オレ様淫魔×30歳童貞のエロティックラブ!

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表題作オレ様淫魔の嫁迎え

小森斗真,人気イケメン俳優で万尋の使い魔志望の淫魔
神埼万尋,勤め先の倒産で転職活動中の元会社員30歳

その他の収録作品

  • オレ様淫魔の年迎え
  • あとがき 今井真椎
  • あとがき 小路龍流

あらすじ

※発売日11/28→12/25に変更になりました。

生真面目で堅物と言われる万尋は童貞のまま30歳を迎えようとしていた。
色事に縁がなく、モテない人生――そう諦めていたのに、30歳を迎えた途端急にモテ期が来た! !
ナンパはされるわ、痴漢には遭うわ、俺の人生どうなっちゃったんだ?と思っていたら
超絶イケメンの若手俳優に攫われた上に無理やり犯されてしまい――! ?
更にそのイケメン俳優は自分は淫魔だと言い「俺と契約しろ」と脅してきて…! ?

作品情報

作品名
オレ様淫魔の嫁迎え
著者
今井真椎 
イラスト
小路龍流 
媒体
小説
出版社
海王社
レーベル
ガッシュ文庫
発売日
ISBN
9784796406468
4.3

(10)

(5)

萌々

(3)

(2)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
1
得点
43
評価数
10
平均
4.3 / 5
神率
50%

レビュー投稿数1

貴重なコウモリ攻め、天然記念物 並みに可愛いコウモリ

新刊チェックで、いつもの お店で特典ペーパーが付くということで
予約して購入しました。

予約前にチラッとだけ、予約後に粗筋をきちんと読んだところ、
攻めは淫魔らしいということで、攻めの淫魔の本体は人型の小人、
妖精のような淫魔だと思っていました。

しかし、本が届いて表紙をよく見てみると、攻めの背中に鳥にしては
鳥っぽくないような翼だということに違和感を覚えて漸く気が付いて、
本編の冒頭2~3ページほどと挿絵をひとまず読んでみると
コウモリだということが判明しました。

挿絵を観ただけでは、コウモリは攻めか受けの家族か仲間か
何かだと思ったのですが、挿絵の前後の文章を読むと、
なんと攻めはコウモリだということで、信じられないというか
不思議というか、驚きで少し思考が止まってしまいました。

今まで様々な人外の攻めを読んできましたが、コウモリ攻めや受けは
数多にあるBL作品の中でも初めてではないか、と、
これは今すぐに読まねば、という思いに駆られて、
単なる淫魔の攻めなら積み本の山に お蔵入りするところを、
2014年のBL読み納め作品として、本が届いて直ぐに読み始めました。

一気に読み進めましたが、本編の後の『オレ様淫魔の年迎え』が、
年越し、お正月のお話のようで、発売された今の時期にピッタシ
ちょうど良いタイミングなので、年迎えのお話は年が明けてから
読みました。

読む前に挿絵を全て観た際、109ページ目にある挿絵に、
初めて観た瞬間に悩殺されました。
何なんですか、あの可愛らしさは。
ただでさえ可愛らしい仕草に、涙目で訴えてくる姿や
静かに泣きながら受けの手に両翼で包むように
しがみつく姿は反則だと思いました。
鉤爪が痛そうですが、トウマくんのようなコウモリであれば
飼いたいと一瞬だけ頭を過ぎりました。
109ページ目の挿絵が目に焼き付いて離れないでいます。
可愛さが犯罪級です。

受けの万尋くんは、登場人物の中では唯一、普通の思考をしていて、
如何にも非モテ、如何にも30歳の童貞という感じで、
応援したくなる人柄で、好感を持ちました。

攻めの斗真くんは、人間姿の時にはカッコ良くて、
どんなに変態でも執念深いストーカーでも、
万尋くんに対して出会った瞬間から一途に想い続け、
斗真くん自身と万尋くんの貞操を守り続けるところに好感を持ちました。
また、コウモリ姿の何とも言い難い可愛らしさに激しく萌えました。

斗真くんと、万尋くんのお母さんの万智子さんが出会った経緯は
斗真くんの話で分かりましたが、斗真くんと万智子さんの
妹の千賀子さんとの出会いがどんな出会いだったのかが気になりました。

当て馬のリュシフェルさんが、良い人すぎず悪い人すぎず、という感じで、
当て馬として良い具合に引き立っていたのがとても良かったです。
しかし、よく考えてみると、リュシフェルさんは結局
良い人に巡り合えていないので、とても可哀想に思えてきました。
リュシフェルさんにも早く良い人に巡り合えるよう願うばかりです。

万尋くんのお父さんの、万尋くんに対する心情がとても気になっています。
万尋くんのお父さんから見た、息子の万尋くんに対する思いのお話も
読んでみたいと思いました。
また、万智子さんと万尋くんのお父さんとの出会いや、魔王との関係、
結婚に至るまでのお話も気になっており、読んでみたいです。

それにしても、今作の登場人物は全員、強者ばかりです。
強すぎる個性のキャラクターが犇めき合っているにもかかわらず、
誰が誰だか分からない状態や混乱する状態になる場面が全く無く、
文章構成のバランスが上手く取れていて、
文章の土台がしっかりしているので、
素晴らしいと思いました。

小路先生の あとがきも掲載されていますが、
小粋な感じで決めポーズを決めているコウモリ姿のトウマくんが
可愛らしくて癒されて萌えました。


今回の評価は、「萌×2」と「神」で迷いました。
物語の内容や構成、人物設定、舞台設定、挿絵など、とても萌え、
とても面白く、とても楽しく読みました。
土台がしっかりしている文章で、とても読みやすかったです。

今回は、攻めがコウモリという設定という点で評価に迷いました。
BL作品の中でも初めてではないかと思われる、
とても貴重なコウモリ攻め作品ということで、
こんなコウモリ攻めが、他の作家さんにも書いて(描いて)
もらえると良いなと、もっと増えると良いなという願いを込めて、
最終的に「神」評価にしました。

レビューの下書きを書いている間、
他にコウモリ攻めの作品があるかどうか、
ずっと思い出しながらレビューの下書きを書いていましたが、
思い当たる作品が全くありませんでした。
しかし、下書きを終える直前になって、ふと、
高月まつり先生の『伯爵様』シリーズを思い出しました。
原作は未読で、CDは全て聴いていましたが、
なぜ全く思い出せなかったのか、
なぜ突然、閃いたように思いだしたのかが不思議ですが、
『伯爵様』シリーズを確認すると、コウモリ攻めでした。
もしかしたら他にもコウモリ攻め作品が既に沢山あるかもしれませんが、
今のところ思い当たる作品は二作品だけと希少な数なので、
評価は そのまま変えないことにしました。

それにしても、まさか、これほど面白くて楽しい作品だとは思いもせず、
まさか貴重なコウモリ攻め作品に出合うとは思いもせず、
読む前までは単なる淫魔の王道作品だと単純に考えていただけに、
コウモリ攻めのキャラクターのギャップと、
作品の読む前と読んだ後のギャップで、
色んな意味で強く印象に残りました。

7

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