Renta!限定版
「ベッドでさ、ぶっ飛ぶくらいのしようよ」
CIELフルールチャンネルから、俄然興味が湧いて最近本を購入しました。
とにかく大人の人間模様が素敵なんです。
昔同僚だった久慈と吾妻が時を経て再会。
アラフォーになった2人の今の関係性に名前をつけるとしたらなんでしょう?
このゆるりとした感じが良いなと。
でも4巻でも少し、少しずつ心は進展しているような。
次巻に期待大です。
私の中でのスモブルの世界観は、とても心地よくて癒されます。
落ち着いた展開、アラフォー男の翻訳家2人、たまらないです。
巻を追うごとに、二人の人生が立体的になってどんどん好きになります。
二人は、付き合ってるとか恋人とかはっきりとしたステディな関係ではないのが、またリアリティを感じていいなあ。いわゆるドラマチックな展開ではないと思うけど、それぞれが自分の日常を生きる中で再会、だんだんと交わっていく。そしてお互いの中に居場所ができて。自然と影響し合って少しずつ人生が動いていく、そんな感じが好きです。親の介護や離れて暮らす親のこと、それぞれの兄弟との関係性、かつての家政婦さん、可愛い甥っ子、実家の処分、尊敬していた先輩の死...。
けしてしんど過ぎる感じはないんですが、そこがまたリアル感。そんな中で二人の気持ちが触れ合って絡まって惹かれ合って。
二人の人生をずっとずっと追っていきたいです。蛇足ですが、愛煙家としては親しみの湧くスモークブルー、でもあります。
久慈のマンションで半同棲のような生活を送る二人。
吾妻は翻訳の学校に通いながら塾講師で生活をしている。ちゃんと前を見ながら、お互いに自立しているところがいい。
体の関係はあるけど、それが恋愛なのか、ただの制欲解消なのかは分からない。
でも、傍にいたい人、そしてずっと一緒にいたい人として、吾妻は久慈を意識し始める。。
そんな4巻でした。
相変わらず説得力のある生活と二人の距離感。多くを語らないし、飾らない会話だけど、茶化した中に少しずつ見える吾妻の気持ちと、ただ行動でいつも吾妻を包み込む久慈。
最高に素敵な二人です。
そしてまだ続きます、嬉しい。
こちらのシリーズも4作目。
波真田先生の描くお話はとても日常を丁寧に描かれているので、とても共感できる部分があります。
攻めの久慈と受けの朔太郎。二人共40歳ということで先生の作品の中でもかなり大人な二人。若さと勢いだけで恋愛できる年齢ではないけれども、二人で過ごす時間がとても甘くて暖かくて穏やかな時間が素敵です。
それぞれ自立しているので、それぞれが自分の仕事にも真剣に取り組んで、恋愛以外の会社や仕事仲間といる時間だったり、身内とのやり取りだったり。生活がしっかりして地に足がついているところがこの作品の魅力かなとおもっています。
朔太郎は人の気持ちに寄り添える優しさがあるし、久慈もそんな朔太郎を理解して受け止めてくれる器の広いところがある二人の紡ぐ物語が読んでいて心地良いです。
時々行き違いや喧嘩したり何気ない日常も幸せだなと感じさせてくれるお話です。
「バイバイ、センチメンタル」のレビューで「おはようとおやすみとそのあとに」を超えた作品はないと書いてましたが、間違いでした…ごめんなさい。
こちらのシリーズが間違いなく波真田かもめ先生の作品の中で1番好きです。
40歳を迎えた久慈や吾妻というCPはもちろん、その周りの人々の人生の悲喜交々が実に自然に描かれてるのが見事でした。この作品が好きな方はきっと彼等の人生に共感するからなのだと思います。
かくいう私も歳と共にままならない身体に苦しみ、身近な人だけではなく著名人の死に時の流れを感じて、老いというものが誰にも平等にやって来ると痛感しています。
吾妻の目を通して読者はそれを体験するんです。
やっとずっと2人でいたいと言葉に出した吾妻ですが、男同士である彼等には約束された形が今のところありません。それでも充分幸せそうでした。
若くて勢いのあるキャラのBLも魅力的ですが、揺蕩うような自然体の大人の彼等がとても魅力的なのがこの作品の素晴らしいところだと思います。まだ続くようなので彼等の暮らしを見詰められる幸運に感謝したいと思いました。