とくにページ数を意識せずに読み終えましたが、ここで皆さんのレビューを読ませていただき、たった15ページで登場人物の名前さえない、というのに気が付きました。短いのに楽しかった!
互いに相手を思っているのに、正反対の結論を出そうとする二人。ある意味、よくある話なんだけど、すごく幸せな読後感に包まれるのは、やはりのテンポの良さと、木下先生の描くキャラの表情の魅力のせいでしょうか。
BLの作家さんも増えて、きれいな絵柄だけど誰の作品だか印象に残らないものも多いなと感じています。
そんな中で、鼻の描き方、目の表情、顔を赤らめたときの線の入れ方などなど、一目で木下先生の作品だとわかる絵柄と、ほのぼのとしたストーリーは貴重。
これからも、もっともっと先生の作品が読みたいです。
BLを読み始めた頃に『虹色村のチロリ』に出会い、先生の作品は同人誌以外すべて読ませていただいていますが、本当に絵が綺麗になりましたよね。
もちろん最近の綺羅綺羅な画面も素敵なんですが、初めの頃の顔の大きな固い線の画風も大好きで、どきどき以前の作品を読み返しては「これこれw」と思うARUKUファンです。
終活をひかえた身としては、紡のようにきれいにお終いにしていけるのは、本当にうらやましい限りです。
でも、家族ではなく、好きな人だったから。家族でなかったからこそ、「他の誰かを好きになって幸せになれ」と言えるのだろうと。
家族だと、ほかの誰かをみつけることはできないんですよね。
ARUKU先生が伝えたかったこととはズレているとは思いますが、読んで胸が痛くなる作品でした。