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表題作神様も降りてこない森

鈴森亜朗 才能あふれる大学生、脚本・演出
望月神無 凡庸な大学生、舞台監督

あらすじ

朝倉芸術大学演劇科好演『神様も降りてこない森』。脚本・演出には特待生の鈴森亜朗が、進行管理や庶務を担当する舞台監督には望月神無が選ばれていた。ところが初日を目前に控えて主役のひとりが入院・降板、役者志望でもない神無が、代役に立つことになり……。劇団《游》の看板役者・朝倉芸大OBの園部頌も絡んで、しだいに変化してゆく3人の関係は?

作品情報

作品名
神様も降りてこない森
著者
金丸マキ 
媒体
小説
出版社
白泉社
レーベル
花丸ノベルズ
発売日
ISBN
9784592861584
5

(2)

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萌々

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中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
1
得点
10
評価数
2
平均
5 / 5
神率
100%

レビュー投稿数1

この閉塞感に酔いました

JUNE時代の名作ですね。
閉塞感に胸が詰まり、息が苦しくなり、ひりつくような感情を持て余しながら読みました。
この感覚は、若いときに太宰治や村上春樹を読んだときの感覚に似ている。似て非なるものではあるけど、確かに似ている。
こういうBLはもう読めないのかしら。
ネクラな作品が好きな方にオススメですw

「才気あふれる俺様攻めと、凡庸で弱気な受け」の話であったはずが、途中からじわりじわりと変化していきます。
表面上はなんの変化もないのに、心理下では支配の構図が反転していく。そのさまに、ゾクゾクさせられました。
受けの一人称でありながら、攻めが味わった恐怖も嫉妬も、そして、認めたくない受けへの愛も、手に取るように分かりました。いや、分かったつもりになって読んでました。
金丸マキさん恐るべし。
BL小説は説明過剰な小説が多いので、ひさしぶりに「行間を読みまくる」という行為にいそしんでおりまして。
それがとても楽しかったです。

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