水晶の娘セリセラ（中）

魔法は何ひとつ使ってはいけないの！？人と魔道士が繰り広げるファンタジーの真髄！セリセラの＜力＞が、やがて世界の命運を変えるかもしれない、と案じる兄・シリーン。 しかし、セリセラは……。「シリーン、あなたの力でセーラを守りなさい」母親であり、かつては女傭兵として活躍したエフェラからの言葉が、シリーンの耳の奥に重く響き、妹を捜していた。 その頃、当のセリセラはといえば、母や兄の心配をよそに、世界の歪みで思うように使えない自らの＜力＞に苛立っていた。そして、言葉巧みに近づく亜人（あじん）にまでも心を許してしまいそうに……。だが、そこには世界を揺るがす陰謀が！？