係が壊れていくシリアスさが凄まじいです。
出血のような血表現ではなかったり、明確には描かれていないですが、指の骨が折れているので少し痛い描写があったり、めっちゃ嫌がる亮平くんと無理矢理身体を繋げたりしているので、苦手な方は用心してください。
同時収録されている短編は、2作品共ホラーBLで、カバー下のさきした先生のあとがきで、込められたテーマを知って、成る程、とは思い、それぞれのホラーBLの怖さの部類が違うな、と思いました。
「砉 ほねとかわとがはなれるおと」は、ゾワッとする気持ち悪い怖さで、特に物語り最後の4ページからの気持ち悪さと最後のページの2コマには「ウワッ…」ってなりました。
「mouth to mouse」は、ジワジワと精神的に来るしんみりさで、怖いというよりも込められているテーマが重ためです。でも、読む人によって捉え方が変わってくると思いますが、個人的には最後のページで光要素があったかなと思いました。でも深読みすればバッドエンドっぽくも思えました。
相手を手に入れようとする異常な想いと、相手の幸せを思うと自分と居てはいけない、という葛藤。歪なのに、それが徐々に正常になっていく、妄くんと亮平くんの関係性を、是非とも読んでほしいです。
▼『成長痛』
妄(みだり)…名前がすごい!
ほくろ、陰鬱そうな黒い目、優等生、幼馴染、ちゃん呼び、クソ重執着!この辺りは大好き。
付き合う前かと思っていたけどもう付き合っているところから始まっているのか〜「愛してるぜダーリン」は冗談でなく本当にダーリンだったんだな〜と思っていたら、亮平が女子相手に気のある風で、気を持たせることしてて、えっどういうこと???両思いじゃないの?!と。
詰められて白状するのかと思ったら、えっ…いやあの靴って妄がプレゼントしたんじゃなかったの?!という予想外の答え。
でも、思い返せば亮平は妄を親友だと言っていたから、もしかして付き合っているつもりなのは妄だけなんじゃないかと思えてきて………。
こわ………!!からの、痛い痛い痛い!強姦じゃん!!!!!!
妄という名前とか、仮面夫婦だとか、母親が死んでから父親は金銭の面倒だけはみて教育放棄してるとか、父の愛人からはペット扱いだとか、頭がよすぎて周りから浮いているとか、可哀想な境遇の子だなとは読み取っていたんですが、自○したいだなんて悩みも話もでてきてなくて、突然自○するのをやめた話になるので話の流れを唐突に感じてしまい、読みながら「ん???」となってしまいました。
他にも読んでいて「ん???」と詰まることが何度かあり…。
レビューを拝見させていただくと私だけみたいなので、私の読解力不足の問題かもしれないんですが…個人的にはちょっと読みにくかったです。
ボキッからの強姦のあとは、家に帰らせてはくれたけど、出席日数が足らないかもしれないくらい欠席したらしく……?
妄の家で過ごして学校も行かせてもらえなかったってことなの……?
え?どういう状況???
そんなの亮平の親が黙ってないと思うんだけど、妄と亮平の親は良好な関係で信頼されているみたいで、何がどうなっているのかよく分からない…。
一体どういう説明をしてあるんだろう。
そのまま同棲して、2年そんな関係。
自由に外出することもできずほぼ軟禁状態。
むしろ今までよくそのままでいたよ。
妄に死んでほしくないからと、こんな目にあってもまだ妄の心配をしている。
ごめんだけどあまり共感できていない。
死なれたくないし、死んでほしくないけど、こんな目にあったら私ならもう面倒みきれないよ。
死なれたあと、笑える気がしないと言っていて、それはそうかもしれないと思ったけど、この状況だと相手のことも未来のことも考える余裕がなくなる気がしてしまった。
どちらを選んでも地獄で、私ならもう頭がパンクしてとりあえず今この状況から逃げることしか考えられなくなる気がする。
妄はなんで亮平が帰ってこなくなったとたんに自分の都合につきあわせたとか不幸にしたとかいう思考に行きついたんだろう?
これだけ思い込んで従わせてきた思考が急に180度変わることに戸惑う。
設定は好きなんですが、組み立て方とか回想の挟み方とか、都合よくいる餓とかいまいちハマりきれなくて。
妄の愛は分かりやすいけど、亮平の口から「愛してる」が出たとき、やっぱり私には理解できない……となってしまいました。
妄以上に亮平が分からない。
なんでここからいちゃいちゃできるんだ???
妄が幸せなのは分かる……はたして亮平はそれで幸せなの?
結局共依存ってことなのかな。
▼『砉』
またほくろキャラでありがたい!
どんな案件か聞かれての答えが“手をくるくるしてぱー”なこともそれで通じていることにも取り残され。
私は最初は意味が分からなかったんですが、あ〜頭がおかしいのくるくるぱーか、それで警察だ病院だと言われているのかと理解しました。
新が振りまいている色気ってなんなんでしょう。
坂上じゃなくてもあれは誘っていると思うだろうけど、女の子を連れこむくらいだからゲイってわけではないだろうし、なんでこんなに誘ってくるのかよく分からない。
で、結局アレはなんだったのかも分からない。
寄生虫?感染?
屋根裏で死んでいた蜂や猫みたいに、割れて脱皮(?)して別の入れ物に寄生して、前の宿主だったものは抜け殻になるんでしょうか……ということはあれが出た時点でもう新は死んでしまっているの?
いや入った時点で死んでるのかもしれない。
あの誘うような色気も宿主をおびき寄せるための餌なんだろうか。
分からない………。
冒頭の車に轢かれそうになっているのもどういうことなのか全然分からない。
分かる方は分かるんだろうか……解説していただきたいくらいだよ。
あとがきを読んだら、性病?!
これ寄生虫じゃなくて性病を描いているの?
▼『mouth to mouse』
自○しようとした光を助けた化け物。
それは光の恋人で、母親と無理心中して死んだ肇で。
これって結局実際には最初の飛び降りで落ちてから生死を彷徨っていたってことですよね?
あの時間は煉獄的な場所でのできごとで、肇は光を現実世界に戻したということですよね?
最後肇は燃えているじゃないですか、あれって肇も死んでからまだ天国にも地獄にも行けてなくてあの火に焼かれて浄化されてやっと天国か地獄かに行くことになるんでしょうか。
この作品も読解力がいる。
でも収録作の中では1番好きでした。
どの作品も私には難解だった。
中立に近いけど総評して萌で。
紙修正→ぐしゃぐしゃ線
紙アニメイト小冊子→細い白短冊
家でも学校でも孤立していた妄に声をかけてくれた亮平。その日から亮ちゃんは妄の全てに。
痛いのは膝だけでなく心もなのか。発酵し加熱していく執着と狂おしい程の愛。妄の狂気で亮平が壊れなかったのは、一方的に見えて実は共依存だったからなのか?
2人だけにしか理解できない愛の世界が、苦しくてとても愛おしい。これも幸せの形。
同時収録 「ほねとかわとがはなれるおと」は東京戦慄奇譚で読んで衝撃だった作品。受けの色気がすごいし、パカ〜っとなってギャア〜〜!ラストのオチも見事。虫の苦手な方は要注意。
「mouth to mouse」こちらも東京戦慄奇譚で読んだ時から忘れられないお話。肇が会いに来てくれた意味⋯。切なすぎて涙なくしては読めない。生きるんだ光!
さきしたせんむ先生は「イノセントに口づけ」のコミカルなイメージが強かったのだけど、ホラーは新鮮でめちゃめちゃ良い!私はこちらの方が好きかもです!!これからもこの路線に期待します♡
