ミスTyさんのマイページ

萌×2作品

エキスパートレビューアー2023

女性ミスTyさん

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今年度42位

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未来を背負う男、安藤

 まずは「あらすじ」を見て欲しい作品。

「背負い投げを極めたボディガード・安藤は」→強そうだ
「背後に忍び寄る怪しい者を投げ飛ばしてしまった」→強過ぎる
「相手は何事もなかったように立ち上がり」→強過ぎる
「「交尾したい」と言い出して」→なんでやねん
「エッチ汁大放出孕ませBL!」→強過ぎる

 強過ぎます!正直あらすじだけ読んだら訳解らんストーリーだと思います(^-^;加えて表紙のたくましい男達に+眼鏡の組み合わせも好きですし、人外好きで触手好き、こんなのスルー出来ないっス。

 お話は安藤(受)の背負い癖苦労話から始まり、栄(攻)とあらすじのように出会って襲撃やらなんやらで逃亡、逃げ込んだ先で求愛交尾へ…そこには栄の星の事情が絡んでいるのだが。
 結構ハイスピード展開でエロに行きますが、絶滅の危機に瀕している彼らに情緒やらなんやらを考える時間の余裕は無い!このぶっ飛んだSF(SpeedyFack)ストーリーに身を委ねるべきです。

 最初は普通のHから始まりますが、どちらもご立派な幅広肉厚鍛えボディで見応え有り、互いの身体に魅力を感じている場面も良し。
 激しい場面の擬音のフォントが可愛いくて好きです、フォントの名前とかは解らないけれど木の板みたいな感じかも。

 途中からは触手モードで結構ウヨウヨ、拘束やぶっかけに産卵管とダブル挿入そして子種…
 どうしても修正で見辛く解り難いのですが、この汁と卵のダブル挿入によって体内で受精し、男性である安藤に子を宿せるって事で解釈合ってるかな?だとしたらアホエロ系なのにこういう仕組みはしっかり作られ納得が行くのも良し。

 あと、こんな名前の汁は初めて聞きました、汁も言い方を変えればこんなに優しくて微笑ましい響きになるのか、言葉遣いに関して我々も見習うべき所があるかもですね。
 最後はぷるぷるの何かが元気に誕生して可愛いv栄も生まれた時はコレだったのかな?(笑)産むシーンなどは無いので孕ませ系苦手でも問題無く読めそうです。

 その年によって増えたり減ったりを繰り返しているけれど、また新たな担い手となりそうな作家さんが現れて喜ばしいです、ガチムチとBLの未来はきっと明るく平和なハズだ。

ブレない男、攻太郎

 ぐずとろアンソロジーの分冊版、作者さんの「Hate My MIA!」シリーズが好きな者です、私が知っている限り他の作品は初めて見たので読みたくなりました。

 「立川攻太郎」と言う攻める為に生まれて来たんだネームの男が主人公、アプリと出会いの日常も含めた攻太郎の自己紹介からお話は始まる、☆5モテ男イケメンがCool&Smartに立っているハズ…セリフを見なければ。
 
 本人はウケ狙いでは無く真顔でナチュラルなモノローグ&セリフのハズなのに、何故かじわじわ込み上げてくる笑い、拍車をかける画面効果、Hシーンに入る前から自然と口角が上がってしまいますw

 そんな彼が決めた今夜のお相手は顔が好みなスムギ、ムードもバッチリで抱く気満々だったのだが…プロフはきちんと確認しようね!おまけに雰囲気作りもなんか笑えてきます。

 冒頭に書いた理由でDLしたので、悪いけれど「ぐずとろ」と言うお題自体は興味がありません、なんか響きが女々しいし泣き顔でアンアン言うイメージ…ところがそんな私の心配はこの作品には無用でした!
 
 可愛い顔して結構容赦ないスムギ、表紙のように手錠を掛けられた攻太郎はあんなことやこんなことも、タチ気分のまま訳も解らず抱かれて喘ぎ悶え、色々考えながら最後には愛されて気持ち良くて幸せになってしまうのだ。
 Hシーンは攻太郎の心情描写や脳内実況中継と共に進む、言葉遣いもセリフも表情もキャラが壊れず、おもしろカッコイイ受けのままで良かったです。
 
 絵のはっきりした線や明暗の使い方で状況が解り易く、修正が白抜きでもばっちりエロい!特に汁が見やすく、修正があっても問題無い愛撫や体位が多いように感じました。
 ただでさえ全体的に込み上げてくるものがあるのに、そこにHシーンが加わって結局終始にニヤニヤしながら読んでしまいました!(笑)

 お付き合いはこれからでラブ度の高いお話ではありませんが、エロの裏に愛する・愛されると言うテーマがきちんと含まれているのも良かったです。
 連載モノももちろん好きですが、こういう短編などもまた読めたら嬉しいなと思いました。

June ADULT 人外特集 R18 コミック

人外BLボリュームセット

 この表紙、どっちが攻めで受けか考えてしまうのだけれど、どっちでも面白いBLになりそう!ピンナップは狼と鳥の完全獣人同士で、捕食者と被食者のダークな関係を匂わせる、羽が抜け落ちているのも良い味出しています。今更だけれど折角読んだので…以下は各作品の感想です、多いので簡潔にいきます↓


「灰と薬売り」
 世界観や犬神の設定がしっかり、バディ感ある二人の人外故の絆のストーリー、完全獣人タイプ(Not人型)の合意エロ、後半は笑える箇所も、コミカル・シリアス・ラブ&エロをバランスが良く楽しめました。攻めはほぼ犬の姿で仕草や動きの可愛い場面が多く微笑ましい。

「内緒のイケナイおとぎ話」
 三匹の子豚モチーフ、ちょっとゴツい糸目のコが挿入担当なのは良かったけれど、他の二人はスマートで豚っぽさが足りないかな…そして豚のtnkはスクリュー状は「BLで身についた謎知識」である。何故か壁嵌りプレイでお漏らしあり、実は嫌じゃない受けでエロは楽しめました。

「腹ペコ吸血鬼は処女ハンターの精液がお好き?」
 殆どエロだけれど会話しながらなのが良し、反面セリフが多く絵的なエロさよりそちらに集中してしまうのと、後半はアヘ顔がしばらく続き表情があまり好みでは無いなぁ…超受け主導権&真面目攻めとブサカワゴブリンは良かったです。

「やさしい百足のハメ撮り恩がえし」
 まさかのムカデを主役にした作者さんも、OKを出した出版社の姿勢も好感。人型になっても人外感が強く触れると姿を真似していける設定も面白い。ハメ撮りしているムカデが無邪気で楽しそうなのがちょっと可愛くて、Hシーンの受けの表情が色っぽい。結末にもどかしさはあるけれど不思議な体験的お話。

「恋ぞつもりて」
 視える視えない設定が互いの他者への嫉妬に上手く生かされている。可愛い顔して結構エロエロ、動きのコマ数が多く丁寧で甘めのH、何気に可愛い妖怪のコの方が攻めなのも良し。

「上手なキツネの躾かた」
 受けの強がりな態度と意地でどんどん攻めをエスカレートさせるお約束、降参しても止まらないまたお約束、可愛いけれどストーリーはあまり無いエロメインで人気作家の絵だけと言った印象。

「シンボルツリー」
 最初の悪役の木とのカップリングだと思っていたのですが違った…個性的な設定やキャラデザ、背景の植物等の描き込みも芸術的で良かったけれど、ショートなので少々物足りない。

「ホスおにvよるの恩返し」
 褐色肌で体格が良く少しふんわりした髪の優しい鬼受けとか美味しい。過去からの想い、嫌がらせから守る展開、種族差ならではの葛藤、距離を置こうとするすれ違い的展開…攻めが鬼を好きな理由は悪役好きとして共感出来る部分があり、BLの王道萌えポイントを多く抑えているストーリーで良かった、Hシーンも良い雄っぱい♪

「タマ猫対ポチ犬♂奴隷おしおき勃発戦争!」
 これも体格小×大&褐色で良し。最初は制裁系だけれど、そこから今までの過ちと愛を知って変わっていくお話でもあり、お仕置きHから甘々ラブHまでの両立を楽しめました。

「おせっせvフレンドパーク」
 みんなを平等に好きでいたい受けと自分だけを好きになって欲しいライオン、総受けならではの嫉妬&独占欲、当て馬的コアラも動物の特徴が出ているHシーンを含め良い味が出ており、他の色んな動物とも見てみたくなります。

「永遠を結ぶ隻眼」
 悪魔主導権の誘い受け搾取が良し、そして後半に連れ判明していく違和感と真実…裏に詳しい設定がありそうなのと、この後どうなっていくのかもっと知りたいお話かも。巻角と尻尾にそばかす、淫靡な服装と眼帯にヒール、拘束具や「封印具」と言う玩具的なものも登場、攻めのマズルガードも含め様々なフェチを刺激するデザイン。

「ねこまたvマーキング」
 猫アレルギーが猫又相手には発情症状に変わってしまい…ページ数多めで表情豊か、会話のやり取りと愛撫など数コマ使い、順を追った動きしっかりの甘エロを楽しめました。

「おねがいダーリン、ゆるして触手くん!」
 可愛い絵なのに大量の触手が!触手の多様な攻め方を網羅しており楽しめました。ちょっと変人&変態っぽいけれど受けが好きな故に…な攻めと、そんな攻めの想ってくれるところが何だかんだ好きな受けでラブしっかりなお話も良かった、後書きで触手の解説しっかりし過ぎです(笑)。


 私は安くなっている時に電子購入したのですが、元値は結構高額な本です。後半10ページ強は宣伝、おすすめの人外作品チャートは面白かったのですが、18禁本購入申込書のページがしつこいかな…と。

 Kindleで購入し修正はモザイク、R18としてはイマイチな修正かな(紙本や他サイトは違うかも?)。お高い分300ページ越え13作品と読み応えがあり、エロと人外とアンソロが好きな私は色んな作家さんの様々な人外を全体的に楽しめました!

優しく暖かい四足歩行ラブ

 干支モチーフ獣人と年獣と呼ばれる獣人のカップリングシリーズ、今回は午年編。人馬である石青(受、表紙右)のビジュアルはなかなかインパクトがあるかと思われ、珍しい4足歩行キャラのラブ&Hが楽しめる作品です。

 かつて人々を傷付けていた年獣、けれどそれはもう昔の話。しかし人間達による偏見はいまだに消えず、年獣である歳(攻)は迫害を受けて移住…お互い大切な存在だった石青とは離れ離れに。それから時は経ち、再会した二人が睦み合うお話。

 他の同シリーズもそうだけれども、Renta台湾から日本版にするのに煽りタイトルみたいなのに改題しなくても良いと思うんだけれどな、日本人の方がスケベホイホイされやすいって事ですかね?(笑)
 
 確かにHシーンがメインではあるんだけれども、そこから感じ取れるのはまったり流れるような甘い時間。笑顔が多く動きや表情の変化を丁寧に描いており、会話のやり取りは互いを想い合う優しさに充ちている。いやらしさよりも二人の絆や幸福感のある繋がりで見ている方も心が暖まります。

 石青の方が最初に誘ってきますし、全体的に積極的な態度を見せます。それを歳も愛おしそうに抱きますが、あまりにも可愛すぎる石青に対し…ここにもう一仕掛けがあって驚きました。

 過去のエピソードからも石青の優しさと心の強さが伝わって来て好感、歳が石青を好きになるのも解ります。
 単なる獣人エロを楽しんで終わりでは無く、愛情溢れる良いお話にも癒されました、「END…?」となっていたので続きがあるかもしれないし、無いかもしれない。

過去の棲む部屋 電子 コミック

乙國えん 

執着しているのはどっちだ?

 大学時代、部活の先輩だった諏訪(受)と後輩の中井田(攻)は、飲み会の罰ゲームとお酒が引き金となり濃い一夜を過ごす。その日から距離感が変わる中井田だが、諏訪は酔っていたからを理由に忘れるように諭す。
 これで済んだと思っていたがあれから時は経ち、社会人になった諏訪の元に再び中井田が訪れる。諏訪が接し方を間違ったせいで、可愛かった後輩は少々歪んで帰ってきてしまったのだ…。

 Hシーンはやや無理矢理系だけれど諏訪は抵抗しない、それは中井田が歪んでしまったのが自分の責任だからだ、罪滅ぼしのようなこの関係性好きだなー。
 とは言え、その贖罪さえも見方に寄っては建前とか言い訳になるのかもしれない、ある日女性達と楽しそうに歩く中井田を見かけた諏訪が思う事は…?

 元はウェブマガジンの掲載作品のようですが、歪な愛と執着、過ちと贖罪、共依存的関係、独占欲と隠された本音、遂げられないすれ違い的な想いにやるせなさを感じるラブシーン…
 たった27ページの短編に、仄暗いBLの魅力ポイントがぎゅっと凝縮されています。キスシーンを始め、全体的に頬を染め悩ましい諏訪の表情に色気がありました。

 ほんのりダークではありますが決してバッドエンドでは無い、最後まで読むと表紙の諏訪が縋りつくように見えてきてしっくりきました。過去の棲む部屋が未来へ向かう部屋へと変わっていく事を願います。

秘密の共有

 向かって左側の新城(受)も可愛くて良かったのですが、体格の良いキャラが好きな私は、どちらかと言うと右側の吾妻(攻)のビジュアルが好みです。って言うかこんな事言ったら怒られそうだけれども、私はこの表紙どっちも受けっぽく見えるんだ、二人とも何だか悩ましいエロい表情をして好きな表紙です。

 ここの記事で見かけた「BLにしかいないおもしれー男たち」ってやつ、新城のように会社の、しかもトイレとかじゃなくて、誰も居なくなったロッカーとかで堂々とオ〇ニーする男もそれだと思いまーす(笑)

 もちろん、吾妻が新城に対してだけ態度が違うのは好意があるからなのですが、そういう場面を見てもそそくさと立ち去ろうとするのは、BLではかなり良識的な男だと思いました、それを脅しにして襲ったりするパターンも少なく無いからね。
 ところが、バラされるかも解らない、何か口止めさせる材料を作らないと!と新城は大胆な行動に出る!

 新城のオ〇ニーや抱かれる姿ももちろんエロいのですが、私はこの吾妻が壁に押し付けられ、一緒にシゴかれて余裕無くなっている姿が、かなりそそられるものがありました!斜め上から見たような図のおかげで、良い身体をしているのがスーツの上からでも解ります。
 その後はもちろん…やや無理矢理感はあるけれどこれは新城にも過失があるよね、それにここまで来ればもう据え膳食わぬはなんとやらかと。

 実は写真を撮って脅すやつ自体は苦手なシチュエーションです。こういうのって普通はオナバレした方が写真を撮られて脅されるものだと思うのですが、この作品はまさかの逆であり、最終的にはお互い写真を撮り合うフェアな関係なので不快感無く楽しく読めました。
 吾妻の密かな好意に新城はまだ気付いて無さそう、恋に発展するのは少々時間が掛かりそうかな?今の所は読み切りっぽいです。

 ここからはちょっと余談、あらすじに記載されている雑誌掲載情報について、uno!と麗人の両方なので間違っているのか?と調べたら再録のようでした。
 他の方の作品にもそういうのがあったので、再録をしないといけないくらいuno!は作品が集まらないのだろうか…?とちょっと心配になりました。

汝の全て、我に捧げよ

 創刊号は「心のパンツに手を入れよう」がキャッチコピーのwebマガジン「in-Pants」レーベルの作品、心もパンツを履くとはお洒落な世の中になったものだな、と感心したものです。

 島のしきたり系、獣人様、両刀使い、逞しい生贄、興味をそそる要素が多かったので購入。
 怪物(獣人)に生贄を捧げる風習のあるお話、そいつを倒してヒーローになる気満々で生贄に名乗り出たウタ(受)。
 そんな計らいも虚しく獣人のヴァラウ(攻)に括りつけられた丸太ごと持って行かれ、拘束されたまま不可抗力で前も後ろも喰らい尽くされてしまいます、残念でした!もちろんエロい意味でね♪

 ウタも結構逞しいですが、ヴァラウは更にその上をいく肉体で少々高齢の獣人に見えます、結構体格差有り。
 ウタは生贄として括りつけられたままなので身動きが取れず、まずは穴を犯されその後童貞も頂かれてしまいます。エロに伴いたくましい男の緊縛や、ヴァラウが精力の付く乳を飲ませるシーンもさりげなく含まれている要素盛りエロなのだ。

 肉体的にはリバですが、精神的にはずっとヴァラウ様のターン!攻めても受けても終始余裕の笑顔で愉快そうに犯すヴァラウが良し!ガツガツ絶倫攻めとオラオラ襲い受けを両方楽しめる一石二鳥で満足度が高かったです。
 一方的にヤラれっぱなしのウタは、ゴツいのに意外にもキラキラした涙目でちょっと可愛いかも、「可哀想は可愛い」ってこういうやつなのかな?多分違うよな。

 もしかすると18禁版とかもあるのかもしれないけれど、私は通常版を買ったのでチン〇は白塗り修正、境界線は解るので読むのに支障はありませんでした、そして液の滴るウタの穴は修正甘めでエロかった!
 言葉責めでは「雄マ〇コ」という表現が目に留まりました、「雄」を漢字にする事により、雄らしさと雌堕ちっぽさを兼ね備えており、エロエロBLに相応しいGoodな表現だと思いました。

 最後は生贄を捧げるようになった理由のエピソードがあり、オチはそーいう事だったのか!なコミカルテイストで楽しい♪
 前任の生贄であるラヌの扱いがちょっと可哀想ではありましたが、ヴァラウとウタの間にラブ要素も垣間見えて良かったです、読み切り作品のようですがその後もちょっと見てみたい。

聱犬 コミック

桂馬びんぞこ 

究極の献身愛

 失礼かもしれませんが、受けのアケビが全っ然可愛く「無い」のが良くて惹かれました。分冊配信の表紙ではまさかこっちが受けだなんて思わなかったよ。

 悪人ヅラはもちろんの事、気怠くふてぶてしい態度で性格も可愛げ無し、強い方向に可愛く無いのが私の性癖に刺さるタイプでした。
 その上貞操概念が激ユルで、自分の事を大好きなヨイチにご褒美エロや、モブおじに身体で交渉する陵辱的シチュエーションもコイツにやらせたのに拍手!
 前半は不慣れなヨイチに主導権握ってリード、後半は愛の重さに比例するように強くなっていくヨイチに余裕無くなって…と両タイプのエロを楽しめました。

 ヨイチはその上を行く強烈なキャラクターでしたね、初めて名前を呼ばれた時のあの反応…凄まじい、とても力の込められているシーンでインパクト大でした、アケビと共に引いた読者は少なく無いでしょう(笑)。
 一人称が名前もただの個性と愛嬌を出す為の演出では無くきちんと理由があって、それがアケビに執着する理由と共に描き下ろしでしっかり明かされていて納得。
 とにかくアケビが好き過ぎて言動行動全てイカていて、ヤバいを通り越してもはや面白い!辛口なアケビとやり取りも楽しく、BLでよくこんなキャラが生まれたなと感心する。

 ストーリー部分はあまり意識していなかったので、少々合わない部分もあったかな…と言うのも、借金の取り立てや関連企業との取引など、このお話の大半は実はお仕事BLであるとも思うのです。
 顧客はクズばっかりで同情には値しないけれど、取り立てシーンに特別な萌えや興味も無いので、弱者に対する暴力&暴言で見ていてあまり気分が良い物ではありませんでした。
 それがしばらく続いて、あらすじにある「事件」はかなり後半になってからやっと起こる、この辺りは主役二人の立場や感情にフォーカスが当たっていて面白かった、あくまでも二人のBL部分のやり取りについては良かったです。

 結末が私の読解力ではどうなったのかはっきり解らなかった、最後のアケビのセリフはどういう意味なのだろう?でもこの流れだとヨイチは多分もう……。
 帯にもある問いかけに対するヨイチの答え、彼にとっていかにアケビが全てであったかを示すかのよう、ダークな作品なのに真っ直ぐで究極的な愛を感じました。

 こんなクセ強過ぎる二人の組み合わせは他ではあまり見られないと思いますし、BLとしてはかなり突き抜けて攻めた内容だと思いました。
 容姿性格共に全然可愛く無い受けと言う、あまり見つけられない性癖を満たしてくれたのも良かったです。

圧倒的襲い受けオジ虎の…

 干支モチーフ獣人と異形の獣人「年獣」とのシリーズ虎の巻。

①攻めは女の子や可愛いコが好きで、受けは好みじゃなく嫌悪感を示す
②ところが受けは好意的で、成り行きで一度肌を重ねる事に
③それが良くて、攻めは好みじゃ無かったハズの受けに夢中になっていく

 ↑上記は私の好きなカップリング感の一つ、この作品はまさにこのタイプ直球なのでかなり楽しめました!
 攻めより大きく逞しいオジ虎獣人の、強過ぎる終始ガンガン襲い受け搾精!このタイプの作品久々に見た気がする、初心に帰ったようでなんか安心します(^^♪

 スマホもある現代的な世界、そこに12年に一度異界からの侵略者である年獣、青ショウ(攻)が現れる。男を殲滅し女を全て我が物にする為と言う厨二全開。
 それと戦うのが虎の守護獣である赤虎(受)の役割、とは言え大分老け込んだ赤虎は引退を考えているのだが…。

 青ショウは竜のような姿ですが途中から人型に、腕は4本あり小さな角が2本、アレについては後程。赤虎は表紙のような猫耳系と顔&全身虎になるVer.があり、Hシーンも両方のシーンがあります。

 牙の無い赤虎は正攻法では勝ち目が無い、戦いの流れでエロバトルに突入!青ショウの手足を拘束して動きを封じ、まずはネコ科のザラザラな舌でごあいさつ。
 目の前で自分の穴を弄って見せつけ、騎乗位で強制的に虎のアナに入らせるのだ。騎乗位って多くは向き合いますが、これは背面座位みたいな感じで後ろ向きからスタート、あまり見かけないし何気に性癖なんだよな。

 後半は青ショウを椅子に縛り付けパイ圧と対面座位でケツで犯す。偉そうな青ショウが絞め上げられ一方的に搾り取られっぱなし、勝負は赤虎の圧倒的勝利!エロにも私の好きな体位やシチュが盛り盛りでした♪

 そしてこの作品の凄い所は青ショウのチン〇にあります、異形の怪物である彼のソレは触手のような少し植物っぽい形状をしているのです。
 …あまり大きな声では言えませんが、要するに修正をかける必要が無く、勢いよく精を吹くシーンも全部モロ見えと言う訳…良いんだろうか?(※バージョンやストアによって異なるかも)

 それからまた12年の月日は巡り…エロエロな作品ですが最後はきちんとラブもあり。ナンバリングがあるので続きが出る可能性もありますが、今の所は読み切りと思われます、でもその後の二人が見たくなりました。

タマのだいぼうけん

 BLを買う時表紙だけでは不安で試し読みをする方は少なく無いハズ、そこまで慎重に行ってもこの冒頭からこれは想像出来まい。

 間違い無く良作だと思います、まず「ねこレンタル(※人間)」の発想だけでも面白いし、変わっていくものと変わらないもの、BL部分以外もメッセージ性を感じるストーリー&ヒューマンドラマ、感動するしこの内容&結末にしたのは挑戦的でもある。でも失礼を承知で私は「神」まで後一歩、な感想です、期待値上げ過ぎちゃったかな。
 私はある程度内容と結末を知ってから興味を持ったので、そのせいもあるかもしれません。何も知らずに試し読みにまんまと騙されて読み始めたら、号泣していたかもしれないし、その衝撃とギャップに拍手を送り「神」を押したかもしれない。

 私の読解力の無さも悪いけれど、説明・詳細不足で一読では解り難い所や、消化不良で気になる所が多かったです。例えばあの黒い粒が何なのか?皆さんのレビューを見させて頂いてこういう事を表していたのかな、とやっと解ったような気がする。
 家庭環境のエピソードもじっくり場面とセリフを見て、初めて何となく事情が解った、表現が控えめ過ぎて何が起きたのか解り難かったです。

 兄弟の「赤」について、あの女の子との関係、ヤクザの人達との関わり、この仕事を辞められない理由、矢澤の部屋から何故あの絵本が出てきたのかetc…過去の辛いあれこれやタマを取り巻く人間関係が断片的にあっさりしか描かれておらず、憶測で考えるしか無いスッキリしない部分も。
 
 ただでさえ辛くて悲しいお話に鬼!悪魔!と言われても仕方ないけれど、私はこの辛い過去、可哀想なタマの人生についてもっと詳しく知りたかったです。内容の可否やページ数等諸事情もあるかもしれませんが、辛ければ辛い程最期の悲しみにも重みを感じる事が出来るし、読後も強く印象に残り続けるので。

 あと一つ足りないのが二人の想い出だと思う、極端な事言ってしまえばキャストと客の関係で殆どがそのやり取り、この「愛おしい」はBL・恋愛と言う感じはあまりしないのも正直な所です。

 細かい所に着目せず、二人のやり取りと関係性に純粋に萌えて感動して…真っ直ぐで綺麗な心のBLオタクに生まれて来ていたら、素直に感涙し皆様と感動を共有して心底楽しめたんだろうな、と我を残念に思う。

 終盤、動けないほど絶望していた矢澤の元に、彼が関わって来た人達が次々と心配して来てくれた所が、人と人との絆を感じられて好きです。何だかんだ矢澤は色んな人に慕われていて、勘違いして頑張り過ぎていた面もあって、そういう事も含めて後悔の中にある希望の部分に彼らのお陰で気付かされて、再び立ち上がる事が出来て良かった。
 序盤の小暮のじいさんとの会話とかもそうだけれど、BL以外の部分の方がこの作品は印象に残ったかもしれない。

 描き下ろしは完全に猫マンガ(*^-^*)玩具に目がランラン、元気いっぱいの鳴き声と表情、撫でられてほっこり顔のアップ、そして最後の横顔…とにかく猫の「青」が超可愛く描かれている!癒されたので読後感は悪く無かったです。
 そう言えばヤクザの石田でさえ「大切な猫ちゃんを~」とリアル猫には良心的な事を言っていたよね、作者さんの猫ちゃんへの愛が伝わって来るようでした。

 作中に登場する絵本はまるでこのお話そのものを指しているよう…少々辛口に書きましたが総評としては読んで良かったし一読の価値がある作品、BLが好きな多くの方に読んで欲しい作品だと思いました。