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表題作被写界深度 下

紺野遼平
写真学科の大学生,20
早川秀一郎
インディーズバンドのギター担当で遼平の同級生

その他の収録作品

  • いれるいれないの話
  • ある日の後戯
  • カバー下:早川サイド、紺野サイド

あらすじ

──早川の3年間 ちゃんと見ときゃよかった
旧校舎屋上の扉を開くと、気持ちよさそうに歌を口ずさむ早川がいた。
屋上以外では会う事のない奇妙な関係だった。
だけど、「あの日」から早川が屋上に来ることはなくなった。
今でも時々、最後に見た早川の顔を思い出す。
偶然か必然か、止まっていた時間が動きだす──…!

3年の空白、めぐりあい、合わさる時間、新鋭・苑生が描くモラトリアムラブ

作品情報

作品名
被写界深度 下
著者
苑生 
媒体
漫画(コミック)
出版社
大洋図書
レーベル
H&C Comics ihr HertZシリーズ
シリーズ
被写界深度
発売日
ISBN
9784813031628
4.4

(381)

(240)

萌々

(88)

(32)

中立

(16)

趣味じゃない

(5)

レビュー数
37
得点
1664
評価数
381
平均
4.4 / 5
神率
63%

レビュー投稿数37

No Title

ちょっと投げやりで乱れた日々を過ごしてた高校生の早川が、秘密の居場所の屋上で出会った紺野。
カメラが好きな紺ちゃんの被写体に向ける視線は真っ直ぐだ。好きだった音楽を手放した苦しさを抱えている早川には、その揺らぎのなさが眩しくて⋯。

怖くて一方的に離れてしまった早川だけど、3年後にバンドマンとカメラマンとして再会してしまうのは運命なのかな。
無理やり蓋をした想いがまた溢れ出して、今度は逃げずに正面からぶつかる2人。3年越しの告白やり直しと想いの成就がたまらない〜!
動じないイケメン紺ちゃんと、ヤル気いっぱいな早川くんがもう可愛くて。学生の頃の思春期真っ只中の悩みから、少し大人になった2人の本当の自分を見せ合って一緒に過ごしていく関係がとても良き!!

0

キャラの魅力が物語る!

 上下巻読んでの感想です。
 紺ちゃん、早川、二人のキャラクターをすごく丁寧に描いているところがすごく好きです。絵も好みなんですが、読んでいて、ああ、こんな事言いそう、紺ちゃんはそうだよね、早川はそうはいかないよねって、共感しながら、腑に落ちながら。厚みのある、リアリティのある二人が進めていく物語だからこその魅力を強く感じました。
 二人のやり取りにも、特に上巻の高校生編ではDKらしさが随所に表現されていて、そこからもリアルな二人を感じることができました。よく、キャラクターがどんどん動いて物語を進めていってくれるっていうような事を見かけますが、こんな感じなのかなあ。初めての感覚でした、上手く表現できませんが。
 ハピエンなんですが、このあとの二人、また軽妙なやり取りをしつつも、互いへの想いや相手を大切にする様子が散りばめられた続きが見たいなあと。

0

挿れる挿れないの攻防が微笑ましい

最後の最後まで早川君の尻穴は過保護なまでに守られ、見届ける事叶わず。
別冊の「行きたい場所」は頑張って○股まで
進んだもののまたも尻穴は活躍できず。
紺ちゃんは受け止めるまで3年かかった一方で早川君は高校生の時から紺ちゃんで悶々としてたので前のめりになるのは仕方なし。
空白の3年間も紺ちゃんはノンケだったし早くえっちしたい早川君との攻防が微笑ましい。
『こんなスルスル ケツの穴にち○こ入んねぇ…』のくだりから、『う○こは出すだけだけど、ち○こは出し入れすんだぞ』のやりとりは正論だけど雰囲気も何もあったものではない。真顔でち○の談義をする2人がいつか結ばれるのを見たいような見たくないような…。

0

文字情報のない文芸作品の如し

苑生さん原作の「兎の森」の音声作品から入り、兎の森が完結しないまま休載状態のため居たたまれなくなり、兎の森以外の唯一の商業作品であるこちらを上巻と同時購入して一気読みしました。

兎の森ではカラーページのあまりにも美しい「光」の描き方に掴まれてしまったのですが、この下巻の表紙は更に好みで、飾るためにもう1セット買い足してしまい、2セット所有するという惚れ込みよう(笑)

作品の下巻だけしか読んでいないという方は稀だと思うので、上巻を読んでいること前提にレビューさせて頂きます。

上巻から3年の月日が経過してモラトリアム期真っ只中の大学生になった2人の話です。

僅かにしか登場しない人物も、それぞれの信条や人となりがわかるような言動があり、モブとは呼べないくらいに肩入れしたくなる魅力に溢れていました。

上巻では気持ちの伴わない性的接触でしたが、こちらは2人の気持ちが成就して愛情のある性行為に進展しています。

画力の高さでどちゃくそエロいのに、やり取りが可愛らしくて思わず微笑んでしまう苑生ワールド、大好きでした。

目指すものがはっきりしている2人ゆえ、大事にするものの優先順位、同性カップルへの社会的問題など、この先に様々な障壁にぶつかるのだろうなと、いちBLコミック作品とは思えない想像が膨らみます。

苑生さんの作品の素晴らしいところは、ハッピーエンドではあるのですが、どこかで「永遠ではないかもしれない」という不安定さを予感させる、モラトリアム期への切なさと儚さへのリアリティです。

ラストがステージ上の何気ない姿をカメラに納めるシーンだったのは「永遠ではない一瞬」を切り抜いている象徴ようでハッとさせられました。

でも、それが人生......という諦めと悟りが入り交じった感情が湧き、「説明」する文字情報は最低限で、描かれた絵から「感じ取る」苑生さんのこの作品は「文字情報なき文芸作品」を読んだような充実した読後感に包まれます。

これまで読んできた漫画の中で一番好きかもしれません。
なので、もっと描いて~。
(言うは易しでごめんなさい)

2

期待をはるかに超える素敵な作品

最近初めての作者様の作品を読み漁っていますが、その中でも出会えてよかったと思える作品です。

ストーリーは自然な感じで、屋上での紺ちゃんと秀の会話を中心に、学生時代にある
心の揺れや憂い、不安、もやもやを丁寧に描きながら進んでいきます。
秀くんは紺ちゃんと話すことで、昔の傷と向き合って、自分を解放していく。
音楽がすきだと再認識していく。
一方の紺ちゃんは、いつも自然体でブレない。かっこいい。
紺ちゃんが秀に「誰かのために捨てるのではなく、自分のために選ぶ」と。

2人が再会してからが、かわいくて大好き❤
絶対最後まで読んでいただきたい。
最後のほうで、紺ちゃんが秀の寝顔を撮影するところに愛を感じました。
表紙が好みすぎて、そこから入りました。絵もキャラクターもストーリーも
何もかも好きでした。
こんなに素敵な作品に出会えて、感謝です‼️‼️

1

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