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表題作フォーカス

平見 祐一,22歳,若手写真家
朝比奈 純,27歳,島の写真館の店主

その他の収録作品

  • フォーカス#1〜#4
  • 扉の向こうで
  • カバー下表紙1【表】~カバー下表紙4【裏】:無題おまけ漫画

あらすじ

若手写真家の平見祐一は、個展のため訪れた島で、写真館の館主・朝比奈純に一目ぼれする。
積極的にアプローチを仕掛けるも、ノンケの朝比奈には通じない。
しかしある日、朝比奈から過去の話を聞いて、心揺さぶられ、思わず抱きしめてしまい――…

近付いて、遠ざけて、それでも離れがたい――
胸に迫るせつなくエロスなラブストーリー。
新鋭・西のり子のデビューコミックス!!

描きおろし収録&Hシーン加筆増ページ!

作品情報

作品名
フォーカス
著者
西のり子 
媒体
漫画(コミック)
出版社
KADOKAWA(メディアファクトリー)
レーベル
フルールコミックス
シリーズ
フォーカス
発売日
ISBN
9784040673943
3.7

(86)

(15)

萌々

(44)

(21)

中立

(4)

趣味じゃない

(2)

レビュー数
16
得点
318
評価数
86
平均
3.7 / 5
神率
17.4%

レビュー投稿数16

何度も読み返したい素敵な作品

初めて読んだ西のり子先生の作品です。
西先生のデビューコミックスですが、何度も読み返したい素敵な作品です。

若手写真家 平見 祐一くん(ゲイ)と写真館の館長 朝比奈 純くんのお話。

個展のために、夏の瀬戸内の小島を訪れた平見くんは、島を探索しながら写真を撮っていました。
その途中で、写真を撮っている朝比奈くんと出会います。
写真を撮っている朝比奈くんの横顔が綺麗で思わずシャッターを切ってしまった平見くん。
お詫びをしつつ、個展の案内状を渡します。
2日後、個展のギャラリーに朝比奈くんが現れて…。

写真館を営んでいる朝比奈くんには、ジャーナリストとして復帰した父親がいます。
でも、父親は海外に渡航したまま8年も音信不通の状態でした。
朝比奈くんは、父親が自分のために始めた写真館がある小島から出ることはせず、ずっと父親の帰りを待っています。
生死さえ不明のまま、どこにも動くことが出来ず、寂しさのなか1人で。
そこに、明るくてマイペースな平見くんと知り合い、あまりの急展開に朝比奈くんは戸惑う余裕もなかったと思います(笑)

本当は、2人が出会い繋がるまで、もっと時間を掛けて欲しかったのですが、当初1巻完結だったようなのでページ数の問題もあったのだと思います。
しかも、平見くんは個展が目的の滞在なので、日数にも限りがありますよね。
お互いまだよく知らない状態で惹かれ合う2人。
平見くんの個展も終わり、東京に帰る日がやって来ました。
これからも会うつもりでいる平見くんに、朝比奈くんは「連絡はいりません」と断ります。

一度 手放したら 確かなものなんて何も無くなると思い知った
だったら 最初から いらない

旅客船が出港してしまう間際に「絶対連絡するから!」と言う平見くんに、無言で首を横に振る朝比奈くん。
それを見た平見くんは何も言えません。
朝比奈くんは父親のことで心が疲弊しているのに、自分も平気で待たせることを言ってしまったことを後悔しました。
平見くんが乗った旅客船が港からどんどん遠くなっていきます。
その旅客船を持参したカメラで撮る朝比奈くん。
きっと、朝比奈くんはもう2度と平見くんとは会わないだろうと感じていたのでしょう。
どうしたって東京と瀬戸内の小島では物理的な距離がありすぎます。
叶えられない約束があることを、朝比奈くんは知っていました。

脇キャラで重要なポジションを担っているのが、小島のギャラリーオーナーの吉富さんです。
最初は惚れっぽい平見くんを警戒していましたが、最後は2人の背中を押してくれます。

最後は、朝比奈くんが勇気を出して平見くんの携帯に電話をします。
携帯の呼び出し音が鳴っている時、写真館に入って来たのは平見くんでした。
驚く朝比奈くん。
朝比奈くんが「あるもの」を見せて、自分の気持ちを伝えます。

2人は夏に出会っているのですが、再会は翌年2月のようです。
約半年間も連絡を取らなかったのですね。
連絡を取っていなくても、ずっとお互いを想っていたのです。
平見くんに対して「もっと早く会いに行けよ!」と思いましたが、じつは「あるもの」が関係しています。
きっと、平見くんは朝比奈くんに誠意を見せたかったのでしょう。

描き下ろし『扉の向こうで』
本編の後半で、朝比奈くんが平見くんの携帯に電話をするシーンがあるのですが、こちらは平見くんの視点で描かれています。

絵柄はまだ粗いですが、構成が上手なので、ストーリーに惹き込まれます。
2人のせつなさと揺れ動く心、そして距離感が伝わりました。
Hシーンもほんのりエロさと可愛さがあり、コマ数も全体とのバランスが取れていると思います。
タイトルの『フォーカス』とカラーイラストの意味は最後のコマでわかりますよ。

1巻のみでも問題ありませんが、続編『フォーカス(2)』と一緒に読まれることをおすすめします。
読後は、ふわっと心があたたまり、幸せな気持ちになれます。
ぜひ、たくさんの方に読んでいただきたい作品です。

3

ちょっともったいない……

え、えーーー
なんで唐突な始まり方に終わり方⁉︎

なぜ、平見と朝比奈が惹かれあったのかがわかりませんでした。
朝比奈が平見のタイプだという表現はありましたが、
それにしては流れが性急……
あっという間にHまでいっちゃうんだもんなぁ^^;
もっと二人の心の揺れをゆっくり見たかったです。

待つことに不安を覚えた朝比奈が平見に一度別れを告げ、
朝比奈が平見が乗った船の後ろ姿の写真を撮る場面には、
エモさを感じました。
それから、カバー下はとても可愛くてクスっとしました。

優しい雰囲気もあり悪くはないけど、
もっとゆっくり近付く二人を見たかったです。

1

心が浄化されました


なんかいい感じに癒されたいなぁと思っていた所、こちらの作品に出会い読んでみました。まず、絵の雰囲気が柔らかくて素敵だなと思いました。特に好きなのは朝比奈のどこか遠くを見るような表情や困った時の表情です。平見が葛藤するシーンのちょっとした表情もグッとくるものがありました。

ストーリーは個人的に今まで読んだことのない感じで、とても新鮮でした。2人の出会い〜付き合うまでは少し唐突感もありますが、現実でもありそうだなと思えるもので、違和感なく読めました。シリアスな設定ではあるのですが、登場人物のキャラと絵柄がほんわかしているので、シリアス苦手な人でも読みやすいと思います。癒されたい、ほっこりしたい方は是非。

1

何度も読み返したくなる!私も何回読んだことか…

この作品はそこまでエロくはないですし、
作中の絵も特別綺麗というわけではないのですが
とても内容が深く、読んでいていろいろな事を考えさせられる作品でした。
キャラクターひとりひとりの思いや言葉や行動の全てにたくさんの思いが詰まっていて読み終わった後、この作品に出会えてよかったなと思える作品でした。
1巻だけでも完結しますし読み応えはありますが2巻を読むことによってさらに物語に深く入り込めた気がします!

今後の作品もぜひ読んでみたいです!!

5

寂しくさせないで

とびきり絵がうまいとか、話が突飛と言うわけではないけれど、穏やかで、島と言う環境と朝比奈さんの人となりがさっぱりとした絵にあっていて、さらっと読めてしまえるお話です。

ノンケでも人の温もりに慣れていないと、抱き締められた手をつい心地よいと思ってしまうのかも知れないですね。それこそ、男同士とかそういうこと関係なく人恋しいってことかも。しかも、相手は東京から個展でたまたま来ていただけの人。遠距離と言うことや遊びかもと言うことも思い付かないほど、寂しかったのかと思うと朝比奈さんをひとりぼっちにしたお父さんがちょっと憎いです。

1

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