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「東京シリーズ」の6作目・下巻です。
ヤクザ達の追手が迫る中、極限状態の中で愛を確かめ合った遼一と宇宙でしたが…
とうとう極道がらみのパトロン・亨の手に落ちてしまいます。
痛めつけられ、鎖に繋がれた遼一と…
彼の目の前で、ありとあらゆる凌辱の限りを尽くされる宇宙!
運命は半端じゃなく残酷です…彼らにも、読者にも。
(↑ここで要注意! 凌辱系・お道具系・集団系が苦手な方には、
正直お薦めできません。悪いことは言いません、やめましょうね。)
この責め苦…何がどうなって逃れられたのか(読後の今でも)不明です。
もはや奇跡が起きたとしか、言いようがありません!?
奇跡です、愛の軌跡..
だってねぇ…もはやこれまでってところで、遼一は暴れ熊のように(笑)
鎖をブチっと引きちぎっちゃいましたもの(驚)
いくらなんでもこれは無しでしょ…と言ってしまっては、
身もフタもないので、以下…私なりに勝手な解釈です。
絶体絶命のピンチのさなか、遼一も宇宙も
「ここで屈したらお終いなのは明らか」だと悟ります。
こういうときの男は、決意に対して異様に素直で、少しの迷いも無い!
だから…いろいろされても、なんとか耐えちゃうワケでして..
そうこうするうちに敵のほうも、だんだん不気味になってきます。
「コイツら…まだ屈しない、正気なのか?」って具合です。
そこでタイミング良く鎖が切れて、例のオジサマなんかも登場して~
当の遼一はといえば(こちらはタイミングじゃなく…)阿修羅のごとき形相で敵を圧倒し、
奇跡の逆転勝利を得たワケです。
すべてはタイミングなんです、愛の奇跡のほとんどはタイミング☆
それでもやっぱり…時に愛は奇跡を起こす、でなきゃBLは面白くありません(笑)
奇跡上等、激愛上等、ハードエロ上等! これでいいんです。
さて…お楽しみのアノ場面は(前にも触れましたが)ハードです、とても…。
ですからラストの合意の上での行為で、ホッとしましたよ。
桜井遼一(マッサージ師 ヤクザの組長の隠し子)×春日宇宙(小学校教師 囚われた遼一を助けるために体を張る)
身も心も結ばれた桜井と宇宙でしたが、桜井のパトロンの命令で動いているヤクザに踏み込まれ離ればなれにさせられるところまでが上巻の内容でした。そして下巻では離ればなれの二人がどうやってこの状況をひっくり返し、ハッピーエンドに向かっていくのか!?という話になって来る訳ですが…
桜井はケガをしている上に捕らわれてしいまっているのでしばらく動くことができません。そんな中桜井のパトロンとヤクザに捕らわれた宇宙は、桜井が見ている前で道具を使用され散々身体をいじられてしまいます。桜井のためにと必死で意識をつなぎとめる宇宙の姿が痛々しくて読んでいてキツかったです。
しばらくそんなシーンが続きますが、ある人の介入で状況が一転し、桜井は晴れてパトロンからも解放され自由の身になります。桜井はヤクザの組長の隠し子だということが発覚するのですが、跡目は継がず宇宙とともに堅気として生きて行くことを決意し、二人でマッサージ店をオープンさせます。
さすがに上下巻ということで今までのシリーズ作品に比べればずっと読み応えはあったと思います。でも内容を凝縮すればちょっと厚めの1冊でいけそうな気もしました。特に上巻冒頭のマッサージ云々は本当にページを割き過ぎです!どうせページ数がたくさんあるなら二人の心理描写やもっと読んでいて話に厚みを感じる部分に費やしてほしかったなぁと思いました。今までのシリーズでは散々強引な展開でやって来たのに、何故ここに来て2冊でじっくり行こうと思ったのか…。でもトンデモ過ぎる内容ではありませんし、それなりにストーリーも楽しめるので、このシリーズの中で言えば比較的読みやすい作品だと言えるかもしれません。