巻を追うごとに、二人の人生が立体的になってどんどん好きになります。
二人は、付き合ってるとか恋人とかはっきりとしたステディな関係ではないのが、またリアリティを感じていいなあ。いわゆるドラマチックな展開ではないと思うけど、それぞれが自分の日常を生きる中で再会、だんだんと交わっていく。そしてお互いの中に居場所ができて。自然と影響し合って少しずつ人生が動いていく、そんな感じが好きです。親の介護や離れて暮らす親のこと、それぞれの兄弟との関係性、かつての家政婦さん、可愛い甥っ子、実家の処分、尊敬していた先輩の死...。
けしてしんど過ぎる感じはないんですが、そこがまたリアル感。そんな中で二人の気持ちが触れ合って絡まって惹かれ合って。
二人の人生をずっとずっと追っていきたいです。蛇足ですが、愛煙家としては親しみの湧くスモークブルー、でもあります。
前作を電子で買ったんだけど、紙で欲しくなって買いました。今回は特装版の両面表紙になるカバー、とってもステキ!
お話は、ロウくんが社会人になってすれ違いつつも安定の二人。ロウくんさあ、同僚の心配、世話焼き、そこまでする人だったのって感じも。でもそんなロウくんだから佳乃は好きなんだよね。鈴丸みんた先生の物語には、人が良くて誠実で、優しいキャラが出てきますよね、好き!!佳乃が本音をちょこちょこ出して、甘えるのがものすごくかわいい。それを受けとめ、幸せそうなロウくんも。
欲を言えば、佳乃にもっと拗ねて無自覚に甘えて欲しいかな。そして、二瑚ちゃんの話をもう少し読みたかったです。
タイトル見て、木下先生の作品ってことで紙本買いしました。木下先生のインタビューにもあったように、ほんとにクスッとほっこり、心が温まるお話でした。
一目惚れからまっしぐら、爽やか山田くん、笑っちゃうんだけど、がんばれって応援したくなります。そして、物語の要所々々で大翔くん、いい仕事しまくり。パパが大好き、でも山田先生のことも純粋に慕ってて、うまいこと物語を回していってくれます。そして、弓原さん、大翔パパはどことなく色気漂うイケメン、でも父親としてのスタンスは確固たるものってとこもいい。
就寝前に読んでにやにや、明日の仕事への憂鬱な気持ちを払い、何とかなるだろって穏やかな気持ちをくれます。
電子で買ったんですが、かっこいいのに柔らかできれいな絵、紙でも買いました。
1巻はコミカルで楽しい印象でした。2巻もエロくて楽しいんですが、オープンとクローゼットという違いがあるがゆえ、二人の仲がより深まっていると思います。
黄海は自分とは違うことを当たり前に受け入れ、鎮の気持ちを尊重して付き合っていきます。でも、それは自分の思いを押し殺すとか我慢するのではなくて、本当に鎮が好きで大切だからなんでしょう。
そして鎮は、言葉に表さなくても、黄海を思う気持ちがあちこちに。黄海のしたいことに歩み寄ってくれるの、本当にいいなと。コウちゃんは二人の深まりに、いい仕事してくれました。
とにかく、クールで長身の鎮もかっこよくて好きです。そしてその対比で、黄海が余計にかわいい、かわいい。ベッドで読んで、幸せな気持ちで眠りに入ってます!
もう、読むたび泣けて泣けて、自分の気持を整えるのにレビューを書こうとしています。
まず、最初から気になっていたタイトルhappy of the endについて。happyをほんとはhappinessと解釈すると、幸福の終焉になります。でもhappyとなってるので、和製英語のハッピーエンドと解釈すると、幸福な終焉、めでたしめでたし、となるんじゃないかと。ハピエンへの希望を持ちながら物語を追ってきました。
不条理に見舞われた環境で、辛い人生を歩んできた二人、特に浩然にとってのhappyとはってずっと考えていました。初めは、人並みの平凡で穏やかな暮らしを願うことも諦めていて、自分を俯瞰してみることで耐えられない毎日を耐えてきたのでしょう。過酷な状況下の己を自分事として受け入れると本当に惨めで辛くなってしまう、別の自分として受け止めることで何とか生きてきた、これって更に続いていたら人格乖離してしまうのでは?でも千紘と出会ったことで、これまでにない、穏やかで平凡な日々を重ねていく経験をします。幸せを求めることを恐れ、それでも幸せを感受しながら、恐らく人生で初めての初詣で、「これ以上何を望めっていうんだ」の思いになるのだと。ごめんなさい、このシーンは2巻ですが、何度も何度も泣きました。
そして、千紘のために罪を犯し、千紘のために離れていった浩然が、再びともに生きることを選べたのは、あの写真を見たからですよね。展示の最後にあった、1枚だけしか撮っていなかったあの写真です。「仕事があって食う物寝る場所がある」で充分だと言っていた浩然でしたが、人として、というかやはり人間らしく幸せを求める力を得たのは、千紘との暮らしがあったからだと思います。
本当にハッピーエンドになってよかった!!私にとって、生涯のお宝作品となりました。ドラマCDの続きが待ち遠しいです。
原作3巻まで読んで、CDのキャスト見て買ってしまいました。ほんとにものすごい演技力、二人が生きて、そこにいる!大当りを引いた感じ。
原作読んでるときも泣けて泣けてだったんですが、CDは本当にリアルに刺さってくる。浩然の「ヒッヒッ」もすごく自然で、穏やかだけど心情をあまり出さない感じも、立花慎之介さんの声、ハマってると思います。抑えたトーンに、当たり前のまともな人生を望むことを諦め、自分からストッパーをかけている雰囲気が出ていると思います。千紘はチャラいクズなんだけど、本当は自分を大切に思ってくれる人との温かい暮らしを求める寂しさ、を江口拓也さんから感じました。そして、千紘のクズな元カレになんと斉藤壮馬さん、びっくりでした。
日常のちょっとした二人のふれあいを丁寧に丁寧に表現してくださるからこその、この仕上がり泣かせていただきました。
原作にちょっとでも興味のある方はぜひぜひ、聴いていただきたいです。そして思い切り心をかき乱されてください。
とにかく美しい!扉絵に鷲掴みにされて、連載をずっと追っていました。しかし、コミックス上下を一気に読むと(もちろん神本買い)、更に素晴らしいです。
作家のお二方の構成力と画力の賜物ですね。上巻のハーリドとイリヤのやり取りの中で、幼いながらもΩ云々ではなくてイリヤ個人を認め、大切に思うハーリド、それによって人生を諦めていたイリヤが変わっていく様子、ほんとに好きです。タルジュはずっといい仕事してますね。
このまま互いを想い合って鴛鴦夫婦になりましたってならないところが肝。下巻ではイリヤ、ハーリド、それぞれが国家再建に向けて、過酷なロイヤルデューティを果たしていきます。成長したハーリド、すてきです!そして、自分の人生を自らの決断で生きて行くイリヤ、美しく、かっこいい!
なぜ後宮ではなくて后宮なのか、タイトルに戻って物語が閉じる、爽やかな読後感とともに幸せな気持ちに包まれました!
露久ふみ先生、本当にありがとうございます。
シリーズ3作目、どんどん盛り上がってますね。
何と言っても赤い糸の設定が最高に活きています。つい最近5作目まで一気に読んだのですが、最高です。赤い糸といえば運命、と相場は決まってる感じですが、それを切ることができる薫くんには糸がないっていう設定は、ほんとに吉尾先生、ありがとうございます!
だからこその薫くんの辛い恋愛経験、でもそれを乗り越える原さんの愛、そして本作で「二人で一緒に幸せになる」覚悟に至る薫くん。
運命じゃなくて自分の想いを大切に行動したからこそのハッピーエンド、大好きです。更に続く2作品であまあまの二人を堪能させていただけました。何度も読んでにやにや、満ち足りて明日を迎える私です。
ドラマを見て、これは買わなきゃと原作へ。ほっこりじんわり、表紙の雰囲気、絵のタッチも物語を象徴していますよね。豊くんと穣くん、二人が出会ったことで人生が温かく豊かに、という私が大好きな流れのお話です。
食卓を一緒に囲むという、ごく日常の経験に誰もが自然と抱くような優しくホッとする思いがなかった豊くんは、穰くんの「いてくれるだけでいい」の言葉に、自分をそのまま受け入れてくれる人達、つまりは家族の温もりを得ることになったのだと思います。
穣くんは、小さい弟、種くんの面倒をみながら家事とバイトの生活。お父さんもいますが、ヤングケアラーですよ。大学生活から取り残されたような寂しさや、種くんにしてあげられること、というかもう育て方への不安、疲れ、などがさり気なく、優しく描かれていますが、それを「いいんじゃないかな」って支えてくれたのが豊くんの言葉だったのだと思います。
そして弟の種くん。最大の功労者、いい仕事してます!3人の名前を勝手につなげると、豊かに種が穣る、やっぱり間に種くんがいないと。
それから、ばくだんおにぎりがいいんです。特別な物ではなくて、日常の、料理というより炊事と言った方が合うのかな。何気ない日々の食事っていうのがさらに温かい物語にしているのだと。
続編「僕らの食卓 おかわり」が始まるそうで、ほっこりじんわり、私もおかわりにふわっと包まれるのを楽しみにしています。