ミスTyさんのマイページ

レビューした作品

女性ミスTyさん

レビュー数5

ポイント数30

今年度175位

通算--位

  • 絞り込み
条件

指定なし

  • レビューした作品
  • 神作品
  • 萌×2作品
  • 萌作品
  • 中立作品
  • しゅみじゃない作品
  • 出版社別
  • レーベル別
  • 作品詳細
  • レビューした著者別
  • レビューした作画別
  • レビューしたイラスト別
  • レビューした原作別
  • レビューした声優別
媒体

指定なし

  • 指定なし
  • コミック
  • 小説
  • CD
  • DVD
  • ゲーム
  • 小冊子
  • GOODS
発売年月
月 ~
レビュー月
表示モード

最強属性装備の男、永井春臣

 一目瞭然なガチムチと一発で内容が解るタイトル、裏表紙もドスケベだしレジに持っていくのは少し勇気が必要系ですね。

 しかし!ヤクザ顔負けの鋭い目付きにどっしりした体格から溢れ出る強者オーラ、悠然且つ俺様な態度もひっくるめて「威風堂々」と言う言葉が相応しいこの男がなんと、上司のクセにビッチで襲い受けだと!?
 
 欲しい所にだけある顎鬚に36歳と言う受けとして絶妙な年齢とか美味しすぎる設定、星の数ほどあるBLにもここまでハイスペックな受けが出てくる作品が数える程あるだろうか?

 このラスボスクラスの受け「永井春臣」を生み出してくれた事にまずは感謝と拍手を送りたいと思います。これは萌えとか尊いとか通り越して、もはや崇拝しなければならない段階ではないだろうか?ここまで強い受けってなかなか巡り合えないんですよねー。
 
 松崎が童貞な原因はゴムアレルギー、これは初めて見る設定でした。ナマでしたら相手が…という良心の表れでもあり、本人には非が無い理由なので可哀想…。
 
 そこに救世主の如く春臣登場、帯にある通り童貞をカツアゲ!清々しいほどのビッチ思考にヤってる時のあの楽しそうな表情!足コキもあって見ていて楽しくなっちゃう♪

 ビッチな春臣が他の男との関係を断たないのは、自分にまだ夢中にさせられていないから…。相手を責めずに自分の魅力不足と考え、満足させようと頑張る松崎の努力と向上心も好感が持てました。

 同時収録その1「ドスケベ催眠ハメスクワット」…強烈。隠れゲイの鷹取は会社で男同士のセックスを目撃し悶々とする日々、そんな所に後輩の沢村が来て「暗示」をかけてくれるのですが…。

 最初は悪気無く本当に気を楽にしてあげようと思ったんだろうなぁ、上手くかかり過ぎて歯止めが利かなくなったか。
 
 でもこの淫らな姿は、しばらく一人だった鷹取の募る欲望が現れた本当の姿なんだと思う。催眠を解かれ、自分が知らない間に何をされていたのか?その答えを求めて自ら肌を晒す鷹取は美しい、催眠術なんて無くても結局は…ね、結果オーライです。
 
 表題作の松崎×永井が登場し良い方にも悪い方にも影響を与えます、恋人になった二人が所々出てきてイチャついているのにも萌えました。

 同時収録その2「スパダリが抱く愛の檻」は笑いながら「いにしえBL豆知識」が学べちゃう!主人公はイケメンスパダリくん、「愛らしい囚われの妖精」をオークションで落札し…キラキラ美男子同士の耽美的ストーリーの始まりかっ!?

 …安心してください、もれなく「ガチムチ」ですよ。愛らしい妖精のつもりが勘違いでガチムチを落札してしまったスパダリくん、しかし彼は「いにしえBL」のストーリーを進めなければいけない。スパダリらしいセリフや行動で何とかその展開に持ち込もうとするのですが、相手が相手なので調子狂いまくり!

 ガチムチ妖精(…妖精?)の美の欠片も無い態度に狼狽えツッコミが止まらないスパダリくん。仕舞には自分から乗っかるガチムチ、頼もしいな!
 
 「いにしえBL豆知識」と目の前で起こっていることが一致していない件wガチムチの襲い受け上等!な私は美味しく頂きましたが。最後の「末永く可愛がれよご主人様」のシーンに謎の萌え発生。

 古き良きBLにもそれの良さはあるんだろうけれど、ガチムチ好きの私は今の時代の腐女子で良かった!色々生き辛い世の中になってきてはいるけれども、BL的には様々なニーズに答え多様性のある良い時代になったなぁと思いました。

かわいい×かわいい=やっぱりカワイイ!

 入学式で一目惚れした美少年は超肉体美マニアの変態野郎だった!から始まる学園系ラブコメ。理想の肉体を持つ透哉は、その日から肉体美フェチの叶に撮影対象として追いかけられる受難の日々が始まる…。

 そんなある日の事、高所で撮影をしていた叶が足を滑らせて落下、それを庇った透哉はケガをしてしまう。手当をしてもらったら何故か勃起してしまい、肉体美フェチならではの理由からヌかれるハメに。

 その時に写真を撮られた!→削除するチャンスと家に上がったらもっとエスカレート!→おかしくない?相手の事を知るならまずはデートでしょ!
 …と言うように恋へシフトチェンジさせる出来事が次から次へとドミノ倒しのように展開、気が付けば嬉しいはずの「友達」と言う言葉もチクっとするように。

 ストーリー自体は比較的王道ですが、この二人の場合は常人離れした叶の筋肉ラブなボケと、それにツッコむ透哉の掛け合いが楽しく、言葉選びが上手なネタがあちこちに散りばめられて笑いを誘い、他のラブコメ作品との差異を出していると思います。

 反面、二人の恋に立ちはだかる障害や新鮮味はあまり感じられず無難だった印象。邪魔者はいない方が良いし、すれ違いもきちんとあるけれど、最近のクセが強い作品が多く並ぶ中では、やや厚めの本の割に少々インパクト不足かな?とは思いました。

 両想いになってからのHでは、なかなか手を出して来ない叶に自分から求め積極的な姿勢を見せる透哉。下(受け)である事にも「まぁ…いいか」と認め、そして笑顔で幸せそうなのが何よりも良かった!

 実は私は泣き顔があまり好きでは無いんですよね。特にハッピーな作品のHでは嬉しそうに笑っていて欲しいなぁ、それだけで萌え度と読後の幸福感がグーンと上がるんだ!

 オッサンになっても体系維持できる保証は無いと言う透哉に「美っていうのはそういうのもひっくるめて愛でるもの」と答える叶、このセリフ良かったです。
 歳を取って肉体美が劣化したとしても、変わらず愛し合うおしどり夫婦みたいな未来が見えるようで、ほっこり幸せな気持ちになりました。

 Twitterに掲載していたネタ漫画もいくつか付いて本編後のお楽しみもボリュームあり。描き下ろしでは透哉がなんと「上」をやってみたいとお願い、頑張って攻めに回ろうと積極的に煽るのが可愛い。

 まぁ結局はしないで終わるんですけれど(「上」にも色々あるからねー)。この先二人はずっと一緒に生きていきそうだし、長い人生の中ならその可能性もあるかな?叶もそんなに嫌そうな反応では無かったし、勝手にリバの予感がするカップルだなーと思っています。

 小柄な美形攻めに筋肉受けですが、そこまでバッキバキのムッキムキでは無い見やすいガタイです。
 二人の可愛い表情満載で、適量なギャグとHを挟んだハッピーなDKラブなので、普段そういうのをあまり読まないけれど、筋肉受けや逆体格差に挑戦してみたい方にも比較的お勧めしやすいですね。

高い画力で描かれたナイスガイ、萌えエロ、そして…幽霊

 とにかく絵がお上手です、引き締まったボディにカッコ良さと可愛さを兼ね備えた、魅力的な表情の人物たちが描かれています。小物やアニメの美少女キャラクターなども見ていて楽しいですね。
 
 顔は美形だがボッチオタクの高虎、そこにピザを配達しにきた千裕は誰とでも友達になっちゃうおしゃべり君。
 会話がきっかけでこの二人に友情が生まれるところまでは良かったのですが、高虎の趣味のエロアニメが引き金となり、二人の関係は抜き友のようになってしまう。

 「友達」と「それ以上の何か」との境目が解らない高虎と、ボーダーラインを越えないギリギリの位置で、快楽に流されがちな千裕。
 結局その一線を越えてしまった二人は玉砕。ところが一度離れることによって気付かなかった気持ち、目を背けていた気持ちに気付いて…。

 楽しい事ばかりでなく、ほんのり闇を感じる表情が良いスパイスになっていたと思います。
 最後の2ページはそういうオチ!?ってヒヤっとさせられましたが、無事ハッピーエンドで良かったー!…と言うようにストーリーもきちんとありきのエロエロでした。

 同時収録その1「かわいい犬はよく濡れる」。憧れの教授の気を引こうと頑張っていたら実は向こうも同じ気持ちで…両片想いが両想いになるのっていいよね♪最後のアレが散らばっているのは稀に見ない光景、ヤり過ぎ!

 同時収録その2「デッド・オア・ダーリン」!BLに出てくるオバケは最低限オバケだと解ればいいハズ…ホラーが得意な人から見たらどうか解らないけれど、そういうものに不慣れな私では、初見で寒気がするレベルのオバケが登場!((゚Д゚;))

 逆に言えば「怖い!」と思わせるくらいリアルで上手く描けているという事なんですよ。幽霊を題材にしたものに相応しく、ホラー要素と言うお楽しみまできちんと付いてくるのが好感。慣れると逆にすごいなぁ~ってガン見しちゃう。
 
 お話自体は恐怖を吹っ飛ばしてくれるようなアホエロなんですよ、この幽霊ちゃんも他のコマではデフォルメなので可愛く見えてしまうのだ。
 
 もう一つの見所はやたらと力の入った除霊シーン!ヤリながらガチな除霊を始める二人、傍から見れば絶対シュール、でも本人達は生きるか死ぬかの超必死!
 手の動きが一コマずつ丁寧に描かれており、真似して練習すれば我々も除霊をマスター出来るんじゃないだろうか。(違)

 個人的には全体を通してエロシーンが盛り盛り過ぎて胸焼けするのと、受けを泣かせ過ぎで若干萎えるのはあるかな…でもこの辺は読み手によって、良し悪しが割れる所だと思うので。
 それぞれの後日談やカバー裏、その他諸々のお楽しみ付きでボリューミー、特に高虎×千裕の新境地な描き下ろしはインパクトがありました。

迷惑ごとに巻き込まれた地球の被害者たち

 表紙のルックス目当てだと裏切られる外見の変化から始まり、モブおやじ、サブキャラクターとのH、近親相姦を匂わせる兄弟、輪姦モブレ、リバ…と地雷原のような一冊でチャレンジャー向きかもです。

 容姿に関しては変身前と後はかなり印象が変わりますが、表情豊かなお顔の描き方も加わって、どちらも違った可愛さがあったので両方問題無く萌えられました。

 モブおやじに至ってはごめんなさい嫌いじゃない、「いいから早くテメェの汚ねぇ〇〇〇挿れやがれ」「急かすなんて悪い子だ」
 …そういうお話でも良かったかも、とすら思っている私はもはや腐女子すら失格になるのかなぁ?
 
 BL作家さんのイラストは元々が綺麗だったり可愛らしいものなので、モブおやじを描いても直視出来ないほど気持ち悪いってケースはあまり無いと思いますけれどね。

 20歳童貞なら誰でも良かった、たまたまそこに居たのが龍也だったから。一番の被害者は当然龍也ですが、巻き込まれた謙太郎はもちろん、この作品に出てくる地球のキャラクターは全て被害者だと思う。

 だから実はモブおやじだってそうだよね、本来男を襲うハズのないおやじたちが、フェロモンの力に惹きつけられ性犯罪者のような行為をさせられてしまう。
 同業者の怜と伊月の兄弟、怜によって呼ばれたモブ姦要因だって結局は巻き込まれたと言えないでしょうか?地球外生命体オリオンの猫の姿は借り物、この黒猫も被害者だ。

 最後は魔法使いの任から解放される龍也ですが、それは同時に次の魔法使いという新たな犠牲者を出す事も意味する。
 何も知らずに黒猫に声を掛ける優しそうなこのメガネの青年に、この後待ち受ける悲劇を想像すると後味が悪すぎて、描き下ろしで主役二人が結ばれても素直に萌える事が出来ない。
 
 だからと言って龍也に魔法使いを続けなさいというのもあまりに酷だけれども、幸せの背景に関係ない第三者の不幸があると萌えにくいですね…。

 主役カップルは可も無く不可も無く…謙太郎が普通過ぎてもう少しインパクトが欲しかったかも。
 むしろ伊月が龍也を助けるために、「好みじゃない」と言いながらも、やれやれって感じで車中でガン掘りするシーンの方が萌えたような気がします。

 リバシーンは局部描写無しでかなり控えめ、苦手な人にも配慮したのかもしれないけれど、モブおやじ&輪姦モブレを乗り越えここまで来た読者なら、リバくらいはっきり見せられても悪影響は無いような気がしますがね。
 多分リバが描きたかったんじゃなくて、童貞を捨てさせる為にこうするのがベターだったのかなぁ?

 色々レアな要素を見られたのは新鮮で良かったしそれらは嫌いじゃない。しかし、勝手によその惑星から来て地球人を利用する地球外生命体が腹立たしく、萌えとかエロがどうこうよりそういう感想が先頭に来てしまったので、単に私には不向きだったのでしょう。
 主役カップル、あるいはどれかの要素に強い萌えがある人には合うんだと思います。

 ヤツらが来なければ二人のラブも始まらなかったのかもだけれども、とりあえず私が一番言いたいことは「さっさと宇宙へ帰れ」。

ピュアBLの尊さと存在意義

 正直あまり読みごたえが無くすんなり終ってしまいました、ちょっと辛口注意です。

 ボディガードしなければならない特別な理由や事情があれば、もっと楽しめたと思うのですが、マサは不良達から恨みを買いまくりで、マサに付いてきた宙が単に巻き添えを食らっているという印象。
 
 不良とのケンカはコミカルテイストで、痛々しさやアクション要素は少なく、学校でのほのぼのした日常メインなのが私には刺激が足りなかったようです。

 小学生の時のエピソードには多少そういう要素もあるけれど、二人のすれ違いとかトラウマのような、話が盛り上がる何かがもうちょっと欲しかったかな。穏やかな話が好きな方もいるので、この辺は好みによって良し悪しが割れる所なのでしょう。

 宙がマサに惹かれた理由ですが、顔も知らず会った事も無い、何らかの手段でやり取りをした事も無い、妹さんの話の中にだけ登場する未知の相手に、学校を変えてまで会いに来るほど惹かれるものだろうか?
 
 BLの感想でこんな事を言うのも変ですが、妹さんとの再会ラブの方がしっくりくるような気がしました。
 最初は友達になるつもりだったのがあまりにカッコよくて…と言う部分は一目惚れみたいなものだから、ラブに変化する過程の方は理解出来るような気がします。

 でもね…ストーリー皆無で中身も萌えも特殊性も無いエロシーンを羅列するような作品に比べれば、エロ無しピュアBLを描き下ろしまで貫いたこの作品は遥かに好感が持てます。
 
 BLファンの中にはエロばかりだと好き嫌い以前に気分が悪くなってしまう方もいると思います。けれどその逆はどうでしょう?エロエロが好きな人がエロ無しBLを読んでも無問題ですよね。
 
 それらを踏まえるとエロ無しBLは、広く多くのBLファンに受け入れられやすく、ジャンル内で必要不可欠な存在だと思うんですよ。

 DK同士のピュアラブほど「ボーイズ」「ラブ」と言う言葉を忠実に貫いている作品は無いですよね。そう考えると、本当に崇められるべきBLは純愛DKモノなのでは無いでしょうか? 正直私はあまり得意ジャンルでは無いので説得力が無いかもですが…。

 …と本当はここで終わりにしたいのですが、残念ながら(?)同時収録「ときどき過激なケンタくん」があまり内容の無いエロエロと言った感じでした(^-^;

 恋人だから一緒に死んでくれって思考がまず理解できないのと、そもそも死のうとした理由もよく解らなかったなぁ、まず「心中」ってお題自体が難しいのかも。

 Hの後に一緒にやりたい事を語り合うところは良かったです。彼らは表題作の冒頭と描き下ろしにちょこっと顔出ししており、作品間で繋がりがあるのは楽しくなりますね♪

 私には少々物足りない一冊ではありましたが、可愛らしいイラストの可愛い恋をほんのり楽しめたので「萌」の評価をさせて頂きます。

幸せになることをあきらめないで

 おまわりさんが出てくるBLに魅力を感じる事が多いです。健気な市民の平和を守り、それを脅かすものには身を張って立ち向かう、例えるならば彼らは現代を生きる騎士のようだ。

 心中しようと決意していた訳では無いと思う…しかし自暴自棄になり命に関わるような危険な行動をしてしまった綺來。放っておけば恐らく彼に明日は来なかったでしょう。
 ところが、山で出会ったちょっぴり怖い藤さんの支えにより命拾い。彼と過ごした一夜が綺來に藤さんという目標を与え、勢いと気持ちだけで彼を追いかけて行ってしまう程に。結果、それが生きる希望と活力源となるのです。

 ところが、再会した藤さんは冷たい態度で突き放す。その理由は後半になっていくにつれて明らかになっていきますが、心の底から拒絶している訳では無いので、何だかんだ優しさが隠しきれてないところに安心して萌えられました。
 過去の失敗から自分を責め、自分はこういう性格だと卑下し、幸せになる資格も無いと思い込んでいたのでしょう。

 本当はお互い一緒にいたい気持ちは同じはずなのに、互いの事を想って身を引いたり、距離を置こうとしたり、自分を責めたり悔やんだり…何度もすれ違う心の動きが切ない。
 
 だからこそ、それらを乗り越えて迎えたゴールには、今までの反動のような甘くて幸せな時間が待っている。
 繊細なタッチで描かれるラブシーンは、互いに求め合う二人の甘い対話に萌え、ゆったりした幸せな時間を感じさせるものとなっていましたね。

 BLを読んでいて良かったな。と思える瞬間の一つが、互いの存在が良い影響をもたらし合い、何かを変えた時です。
 恋人として愛し合うだけでなく、相手の存在がその人の抱えている深い苦しみや悲しみから救い出し生き方をも変えた時、二人の出会いに感謝し、心からの祝福を送る事が出来るのです。
 
 救いと幸せの心暖まるお話でした。普段アホアホとかエロエロばっかり読んでいる私はあまり買わない系統の本ですが、時々こういう綺麗なBLを読むと心が洗われますね。

肉料理の後にデザートが出てきます

 今は亡きアクア肉体派シリーズのコミックです、よってメインディッシュはガチムチなのですが、後半にショタも付いてくる好きな人には一冊で二度美味しい本。 ガチムチにはヒゲ+ぎっしり体毛をトッピング、絵面だけ見ればムサい感じがしますがストーリーは超甘口で全体的に可愛い印象を受ける本です。

 まずはメインディッシュ「オレの好きな先生」から、好きになったきっかけから始まり→告白→想いが実ってH、という気持ち先行な純愛BLです。
 年下攻め和美の一途さ、健気さ、一生懸命さに萌えました、ちょっと強引な所もあるかも。
 そしてそれを包み込むような巨体と心を持つ大人な坂上先生、脱ぐと体毛ががっつり描かれていますが、BLにおいてはヒゲや体毛もアクセサリーくらいにしか思わないのは私だけ?
 2話目、3話目には二人のちょっとしたトラブルを交えながらもラブラブな日常が描かれています、よく見ると和美のビジュアルが大人に成長しているのが解りますね。

 次に副菜「草原で…♥」、表題作の二人に似ていますが別カップルで、短いですが屋外ラブラブHが描かれています。

 お口直しには「ナイショの気持ち」をどうぞ。亡くなった再婚の妻の息子ショタ君とガチムチ義父さんの話、すごい体格差だ…。
 挿入は無いので安心、この本の中では少しほろ苦い終わり方な気もするけれど、10年~20年後ならOKになるのでは?と思ったりして…。家事が得意なこのコはきっといいお婿さんになる気がする。

 締めは「一緒に暮らそう」。仕事が多忙で中々会えないカップルが久々のH。だいぶすっきり絞られており体毛も無いので一番普通っぽくて読みやすいです。
 しかし腹筋や腕の筋肉は結構しっかりめ、可愛い雰囲気の方が攻め×デキる男前な方が受けなのは、さすが肉体派。

 お楽しみのデザートは「スウィート♥エモーション」と「好きスキ大好き」の二層仕立て、どちらもショタ同士。私はショタ萌えがあまり無いのですが、好きな人には萌えるのでしょう。個人的にショタにエロは要らないかな~とは思いますがこの辺は好みによるでしょう。

 気持ち先行か、出来上がっているカップルのお話しかないので、ひたすら激甘ガチムチおじさん受けが好きな方、体毛フェチの方は美味しく召し上がれるでしょう。

運命の光と翳

 ガチムチ受けとオメガバース、両方が大丈夫な人ってどれくらいいるのだろう?実はそんな疑問を抱きながら手に取りました。

 マッチョでビッチでΩな男娼の龍治、おまけに外国人ハーフだと?いくらBLの世界でもこんなエロカッコいい設定の人物が許されるのだろうか?
 物語どうこう以前にまずは彼の存在自体が第一の罪に思えてきた…(笑)服装の変化やヒゲの有無といったファッション面も楽しめました。

 いざフタを開けてみれば、妖艶さよりも可愛らしさの方が勝っているという意外性!明るく人懐っこい真っ直ぐな性格で、海青の不安も払拭してくれるようなポジティブさと包容力があります。何より一番のポイントは、最初から海青が大好きな事!

 以下、結構重要なネタバレを含みます。やや重い背景のある話ですが、ストーリー展開は若干早く淡々と進むように感じたのが少し残念でした。
 
 海青が龍治を好きになるのも早すぎると思ったのですが、これはよく考えると「運命の番」だからなのか。正直私はこの「運命の番」と言うシステムが好きでは無く、あまりしっくり来なかったのはその為か…。
 
 Ωにトラウマがある海青がΩ専門風俗店に行くなんて普通ならあり得ない話。それが先輩に騙されてうっかり来てしまって、そこでたまたま相手をしたのがリュージだったという偶然の連続、それらが二人を結びつけたのならばこれこそが「運命」の導きなんだと思う。

 龍治が海青のトラウマを利用したのだって単に大好きだからだ。海青の罪も発情フェロモンのせいもありますが、番のサガも影響している気がする。

 その強靭に惹きつけ合う本能のせいで、互いに罪を犯して背負い苦しむのならば、運命で定められた恋も順風満帆で幸せな事ばかりじゃないんだなって…。
 しかしその罪すらも相手にとっては愛おしく、互いを受け入れ共に歩んで行けるのもまた運命の力なのかもしれない。

 確信的な「運命」があるにも関わらず、その勢いだけで二人はすぐに番になりませんでした。番になる事が何を意味するかをよく理解している二人は、それがお互いにとって本当に幸せか?を考え本音で話し合い、納得のいく上でやっと結ばれる、ここまで相手の事を考えて慎重に進められるのは、きっと運命の作用によるものだけでは無いでしょう。

 作者さんは後書きで「どちらも悪いキャラにはならないハッピーエンド」を目指したと書かれています。誰が、何が悪か?と敢えて問うならば、このオメガバースの世界そのものだと思う、その境遇に生まれて来たせいで苦悩したり傷ついたりする人々…しかし、その悲しみは同時にこのジャンルの面白さでもあるんですよね。

 他にも描きたい事が山ほどあったそうで、中には大人の事情で省略されてしまった部分もあったようで勿体無く感じました。 
 正直読みごたえはあまり感じられず少し物足りなかったのですが、読後「運命の番」について考えさせられた、と言う意味では充実した内容でした。

どうしてこうなった本(※良い意味で)

 先に射精したら負け!攻め×攻めなんかでありそうな設定だと思います。しかし!それが男根に鎧を装備しガチなバトルトーナメントにしようだなんて他に誰が思いつくか?否!これを考案し描こうと思った発想にまずは感服致しました。

 イケメンから可愛い、美人、オヤジまで様々な属性を網羅したキャラが勢揃いの豪華絢爛!眼鏡、褐色、ヒゲ、長髪、特殊設定、体格も大~小とオプションも豊富。
 登場人物が多いので親切に「よくわかる!登場人物紹介」が最初に用意されており安心です。…うん、初見では全く解らん。(※鎧のアップ)

 股間にでっかい鎧を装備した滑稽な姿に初めは戸惑いつつも、肉体美と絡みつくような戦闘服のコントラストは、際どい露出具合がセクシーで眼の保養になります。
 序盤に出てくる普段着も凝っていて、サブキャラクター、背景、トカゲやカポエイラ神のイラストまで細やかに美しく描かれていますね。
 アクションシーンも楽しく、高い画力とデザインセンスを十分過ぎる程に堪能できる一冊に仕上がっていると思います。

 文化の違いを尊重しなければいけない事は解っていても、正直プラウ島出身でない者から見れば、この人たち必死に何て事やってるんだ…感はあります(笑)。
 でもこのやっている事と本人達の真剣度の温度差こそが、アホアホなのにカッコいい!を実現し、いつの間にか戦士たちを応援させてしまうのですよ。
 ルールはアレですがノリ的には少年漫画の大会やトーナメントノリ、こんなBLって他ではあまりお目にかかれないのでは?

 戦いの合間には、ラブも含めた戦士同士のやり取りが楽しい!こういう人物の多い作品は一人ひとりの個性を見るのもまた楽しみの一つですよね♪
 我々の世界では考えられない常識や文化の違いも笑いを誘うものがあり、心の中でツッコミが止まらない、まず敬礼からしておかしいわ!
 各部族の歴史や文化も詳しく設定されており、ファンタジー好きの好奇心を刺激してくれますね。

 この人数とカップル数ですから、一人一人を掘り下げるにはやはりそれなりの巻数が必要になってくると思います。
 まだ物語は始まったばかりでBLとしては少し物足りない段階、甘いラブやエロスはこれから、と言ったところで続きが楽しみですね。
 どのキャラクターも魅力的で甲乙つけがたい、萌えと笑い、そして燃え!を一度に楽しめるエンターテイナーな一冊でした。

 同作品を好きな腐レンドや腐ァミリーに恵まれた方なら、推しキャラやカップリングについて語り合ったり論争したり、と言った楽しみ方も出来る貴重な作品なのでは無いでしょうか?

この恋は魚たちからのプレゼント

 海の生物図鑑が好きだったので興味を持ちました。海洋生物オタクに触手プレイとなかなか奇抜な題材に見えますが、正反対な生き方の二人が水族館を通して近付いていく、気持ち先行の純愛ストーリーでした。

 愛嬌ある海洋生物たちがよく描けており、小笠原博士による海洋生物豆知識、と言うBL+αなお楽しみ付き<゜)))彡作中に出てくる生物達は実在するものばかりなので興味のある方は是非検索を。

 グロテスクな姿は個性でもあり、進化の過程で創られた自然の芸術。生態はその生物がより効率的に、または自分の望む生き方をする為、長い年月を掛けて創られていったものだと思うの。
 これらが人工的では無く自然に紡がれていく事自体が奇跡的なので、彼らにハマる小笠原くんの気持ちは共感出来るんですよね。
 
 好きな物に真っ直ぐだけれど、ちょっと変人扱いされ浮いている小笠原くんと、本当の自分を隠して「普通」を演じ、みんなに溶け込んでいる由利。反対の世界を生きて来た二人が共に時間を過ごす事により、お互い今までとは違う世界が見えてくる。

 小笠原くんは由利の仕草や彼とのやり取りを、魚の行動に例えてしまう所がありますが、同時に興味を持つきっかけにもなっているのです。
 単にオタクなだけでは無く、デートプランをきちんと考えて由利を楽しませようと頑張り、相手をよく見て気遣う、実はデキる攻め。

 そんな真っすぐで優しい相手に出会えたから、逃げてばかりで内面は孤独だった由利が、心を開いて本当の自分を伝える勇気を貰った…この二人が出会って幸せになれた事が嬉しいと思えました。

 Hシーンは控えめで、前半は夢の中での触手プレイ。白馬…では無く魚にまたがり登場する小笠原くんが、触手を操るでも言葉責めをするでも無く、ただ普段通り魚の知識を横で語りまくっていて、キャラがブレないほのぼのしい光景に安心します。

 両想いになった後にようやく本当のHシーン、のハズなのにボケとツッコミのような二人の掛け合いが笑える!エロコンテンツでもネットの情報でも無く「魚の生殖行為」を参考に挑もうとするカップルは、BL史上先にも後にもきっと居ないでしょう(笑)
 瞳の中に小さな♡を描く手法は好き嫌いがありそうですが、可愛いし楽しんでいるな~って感じがして私は好きですね。

 好きな物に正直でいい、みんなと同じ「普通」じゃなくてもいい。現実世界で好きな物を堂々とさらけ出して生きる事は難しいけれど、ほんの少しだけそういうメッセージが込められているような気がして、元気を貰う事が出来ました。