あさだ2枚さんのマイページ

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エキスパートレビューアー2025 ソムリエ合格

女性あさだ2枚さん

レビュー数94

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異常

古い作品とどこかで見た気がして、スマホなど出てくることに違和感を感じましたが、巻末の記載を見るに大幅に手が加わっているようです。

さて、三浦が異常なのはまぁ当然として。いや、その三浦もこの作品が和也目線で描かれているからとびきり異常に見えるのかもしれない。対和也には異常以外の何者でもないけれど、それ以外は小学生時分の横暴以外、そこまで狂気を発揮しているわけではない気がする。小野寺はなんだかんだ三浦を気にかけている。和也と気持ちを確かめ合った親友でありながら三浦を気遣えるということは、小野寺にとって少なくとも大人になった三浦は嫌うほどの存在ではない。かつて子どもを失った彼に、それを知ろうが知るまいが、女がつく嘘で最悪の部類に入る嘘をつくなら、その女は何発か(よりは過剰だったかもしれないが)殴られてもいい気がする。少なくとも子どもができた女とその子を彼は大切にするつもりであったし。
学校に来たところは際立って異常だったし、古い作品だと感じた。今どきそもそも立ち入るのは無理だろうし、学生が自発的に警察を呼ぶだろう。書き直さない程に重要なシーンということでもある。

前置きが長くなった。それよりもフラストレーションがたまるのは和也の異常さである。地の文が和也目線であるせいで、彼の異常さはあまり取り沙汰されない。小野寺が火事のときに彼の異常性に言及してくれたが、和也からしてみれば異常でも何でもないし、和也の気持ちさえ知っていれば当然死体を見に行くはずがない。ただ外野から見れば、元同居人なわけである。そもそも普通は、真っ当な職を持つ男なら尚更、嫌いな相手と同居したりはしない。ちょっとした冗談に義理だてして、同居を始め、気づいたら8ヶ月経ってました、なんてことはない。和也の異常さが語られることが圧倒的に少ない。読者でなければ、男友達と同居とか仲良くしてるとかちょっと照れくさいから三浦に対して冷たいそぶりをしているように見せている、程度にしか思えないだろう。だって自分の意思で引越しして同居してんだから。四万十川行ってんだから。
家からこっそり出て、同級生と自転車で走るのは青春の1ページですらある。なんせ三浦は和也と仲が良いと思っている。和也は心の中で嫌だと思っているばかりで、結局は自分の意思で毎度、旅行にも行くし、見舞いにも行くし、本も買うし(哀れにもゴミ箱行きとなった)、婚約者に会わせたりもする。これで三浦のことは死んで欲しいと思っているとくるなら、とんだ異常者だし、三浦があまりにも哀れだ。

高校生と駆け落ちした女もまた異常である。折角三浦に三浦自身の異常さを突きつけてくれたと思った高校生もまた非常識極まりない若者だったので、結局三浦は自分を省みる機会を失う。
小野寺ももうそっとしておけばいいのに、やたらと関係を引っ掻き回してくる(が、これは和也が心底三浦を嫌っていると知っている読者の感想で、小野寺からしてみれば、和也の三浦が嫌いなフリはハイハイまたそれね、というところだろう)。

そんな異常者ばかりの本だった。
『箱の中/檻の外』に心動かされた読者のひとりだけれど、その主役たる2人は「嫌な奴」ではなかったもんなぁ。だから違う結末を迎えられたし、自分のこの作品に対しての評価とは違う評価をもつんだろう。三浦と和也の関係性は彼らの人生の結末までは語られなかったけれども。

完結

本編の解釈に大きな影響がある話を本編に収録しない商売の仕方には常々憤りを感じるということは表明しておかねばならない。

シリーズ完結。様々なビルア種の身体をのっとっている間、ずっとカリカリしていた彼が、最後は穏やかな生活を手に入れたのは良いとして、引き換えにした命は多過ぎるんだよな、と思う。間接的な大量虐殺犯なんだよな。それもかなり自己中心的思想の。ただただ無力のまま傷をつけられた存在もいたわけで。

高IQが揃いも揃ってちょっと間抜けすぎるよな、というのも気になってはいる。その力におごっていると所詮こんなもんなのかもしれない。

ラム・ディーバが新人女優だった頃から、love escapeでは「結構いい年」まで経ってるのね。

シリーズの中では2巻収録のジョン&ニコラスが一番好きでした。シリーズ序盤の本の方がワクワクする感じがあった。

「甘い」という触れ込み

これだけ読むことは出来なくはないけれど、感慨深さは無いし、面白みも薄れるだろうというシリーズ5作目。あとがきでは番外編と書かれてましたね。納得。むしろこれだけ読むというよりは、これだけ読まなくてもシリーズの理解に支障はない気もする。
あとがきに完全完璧なハッピーエンドとも書かれていました……木原先生との感性の隔たりを感じる。

自分は非常に正直なところ「そうはならんやろ」と思うところが多くてイマイチ話に没頭できなかった。H3兼ヨシュア・ハマスのビジュアルにも人となりにもハマらず、ケインの人となりにもハマらず(つまりケインのビジュアルは結構好みであった)仕舞いだったのもあり。木原先生の作品なら、刑務官が本当にIQの高い犯罪者に色恋で騙されてボロボロになるストーリーの方が読み応えがあるんじゃ…とすら思ってしまう。「甘い」という触れ込みがあったので、そうならないとすればそうなるしか無いという予想もたってしまったし。

シリーズ6作目で堂々完結のようなので、期待。

ラッキーの豆の木

このシリーズは話の流れが真っ直ぐで、ややこしさがないので、モノクロームロマンス文庫の中ではかなり読みやすい作品ですね。基本ドンパチがない分派手さは薄いですが、『ラッキーの豆の木』も手伝ってひと波乱の盛り上がり。本人からしてみれば"ひと波乱"なんてやさしいもんじゃないけど。

8割過ぎたあたりでもうひと展開あって、あれこのテーマで3巻まで続くのか?とヒヤッとしましたが、サクサク展開してくれて区切りの良いところできれいに終わっています。多分受理されず有給休暇になるんだろうな〜ってとこは予想通り笑
1巻から2巻のペースの刊行で、続きものなんかやられた日にはたまったもんじゃない。

ラッキーが石の龍をくれる男と付き合ってるってのが本当に意味わかんなくて面白い。石の龍くれる男はゲイじゃなくてストレートだろ(偏見)。

続きが出たぞ

もはやいつ購入したかも記憶にないぐらいで、続編がついに発売されたのでやっとこ開きました。続編がついにと書きましたが、件の続編の発売も2023年ですね。原作シリーズは9巻で完結しているのかな?モノクロームロマンス文庫は完結させる気があるのかな?

買っといてなんですけど、表紙からして自分の好きな落ち着いたモノクロームロマンス文庫の雰囲気とは程遠く、実際ラッキーの粗野な感じがずっと苦手でした。読み終えても印象はさして変わらず。続編の表紙や人物紹介のラッキーが美人になってたので、チラチラ見て脳内補正をかけてました。ボーはボーでもっとクールな感じかと思いきや、どちらかというとかわいこちゃんな感じ。まぁクールを気取っていたいかわいこちゃんは実際可愛い。

FBIやらなんやらかんやらがドンパチやる作品ほど派手ではないですが、序盤のラッキーの動きと、最後のカーチェイスで盛り上がりを補ってる感じでしょうか。既に書きましたが、ラッキーの粗野な感じ、延々と続く下ネタにいい加減にしてくれと思いつつ、きっとボーもこんな気持ちだと共感しつつで読みました。そんな苦手なラッキーにもヴィクターが用意したパスポートのくだりでは流石に同情してしまった。嗚呼、裏切ったのはつまり…

クリスマスの包みを開ける2人が見たかったな。続編ではそんなシーンがあるかしら。

「ひとまず区切り」にならないでくれ

Xでの投稿を拝見していました。彼らのお話が一区切りと思うと悲しくてなりません。1巻の狂気が特に好きです。2巻は彼らが彼らの関係に馴染み、世間にも馴染むための1冊だったように個人的に思います。それはそれで満足なのですが、京谷のあからさまな狂気と、千代田さんの知る人ぞ知る変人ぶりが、もっと読みたいと思ってしまう。アフターストーリーでやけに落ち着いている京谷ですけど、君はもっと出来るはずだ!好きな人と付き合えてすぐなんて大抵の人が狂ってるので、1171個やりたい事があって普通の範疇でしょう。多分。京谷ならその狂気をもって文字通り無限にそれを増やし、それを維持し続けられると確信していて、千代田が再び彼を恐れるようなことも一度や二度じゃなかったと思いたい。それがまだまだ見たい。人の金で9万円分のブランデーを飲んで微笑む千代田さんも好きだし、カランドリエで派手ではない笑いを繰り返しとってくるこの作品が大好きなんだ…この作品をもっと多くの人に読んでもらえる力のない自分にがっかりですよ。当て馬が出てくる2巻は珍しくもないですが、類さんの当て馬としての立ち回りというか、類対千代田の描写に鴨川先生の圧倒的な個性を感じで非常に好きです。風呂上がりの恐怖シーンで目を離さない千代田と、揺れ揺れのあげく逃亡する京谷なんかも好きです(そもそも京谷の収集癖からもってすれば、推しが発しようとしている声を聞かずに逃げるなんてあってはならんのでは!と思うが)。犬まみれの構内で前を見据えて歩くFREEDOM京谷も好き。つまり鴨川先生の漫画における緩急が好きなので、『大学生と魅惑のまなざしのリーマン』が続かなかったとしても、他の作品を読める事を期待しております。とはいえ彼らの話がまた読めることにも勿論期待しています。京谷が千代田さん意外と絡むのも大好きなので、もっと見たかったなぁ。

6巻

7巻が出たタイミングで6巻を読む。周回遅れになってます。
今回は斉藤×富田要素はほぼ無し。特に斉藤さんはわざとかな?ってぐらい登場シーンが減らされてます。斉藤×富田が出張ってきてたので、シリーズの原点である北川と夏目が見たいって声も結構あるのかな?

北川×夏目かつ、今回は夏目視点が多め。夏目が北川の良いところを見つめ、自分の足りないところを見つめる話でした。夏目さんは頭良いんで、その方がうまく仕事が回るという利があれば愛想良くできる気がする。北川は相変わらず人好きのする笑顔がキュートでした。この2人の描き分けが好き。
既刊よりは仕事してる感じだったけど、仕事の動機が恋愛絡みで、またか!となった。

ヤギヒゲ

著者近影に「一番おいしくて楽しいところだけを食べる方法はないかと考えてこうなりました」と書いてあったので、納得は納得なれど、ヨッシーはこういう人でした、という積み上げが圧倒的に足りなかったと思う。やっぱり記憶喪失モノは、そこのギャップが大事で、だからこそ描き下ろし部分は良かったんだけど、描き下ろしで描かれた更に3倍ぐらいの量、「ヨッシーはこういう人でした」の説明を描写して欲しかったなぁ。読み取れないかと言われると読み取れはするんだけど、自分は足りないと感じる。やけにエッチシーンの分量は多いので、そこは減らしてもよかったぐらいの。

萌〜萌2

電子再録

rentaで今日まで半額になってました。偶然の出会い。ラッキー。ちなみに修正は普通に白抜き。
電子書籍の単行本とくっついていた電子限定10ページ小冊子とは別の内容で、アニメイト(紙本)の有償特典小冊子の電子再録です。人気が出るとこういう再録が充実してありがたい。
ほぼ全て上野から神田へのフェラチオシーン。両方ともちょっと照れてるのが可愛いんだよこの2人は。続編ではもっと激しいことをしてくれるのだろうか。期待が高まる。

男の子 女の子

評判良かったのでとっても期待して読みました。しっかり期待に応えてくれた!むしろ期待以上!!

最近読んだ本が立て続けにそうだったのもあるし、令和作品はもう如実にそうだと確信できるのですけど、もはや男同士であることに誰も何にも思ってないこと多い。今作は特に愛弥が女の子のようでもあり、ただ女の子だったらかなり高飛車の我儘娘の貞操観念ガバに見えるだろうな〜と思うと、男だから描ける作品ということにもなるのかもしれない。兎にも角にも梗一郎はメロい。

続編も決まってるらしく楽しみです。愛弥のお世話してくれてた使用人も準?主役のようで、女性かと思ってたのでびっくり。それもまた上記のとおり。まぁ大金持ちが息子とプレイする相手に女性のサブをあてがうわけがないか。