特典

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人とは愛しきものである「愛とは美味なるものである」番外編

hito towa itoshiki mono dearu

商品説明

文庫発売記念・コミコミスタジオ購入限定特典書き下ろし小冊子
本編後、マオが風邪をひくお話です。

作品情報

作品名
人とは愛しきものである「愛とは美味なるものである」番外編
著者
野原滋 
イラスト
花小蒔朔衣 
媒体
特典
発売日
付いてきた作品(特典の場合)
愛とは美味なるものである(但コミコミスタジオ購入時のみ)
4.3

(3)

(1)

萌々

(2)

(0)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
1
得点
13
評価数
3
平均
4.3 / 5
神率
33.3%

レビュー投稿数1

人間になって初めて知るいろいろ

本品は『愛とは美味なるものである』の
コミコミスタジオ特典小冊子です。

風邪をひいたマオを怜が看病するお話です。

2人が無事に
怜の住む神社に帰還してから三日目の朝。

薄暗い部屋の中、
マオは天井を見上げて独りごちます。

もう、駄目かもしれぬ。

マオは怜と共に生き、
共に滅ぶ事を望んで永遠の命を捨て
それを後悔はしていませんが

これほど早くに
その時が訪れようとは
マオ自身考えてもみませんでした。

天にいる者たちは
人としての生を全うするまでの
時間を与えてはくれなかったようだ

マオの様子を窺う静かな声がして
ゆっくりを目を明けると
心配そうに顔を覗き込まれます。

ああ、わが愛しき者よ。別れの時はきた。

しかし、そんな真央に対して怜は
情け容赦のない言葉を吐きます。

だから何度も
注意したじゃないですか。
風呂上がりに裸のまま
うろついたりするから

マオは今までとは違った感触が珍しく
裸のまま外へ飛び出した結果、
風邪をひいてしまったのです。

マオの風邪を自業自得と
文句を言いつつも熱が下がったと
怜は安心した顔になります。

心配するから
もう無茶はしないてくださいね。

以前「お祓い」の儀式で倒れた怜を
看病したのはマオであり
その時の事を思うと
さすがにマオも反省します。

しおしおと口を閉じたマオに
怜は呆れたようにため息をつきますが…

A5判カラー表紙(文庫カバー同イラスト)で、
2段組12頁とボリューミーな小冊子は
本編で2人が結ばれた後、
育った神社を離れた新天地へと
移り住む間のお話になります。

マオは神々に怜の命の代価として
怜の先見の力と自身の命を差し出しますが
面白がった彼らによって2人ともに
人間として生きる道が開かれます。

人間となったマオは
今まで以上にやりたい事をした結果
風邪をひいて熱を出したようですね♪

人になったばかりのマオに
薬の作用がどう出るかもわからず
怜はつきっきりで看病し
やっと熱が下がったマオに
リンゴを食べさせてくれます。

マオは身体の感覚の違いから
人間として知らなかった感情を知り
不思議な感慨を覚える幕引きまで
楽しく読めました。

ラブラブ系の絡みはありませんが
2人の強い繋がりを感じる
優しいお話でした。

他人と関わらずに生きてきた怜が
マオと関わる事で変化したように
怜と関わる事でマオも確実に変わります。

人の優しさと強さと愛しさと
色々な感情を知ったマオだから
新天地でも「魔王」と呼ばれながら
子供達や隣人夫婦に慕われてるのかな。

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