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表題作王様と幸福の青い鳥

イスリル国の国王/レグリウス・ハライン=ゴルトベル
偽神子/イリリア

あらすじ

イスリル国の神子選定の場で、資格がないのに神子候補にさせられたイリリアは、偽物と発覚し処刑されそうになったところを王に助けられ、そのまま何故か王の伴侶の神子に選ばれた。
イリリアは悲惨な状況から救ってくれた命の恩人だと王を無邪気に慕うが、敵が多く人を信じない王は、イリリアを利用できる駒としか考えていなかった。
けれど、それでも役に立てるならと王を想い続けるイリリアの健気な姿に、次第に王も心を開くようになっていく。
ところがある日、イリリアは、国で異端とされる呪術で王を誑かしたという疑いをかけられ――。

作品情報

作品名
王様と幸福の青い鳥
著者
六青みつみ 
イラスト
花小蒔朔衣 
媒体
小説
出版社
白泉社
レーベル
花丸文庫
発売日
ISBN
9784592877165
4.2

(102)

(54)

萌々

(34)

(4)

中立

(8)

趣味じゃない

(2)

レビュー数
12
得点
426
評価数
102
平均
4.2 / 5
神率
52.9%

レビュー投稿数12

気になって仕方ない

健気で生まれたての雛みたいに無垢なイリリアが幸せになって良かった。

イリリアが世間知らずなのも仕方ないんだろうってのもわかります。何年地下牢にいたかわからない程だから、そこそこ年単位で人と関わって無い訳だし。
辛い、怖い、悲しいから救ってくれた王様に全てを捧げることも理解できます。

しかし、誰なの刺客は?どの勢力?捕まえないの?死人に口なしだから?
そして、イリリアかなりの深手を負ってますけど、間に合った。ビックリ!都合良すぎませんかね?

王様の周りの人も、ちっとも申し訳なさそうじゃなくて嫌だわ。少しは後悔しない?
人を見る目ぐらい装備してあげて〜って思っちゃった。

それらが気になって気になって、イリリア以外の名前も忘れてしまったの。



0

王の身替りになる呪をかけた神子の物語

BL版御伽噺。
多神教の野心家神官が、一神教の異教徒弾圧を政治的に行い、イリリスと母は投獄される。投獄中に食料を絶たれて、母はイリリスの身代わりになって殺されて食われてしまっていた。そのショックで白髪になったイリリス。
恩赦があり、地下牢から解放された後
・・両親と弟を殺された王の神子になり、色々なむごたらしい暗殺事件を経て、王の代り身になる呪は、他言すると効力を失うので、イリリスは誤解を受けて追放されてしまう。
王の代わりに怪我を負い死の間際にやっと王と再会をする・・といった物語。
母の死を観てからイリリスは記憶を喪失していたので、知恵遅れのような状態。だから不幸に耐えることが出来たのだと思う。

---
メモ 同人誌 インカローズ〈サークル〉
★続篇/同人誌 王様の大切な青い小鳥  
・・販売終了

★続篇/同人誌 寝ても覚めても(2018.9.25 UP)
https://bit.ly/3kxuDdm
2019/03/03 無料 著者ブログに掲載中

3

俺様攻×アホの子ショタの萌えに超悶絶!

俺様攻×アホの子ショタ…六青みつみ先生の天才的な筆で描かれた至高のファンタジー作品です。

糖度、エロ度ともに抑えめですが、俺様攻(ヘタレ要素有)×ピュアショタ(アホの子、健気)萌えが凝縮されてます。

物語序盤、受イリリアは泣きながら必死に攻レグリウスにしがみつくのですが、冷淡なレグリウスは内心迷惑──この時点でショタ受好きとっては涎垂ものの展開。

なりゆきでみすぼらしい子犬拾っちゃったけど、暑苦しいくらいなつかれて迷惑。利用価値があるから表面上は優しくしてやる…って感じのレグリウスの俺様腹黒ぶりに悶絶。

王様と神子の儀式のために、レグリウスはイリリアを衆人環視の中抱くのですが、それもまた良い。
床上手で鬼畜なレグリウスに翻弄されるいたいけなイリリア──ショタ受好きの血が滾ります。

純粋でアホの子な受イリリアも魅力的。
窮地を救ってくれた王様レグリウスを一心に慕うイリリアは、王様のためなら自分の命をも捧げる覚悟。
王様の優しさは偽りだと知っても、王様の命を救うために身代わりとなって自身を犠牲にします。

イリリアの献身にレグリウスは気づかず、すれ違う二人…けれど、その誤解を解き絆を取り持つのが、王様がイリリアにプレゼントした青い鳥です。
金盞花や金鳳花が咲く神子の庭の情景描写も、物語の美しさを引き立てます。

デフォルトが「予は王である!」な不遜俺様攻のレグリウスですが、イリリアに惹かれていくにつれ弱気になったり困惑したり。
過去のトラウマのせいで、イリリアを信じきれず窮地に追いやってしまうという、ヘタレ攻に初めて萌えを感じました。

困難を経て、最終的に結ばれた二人のラストのえっちシーンは涙なしには読めません。
よかったね、イリリア。よかったね、王様。
二人の末長い幸せを願いながら本を閉じることになるのは、言うまでもありません。

4

歪みのない純粋な心が私にもほしいのです

受はあいかわらずひどい目にあわされておりますが
穢れを知らないピュアさに思わずキュンとしてしまう。
どんなにひどい目にあおうとも、ただただ。

地下牢にずっと閉じ込められていた受
そこではひどい目にあわされた、唯一の肉親である母をも
酷い形で失った。
そんな日々から救ってくれたのが攻だった。
特別な力を持ったものたちが集められる式典。
そこで再会した二人。

攻からすれば「利用できるていのいいコマ」だった受。
優しくささやく言葉も、快楽を与える行為もすべてが嘘。
利用するために優しくして、利用するために甘やかした。
それが嘘だと知ってしまった受が相変わらず健気でキュンとするのも
そうですが
「俺は絶対にほだされない!好きにならない!」
なんて言っているさなかから、見る間に
落とされていく攻がまた滑稽で面白かったです。
紆余曲折、甘いばかりのお話しではないのですが
最後が幸せそうだから良い。
お幸せに~としか言いようがないよワタシ。

衆人環視+事後を見せるつける行為に興奮した!
というが本題ではあるものの
健気な受に癒されたい。そんなときにはおすすめの一作。

11

切ないけど、甘くかわいい作品

とにかく受けのイリリアが純粋無垢でかわいいのですが、若干年齢以上に幼い印象を受けました。

地下牢で長くひどい目にあっていたにも関わらず、人を恨むことなく生きているイリリアに、はじめは利用価値としてしか見ていなかった王様が徐々に安らぎを感じるようになります。
でも幾度となく命を狙われ裏切られてきた王様は、自身のイリリアに対する感情を認めることができません。

利用価値があるから優しくされていると知ってしまったあとのイリリアがかわいそうでした。
優しさが偽りでさみしいけど、王様を嫌いになれない、偽りで優しくされたくないけど優しくされるとうれしい。
そんな葛藤が切なかったです。

イリリアや王様の言葉を真似する青い鳥もすごくかわいかったです。

切なさもあるけど、読み終わったあとには甘い余韻が残る素敵な作品でした。

10

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