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表題作神々の淫宴

太陽神ヘリオス/破壊神オニキス
月神メルク

あらすじ

※3/24→5/23になりました。

メルクは太陽神の兄ヘリオスと性交することで命の源を得て力を保っている弱い月神。兄神との行為が習慣化した原因は、メルクが末弟オニキスと関係を持ちヘリオスの逆鱗に触れたことだった。刑期を終え冥界から戻ったオニキスに再び求められたメルクは、乱暴だけれど一途に想いをぶつけてくる弟神を突き放せず…。美しき神が巻き起こす終着相姦愛!

作品情報

作品名
神々の淫宴
著者
今井真椎 
イラスト
立石涼 
媒体
小説
出版社
二見書房
レーベル
シャレード文庫
発売日
ISBN
9784576160474
3.1

(20)

(3)

萌々

(6)

(6)

中立

(1)

趣味じゃない

(4)

レビュー数
8
得点
58
評価数
20
平均
3.1 / 5
神率
15%

レビュー投稿数8

確かに神話って、下品でアンモラルで荒唐無稽だよね

『姐さん』でトンチキと教えていただいたお話、2作目です(第2シーズンなんですけれども 笑)。
これは!
『トンチキ好きの姐様方は読むべし!』の一作ですな。
今井さんのあとがきによれば「最初のシーンを書いたらわりと満足してしまって筆が進まず大変でした」とのことでしたが、読んでいる間は全然そんなこと、感じませんでしたよ。
ノリノリで書いている様に見えます。

太陽神の兄と冥界の王の弟が過剰な愛情を注がれた月神メルクが、自分を巡る争奪戦を経て、幸せを掴む(多分、読んだ事のない方の想像する幸せとはかなり違ったものじゃないかと思うんですけれどもね)までのお話です。
この手の『兄弟3p』って、題材としては何度も読んだことがあるのですけれども、どんなにアホなことをしていてもとにかく神ですからね。兄と弟がへそを曲げる度に、地上では天変地異が起きてしまうんですよ。このスケール感が膨大かつ馬鹿馬鹿しく可笑しい。
笑い転げました。

でも、このお話が単なる『アホ話』と思えないのは、元ネタであるギリシア神話(だよね?)自体が、かなり『トンデモ』なものであることだと思うのです。
私、それほど詳しくはないのですけれども、それでも「ここの出典はあれかな?」と思うほどポピュラーな神話ですし、そういう楽しみ方も出来て大層面白かったです。

あとね、ギリシア神話だけじゃないのですよ。
これ、かなり『神話の東西交流』をなさっておりまして。
今までレビューを書かれた皆さまはこのお話に出てくる『餅つき』について触れられていますが、私が一番可笑しかったのは、弟にメルクを奪われ、引きこもってしまった太陽神の処に2人が出向いたシーンなんです。
「おい、みんな鎮まれ!メルク様の裸踊りがはじまるぞ!」
……って、あんた!吹き出しましたよ、あたしゃ。
これを言うのがミノタウロスだって言うのも、絵面を想像すると更に可笑しい。

オチもすてき。
うん、メルクって月だものね。
「落語かい!」と突っ込みたくなるほど、秀逸なオチでした。

このネタを考えついた時、きっと今井さんは「やりぃ!」って思ったんじゃないかなぁ。
その心中を想像すると、なんか私まで楽しくなっちやうんですよ。
トンチキはトンチキなのですが、パスティーシュとしても楽しめる一冊だと思います。

7

サンシャインザー○ン

暇を持て余した〜神々の〜いーんーえーんー的な、兄弟神三柱の三角関係3Pものです。
視点キャラは次男である月の神メルク。それを攻めるのが長男の太陽神ヘリオス&三男の破壊神オニキスです。

とにかくぶっ飛んだ内容でした。表紙が耽美系なもので、一瞬耽美かと思うかもしれませんが、帯がぶっ飛んでいるので騙されはしません。いわく「兄上の活火山を、メルクの泉で鎮火して」。活火山がtnkでマグマが精液、メルクの泉は穴です。空中で合体する長男と次男。その間地上の人間界では天変地異。長男がエレクトすると地上では噴火活動が起こり、次男に挿入すると噴火は治まるものの津波や大洪水が起こり…。
ちなみにタイトルは、長男が太陽神なので。作中でこれが出てきたときはブハッと噴きました。

関係性としては、長男から寵愛を受けている受け。三男は、三男が生まれてすぐに両親が「こんな子供産んじゃってショック」と出て行ったため受けに育てられたようなもので、昔は懐いていたけど今は反抗している、という状況。長男が三男に見せつけるように次男とイチャつき、三男はそれに対してますます反抗。
明らかに嫉妬なのだけど、受けはなぜ三男が怒ってるのかわかりません。でもある時、三男が次男にちょっかいをかけ、長男が三男を処罰。山にくくりつけられて内臓をえぐられる刑を受けている三男を案じ、覗きに行った次男は、くくりつけられている三男に「突っ込ませてくれたら傷が治る」とうまく言いくるめられて身体を繋いでしまいます。
まだ挿入はしたことなかった長男がそれにマジおこ。三男は冥界に追放され、それから受けは長男に犯され続けることに。(このときに空中アクロバティックサンシャインザーメン←必殺技?)

基本カプが三男×次男で、長男が当て馬なのかな…と思っていましたが、最終的には完全3Pに落ち着きます。長男と三男で次男を取り合い、みんなで仲良くまぐわいましょう、なのかと思いきや、まさかのオチがあり、最後まで飽きませんでした。途中モブ姦(合意)などもあり、そのあたりめっちゃエグかったです。

作者さんいわく、「シリアスに見せかけたギャグ」であり「クレイジーな本」だそうです。萌える萌えないで言えば萌えないのですが(笑)、かなり楽しめました。
評価は萌×2ですが、これは萌え萌えという意味ではなく、5段階の上から2番目という意味合いの評価です。

5

あーちゃん2016

やっぱりはるぽん様 レビュー面白すぎ。これをちゃんとギャグとして評価できるなんてすばらしい!

すごい神々たち…

なんなんだこの作品は? 火山噴火に洪水とか? えっ、新しい島ができる? 神様たちのそんな事情で…。と楽しんで読むことができました。 そして自分の意志とは関係なく兄や弟にながされてる次男かと思いきや、実は最後にそんなオチが待っているなんて。 次男の執着の方が凄かったってことですね。 いやそれにしても一番笑ったのがお餅ですか。 最初からいろいろとぶっ飛んだお話だったけど、後半まさかの餅つきの仕方に脱帽。 ありそうでなかったというか、書く人がいなかった? 最後まで楽しかったです。

3

神々の戯れは人知を超える

いつもなら手を出さない系統なのですが、
以前ちるちるさんの記事でピックアップされてたのを読んで俄然興味が湧きました。

この表紙でギャグだと書いてあるんですよ?
マジか??と半信半疑で手に取ったら、本気でシリアス調のギャグだったww
めっちゃ面白かったですヾ(*´∀`*)ノ

帯には【兄上の活火山を、メルクの泉で鎮火して】と大きく書いてあり、
下に【空中合体にエレクトと連動する火山活動、ひと突きごとに起こる天変地異】と補足。
何じゃそりゃ???と思ったら、書いてある通りの意味だった衝撃たるや…www

ザックリ言えば、神々に戯れと地上の出来事は繋がっています。
太陽神のマグナムが熱く滾れば、地上の火山は噴火し、
月神から吹き出す聖水が雨となり、泉にマグナム挿入で火山も鎮火。
やー、笑った笑ったw

ちなみに、月神の餅つきもぶっ飛んでます。
臼は月神、杵は神々のぶら下がってるブツ…と、くれば(ФωФ)
ぺったんぺったんって!!!(衝撃)
この下品さに反して文体はいたってシリアス調なのが良いです。

さてはて、カップリング要素としてはガチ兄弟の奪い合い。
太陽神の兄、破壊神の弟、両方に激しく愛され執着される月神のお話です。
兄の愛し方と弟の愛し方に違いがあったのが良かったです。
兄とは無理やり、弟は絆され合意、の印象が強かったのでラストは意外でした。
月神怖っ…。
ギャグエロスをブッ込んでそれだけで終わらない〆にアッパレ。

2

シリアスにみせかけたギャグ

天界で最高の力を持つ太陽神の兄・ヘリオスと破壊神である弟・オニキスに執着される月神・メルク。
力が弱いメルクはヘリオスの光をもらわなければ生きていけないので、他の女神や精霊たちとも関係をもっているヘリオスを拒みたくても拒めません。
兄弟の関係が変わってしまったのは、ヘリオスが大事に貞操を守っていつか自分に気持ちが向いたらそのときは、と思っていたのにも関わらずメルクがオニキスと交わってしまったことから。怒ったヘリオスはオニキスを冥界に送りメルクを犯します。
オニキスが二万年の刑期を終えて帰ってくると、今度はオニキスがヘリオスはお前を愛していない、俺ならお前だけを一生愛すと説得しメルクを冥界に連れ去ります。そこでも監禁状態に。

兄と弟から強い執着を受ける純粋で儚げな美人、というのがとっても好みでした。
しかしこれ、作者さんも言っているように「シリアスにみせかけたギャグ」です。兄と弟で取り合っていますが、オニキスは寝取られって興奮すると言ったりなんだかんだで駆け引きや牽制を楽しんでる様子?嫉妬はあるようですがそれすらもプレイの一環のようでした。空中で交わったりオニキスがケルベロスに化けての獣姦があったり、さすが神様、プレイのスケールがでかいです。攻めのアレは火山だしそれを受け入れるのは泉。兄の火山が昂ると地上の火山も噴火したり、とにかくツッコミどころ満載。
なので、しっかり執着は見られるけど重すぎないというのが面白かったです。痛くないのも良かった。
ギャグということなので登場人物の気持ちはそこまで深く掘り下げられていませんが、誰からも愛される完璧な兄であるヘリオスが本当に愛して欲しいメルクからは愛されないと嘆く姿が切なくて好きでした。

しかし最後の最後、終章で今までメルクに抱いていたイメージがまるごと覆され、私はものすごくショックを受けてしまいました……。伏線の回収とかメルクが月の神であることを再確認させるのはすごいと思ったのですが、終章によってメルクが純粋で健気で可哀想というすごく好みなイメージから、一転苦手なイメージになってしまい、とても残念でした。出来れば読みたくなかった……。これを知ってしまうと、読み返したときに全然印象が違ってきます。それがはまってぜひ読み返したいとなる人もいるかと思うのですが、私はむしろ読み返したいと思っていた気持ちを削がれました。好みの問題なのですが、私のように健気純粋な受けが好きな人は終章を読まない方が良いかもしれません。
とにかく終章にショックが大きかったので評価は萌ですが、お話はとっても魅力的で面白かったのでぜひ。

4

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