下巻では吉鷹くんの過去と真意が明かされていきます。上下まとめ買いしてよかった!
吉鷹くんは、これまでラベリングされてきたような人生で、本当の自分で、素の自分のままで、人と関わることがなかったみたいです。だから、林さんと出会って御曹司というバックボーンを全く考慮しない扱いが新鮮で嬉しかったんですよね。そこから林さんの事を、もっと知りたい、愛おしい、手に入れたい、諦められない…。どんどん想いが強くなっていく過程で、頑張りましたよね、ものすごく!こんなふうに剥き出しの自分で恋愛をした経験がないから、ほんとに頑張ったんだなって。最初はSっ気あるなと思いましたが、経験値がなさすぎる故の不器用な接し方、付き合い方っていう方がしっくりくるような気がします。
そして最後は林さんの大きな包容力、優しさ。これからも、林さんがオブラートに包んで察してほしいと思う吉高くんへの想いを、さらっと剥がして突き詰めてはっきりさせたい吉高くんの言葉は、ちょくちょく出てくるんでしょうね。でも、林さんは、もう駆け引き無く、温かく受けとめていけるんだろうな。ほんと、よかった!会社で森長さんを、え?と思わせるような執着がたくさん見られるんだろうなあ。
一癖二癖の恋物語、堪能させていただきました。宇良たまじ先生、ありがとうございます!
表紙買いしました。大学生とリーマンのおしゃれな感じの恋の話、と勝手に想像してたんですが!良い意味で期待を裏切るお話でした。
林さんの、ときめきながらも大学生相手にダメだよなって思い、自制しなきゃって気持ちはとても共感できるし、吉鷹くんの態度からその気持ちを図りかねている様子もかわいい。
でも、吉鷹くんは…?年下なのに妙に余裕ありげで、林さんをからかうような、試すような。じぶんのガードは崩さずに、林さんの気持ちを一つ一つ確かめて剥き出しにしていくような。なんでもっと自分の気持ちを素直に表現しないんだろうって、正直、イヤな子じゃん。
でも、何かあるんだろうなあってところで下巻へ〜。上下まとめ買いして正解でした!ぜひ、続けて読んでください。
たいちゃんが!ほんとに可愛くて。ぽやっとしてて危なっかしくて、宝先輩だけじゃなくて友達もほうっておけない、なんかしてあげなきゃってなってますよね。わかります、みんなそう思っちゃう。でも、一度会っただけの名前も知らない人を追いかけ、進路まで変えちゃう一途さ、強さもありますよね。そんなところも大好きです。
それから、この作品で開眼?したのが二人の体格差!ハマりました。おんぶされてるところも、宝先輩の服を着てるところも好き、です。そしてなんと言ってもバックハグ、最高!めちゃくちゃ好き、大好きになりました。
宝先輩はたいちゃんとは対照的に、感情があまり表面化しませんよね。でも、たいちゃんに対して、その場の思いで軽率に手を出しちゃダメだとか、気に入ったからってビー玉のように拾ってはいけないんだとか、ものすごく真摯に誠実に向き合っていますよね。たいちゃんを大切にしていきたい、でもどんどん好きになって自分の気持ちを受け入れていってほしい、みたいな過程が繊細に描かれているところもほんとに好きです。
きれいに完結していますが、宝先輩の卒業とその後の二人、知りたい気持ちが募ってます。
「サヨナラゲーム」からずっと読んできました。いろんな人生が描かれていてホントに好きです。エンゲージは、ナルが人間らしい情緒を回復?獲得?していく過程、盟の創紫さんへの想いが憧れから恋へと育っていく過程。そして、4巻では互いに恋い慕う気持ちが溶け合って…。
盟は、ほんと、もう初手から可愛くて可愛くて。まっすぐ素直で誠実、優しい子。実家が鯛焼き屋さんである環境からか、如才ないところもあって誰とでも親しみやすい子。鈴森夫妻に本当に愛されて育ったんですね。掛け値なしの、本当の家族の愛情、人生の根幹となる居場所、そんなものに恵まれて。
ナルは、本当は優しくて温かい人ですよね。そのナルに本当の家族のように接してきたのが基比だったのでしょう。ナルにとって盟は、あるがままの自分を受け入れ、居場所となってくれた義兄の象徴なのだろうと思いました。ずっとずっと大切に盟を見守ってきたナルでしたが、盟の想いを何度も受け取るうちに、自分の恋心を自覚していく様子が!!ほんとにすてき、好き。利害関係無しの、ただただ一緒にいたい、触れていたい、という想いが溢れて…。純愛ですよね。
盟にも16年の想いを実らせ、幸せになってほしいのはもちろんですが、ナルにも駆け引きなしに自然体でいることができる幸せを掴んでほしい、スーパーハッピーエンドを待っています!
連載で読んでたんですが、絵もすっごく好きで手元に置くべく購入しました。誰かを真剣に好きになって、夢中になったことがないであろう二人が関わり合って、徐々に温かい関係を築いていく物語が丁寧に描かれています。
戒くんは子供の頃の家庭環境のせいで、自分に興味を持ってくれる人、自分と真剣に向き合ってくれる人、大事にしてくれる人、なんていないと強い人間不信になっていたんだなと思います。自己肯定感も低いであろうことも、パパ活してる一因なのかもしれないなあと。パパ活の過程では嫌な思いもしてきたことが描かれていますが、それでもやめられない。そんなにまでして自分に関心をもってほしい、本当は自分を尊重し、認めてほしい、のだろうなあと。
悠真さん、いいですねえ。素直で誠実で、ちょっと天然ですかね。戒くんに、初めからトキメイて、どんどん惹かれていく様子が可愛くて。自分の態度が誠実と言えるのか真剣に悩んだりして。自分の友達の店に連れて行くのは、戒くんと真面目にお付き合いしてるつもりだからなんですよね。
これから、もっともっと温かい幸せを育んでいくんでしょうね。あまあまの続編も!お願いしたいです。
冴ちゃん、ほんとにどんな顔してても美人!そして、2巻にも増してどんどんかわいくなってますね、好き。それはやっぱり明仁がどっぷり惚れ込んで大切に思っていることが伝わっているから。これまでのツンツンぶりを振り返るとかわいさひとしお。この二人は、特別な人との安定した信頼関係を築いていくのが初めてで、危うくもあり、微笑ましくもあり。この物語の大きな魅力ですよね。
でも、本作では明仁が冴ちゃんを心の拠り所として頼っている姿が表現されていて、そこも好きです。明仁が抱えている何かしらの家庭事情が明らかになってきて、それを感じ取りながら気遣う冴ちゃん。美桜ちゃんも含めた、冴ちゃんの家族が明仁の事を受け入れていってくれるといいなあ、なんて思っています。
そして、春海くんと琥太郎は?年の差、琥太郎の不安定な家庭、今後の展開が気になりすぎます。
1、2巻通しての感想です。ほんっとによかった、遊真、そして誉!遊真は前巻からすごくいい人なのにって思っていたので、本当に幸せになってくれて、にやにやが止まりません。
10年経てもまだ旭のことを思いきれず、結婚や出産の知らせに触れるたび、大きく心をかき乱されてしまう遊真。バース性を差し置いても、旭自身のことを好きになってしまったからだと思います。でもやっぱり運命の番だったのに、という悔しさや辛さもあったから、こんなにも引きずっているわけですよね。オメガバースであるからこその物語の魅力!
そして、誉はβであるが故の辛さを何度も経験していたわけですよね。αとΩだけではなくて、βの生き辛さを描くことで、更に深みのある物語になっている所もすてき。
だからこそ、遊真と誉が、身代わりではなくてお互いに見つめ合い、少しずつ変化していく姿が刺さるんです。
最後に、怜王の「一番ヤバいのひっかけるんだもんな」、すてきです。遊真の激重執着独占欲をほんとにうまいこと表現してますよね。
左藤さなゆき先生の囲い込み、ほんと好きです!更にこのシリーズは、Ωバース設定が本当に生きていて、大好き。これからも何度も堪能させていただきます。
3冊まとめ買いして、一気に読みました。17生徒、は有岡君側からの展開でしたが、本巻はタイトル通り三島先生側からになっています。
でも!三島先生の、ずっと抱えてきた痛くて辛い想いが、有岡くんの様子を表現することで、こんなにも強く鋭く、容赦なく読者である自分に伝わってくるとは!!嗚咽を漏らして泣きました。
津田さんの言葉や態度が、三島先生を何度も深く傷つけてきたことに気づいた有岡君の気持ちを思うと泣けて…。三島先生自身のモノローグや描写からももちろんわかるんですが、先生を真剣に思う有岡君を通すと、何倍にもその辛さが表現されていると思います。
前巻では、17歳であることの真っ直ぐさが、大事にしたいはずの三島先生をズタズタにしてしまいました。しかし、ここでは真っ直ぐであるがゆえに、嫌われていても何とか先生の助けになりたいたい、寄り添いたいという行動に出ます。それが少しずつ先生の心を変えていきつつあるのかな。
先生の好みじゃないブラック缶コーヒーも、「前方不注意で事故とか」と言い訳しながらの見守りも、ホントに可愛らしくて微笑ましくて。前巻での、自分のどうしょうもない恋心をダイレクトにぶつけてしまったのも、同じ有岡君なのですよね。木下けい子先生が描きたいと表記なさっていた「特別感」なんだなあと思いました。
これまでに読んできた木下けい子先生の作品は、オシャレでスマートな大人、でもどこか不器用でコミカルだったり、という印象でしたが、本作は違って、こちらも大好きです。この作品も何回も読むだろうなあ。木下けい子先生、ありがとうございました。
匠さん、美人!抱きつかれてズキュンと来ちゃった皐月くん、無理もないですよ。ましてやその美人が、人目を忍んで一人涙してるなんて。無理もないですよ。匠さんには子供の頃にもつらい経験があったことが、さりげなく修子さんからあかされ、ますますなんとかしてあげたいって思っちゃう皐月くん。でもそこで、「まだ学生の自分に何かできるんだろう」って考えちゃうところがすてきです。匠さんに誠実に向き合い、本当に大切に思っているんですよね。いい子だ!
そしてこの物語で、深く傷ついた匠さんを包みこんでくれる優しい湯気は、皐月くんだけではないところがすごくいい!ありのままの息子を受け入れ、心配してきた修子さんはもちろん、地域の人たちの温かさ、です。匠さんの事情はもちろん知らないけれど、帰ってきたことを大仰な言葉ではなく、自然に受け入れ、歓迎してくれています。
優しい湯気に包まれ、未来を向いて進んでいく二人、ずうっとお幸せに。
表紙からもっとコメディー要素が強いのかなって感じましたが、二人の心情や互いへの想いがすっごく丁寧に描かれてて、ほっこり可愛いお話です。
バトル物のヒーロー至上主義(?)の漫画家、姫野くんは、実は少女漫画が大好きな王子くんと関わっていく中で色々なことを知り、これまでとは違う事にも価値を見いだし、世界が広がっていきます。それは行き詰まっていた漫画の仕事にも…。
一方、ほんとに王子様キャラの王子くんは、誰にも見せられなかった素の自分を姫野くんの前で出していくことで、どれだけ救われたことか…。
笑えるシーンも勿論あるんだけれど、姫野くんとともにトキメイたり、王子くんとともにギュンときたり。姫野くん、ほんとかわいい。王子くん自分は王子様なんかじゃないって否定する部分も含めて、と言うよりそんなところがあるからこそ、余計にすてき!キラキラしてるんだけれども、しっとり、優しい物語です。
漫画賞の結果を二人で見るところで終わるのが、余韻に浸れてまたいいなあ。でも、続編をお願いしたいです!