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表題作愛しの暴君

ワガママを聞くのが好きな考え好きで臆病な男
ワガママな王様のようで恋愛に奔放な男

あらすじ

野山は愛人に対してよりも高校からの友人・相良の我侭を、許して付き合ってきたが、それには訳が…

作品情報

作品名
愛しの暴君
著者
織田戎里 
イラスト
冬杜万智 
媒体
小説
出版社
オークラ出版
レーベル
アイスノベルズ
発売日
ISBN
9784872788990
1.5

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萌々

(0)

(0)

中立

(1)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
1
得点
1
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2
平均
1.5 / 5
神率
0%

レビュー投稿数1

暴走禁止!!

 高校生の頃からワガママな王様のような相良を愛している野山は、気まずくなって別れた高校卒業から9年後のある日、たまたま中途採用の面接にきた相良と再会した。
 それ以来、あの気まずくなった日のことを忘れたかのように、野山の家に入り浸り、野山にわがままを言う相良を野山は真綿でくるむように許してきた。
 しかし、それはあくまでも友人として。
 あの気まずくなった事件以来、野山は相良に「自分の恋心を知られないように」と必死で隠してきた。野山は、いつ別れを切り出されるかもしれない「恋人」としての地位よりも「友人」として、相良のそばに長くいることを選んだのだ。
 ところが、野山が付き合っている相手が、年下の同僚の須藤だと知ってから、相良の野山に対する独占欲は強くなってきて、そして、ついに野山が何よりも怖れていた言葉、「つき合おう」と相良に言われてしまう。
 当初、何とか相良を断ろうとしていた野山だったが、考えた末に、一度は野山の告白を受け入れることにする。
 ところが、そこには野山のたくらみがあって……

 という話です。
 実はこれ、わがままに見えた相良よりも、完全に野山の暴走っていうような話でした。
 勝手に野山がグルグル考えて、決めつけて、狭い殻に閉じこもってた感じのする話。
 これ、あおりには「大人のせつない恋物語」って書いてあるんですが、ここまで妄想を暴走させられると、コメディじゃないか……と、ちょっと思ってしまうくらいの勢いです。
 結局は、相良が野山を手の平の上で躍らせてたような気はしますが、まぁ、それくらい強引に攻めないと、こんな優柔不断の臆病者は落ちないんだろうな……と、思います。

 でもまぁ、暴走した野山が決めたことに従って、仕事も辞めて、引っ越しもしちゃった相良の行動は、周囲が思ってるほど以外じゃないと思うんだ。
 だって、相良はなんとなく、かしずかれてるのが似合いそうな気もするので、扶養家族が似合ってると思います。

 くっついてラブラブになった後も、相変わらず野山はぐるぐるしてますが、わがままに素直な最強な恋人が、何のかんの言いながら手の平で転がしてくれるから、これはこれで二人の愛の形、なのだと思います。
 お幸せに!

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