失業中のヤクザが執事に転職…!?

小説

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拾われヤクザ、執事はじめました

hirowareyakuza shitsuji hajimemashita

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表題作拾われヤクザ、執事はじめました

香ノ木葵、香ノ木グループを統べる若き当主
日高三宗、元ヤクザから執事へと抜擢される

あらすじ

宿無しヤクザの三宗は跡目に裏切られ組を離れることに。そんな時、香ノ木葵という美麗な男性に拾われる。香ノ木家は日本を代表する名家のひとつで、葵は実業家の若当主だった。三宗は用心棒として雇ってくれるよう頼むが、なぜか執事として採用される。執事=大富豪の使用人を束ねるトップの座。そんな慣れない仕事に悪戦苦闘する三宗だが、不器用ながらも執事としての風格を備えていく。その矢先、葵に「執事の君は一生僕に尽くして僕だけのものでいなければいけない」と迫られて…?

作品情報

作品名
拾われヤクザ、執事はじめました
著者
茜花らら 
イラスト
乃一ミクロ 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
リンクスロマンス
発売日
ISBN
9784344841482
3.5

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萌々

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中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
1
得点
7
評価数
2
平均
3.5 / 5
神率
0%

レビュー投稿数1

色眼鏡を外せば有望な男かも知れない

根城としている暴力団事務所が跡目の組長の不甲斐なさによって分裂・消滅してしまった三宗は、ヤクザ同士の喧嘩で怪我を負い倒れていたところを通りすがりの香ノ木グループ当主・葵に拾われ、手厚い看護を受ける。
ヤクザ者の俺なんかわざわざ助けてもそっちが迷惑を被るだけだろ、ってつっけんどんな態度の三宗に対しての葵の返事は、何と「私の執事をやってもらいたい」だった。

三宗はヤクザってよりもチンピラの域を出ない青二才なのだが、突拍子な葵の独断にもめげずに慣れない仕事に頑張っているところからして根は悪くない男だと思う。
肝の据わった性格だし、周りが冷ややかで遠巻きに陰口叩いていてもめげないし、前職での経験が役に立っている?部分もあるしで、もしもフツーの職場だったら転職してきた新人の仕事ぶりとしては評価できる点はある。
…といっても元マル暴だし、執事となると知性・品格が問われて俄然ハードルが高くなるからして一般の比較自体に無理がある訳だが、色眼鏡を外せば案外有望な男かも知れない。

肝が据わっていると言えば、若くして父親の跡を継いでいる葵に対してもそう感じたが、三宗曰く、周りの理想の型にはまった通りに立ち振る舞って彼がもう少し喜怒哀楽を気軽に出せるように変化していくのかってのが見処となっている。
確かに三宗を側に留めておきたいならばいきなり執事ではなく、フットマン(使用人)から始めたほうが良かったのではないか?と思うのだが、この大胆な抜擢の結果も後に登場する理解ある第三者の見解でまとまっている。

少しずつ三宗が執事らしくなるにつれ、葵もワガママになっていくって変化は伺えるとは思うが、満足度はいまひとつ物足りないかな。
表向きは主従関係をきっちり保って誰の眼にも触れない所では甘々ってのを期待していたのだが、予定調和でくっついた後は甘さのさじ加減がちょっとだけ自分の好みと合わなかったかな。

3

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