ついに7巻です!
本当にハピクソには癒されていて大好きな作品です。
7巻でも失速することもなく、バカバカしくてアホなほど助平なことに対する探究心への強さに何周も回って清々しささえ感じてしまいます。とにかく楽しくて、読書中も読後も幸せな気分になれます。
地味にいやどーんと?各巻で変化が起きてると思うのですが、そこもすごいなーと感心してしまいます。そして時折見せる本音や本気トーンにギャップがたまりません。本当にはらだ先生の絵が上手くて上手くて大好きです。
ラストの似たもの同士の二人の奇妙な連帯感も(ゼンコーはさすがに少し可哀想な気もしたけれど自業自得)面白かったです。
ビジュアルがたまらないです。
赤毛のふさふさの耳としっぽ。
途中から切なくて切なくて、でもあとがきで木原先生がこれは番外編でハッピーエンドなので安心して読んでくださいと。
雰囲気を知りたいのであとがきを先に読むことが多いのですが、それで安心して読み進め…
最初の友人たちとの微妙に不穏な空気感から、主人公の恋にはまっていく様や会話してないのに会話を成り立たせるところとか胸がきゅっと甘く切なくなります。
それと美和が良い感じに絡んできていて、イメージが挿絵と同じになって好きです。
ベイビーと甘い声で語りかける部分もたまらないです。
後半の話は視点が変わり、自然な感じでH3(それは存在しなかったけれど)の思っていることがダイレクトに伝わってきて、見つけてもらえて本当によかった、愛を感じることができて本当に良かった。
美しい二人でした。
切ないです。
十亀の東京に出てくる前までのお話が読めます。
キャッスルマンゴーで過去のことを知ってはいたけれど、文章で改めて読むと寒々しい雰囲気が伝わってきて切ないです。
でも二宮とのやりとりがふっと息抜きのように和むように感じたりします。最後、二宮が相変わらずの人懐っこさで救われました。暗い内容なのに、読後感良いです。ここから出会いがありますしね。
後半の話は大学生になってから。途中まで甘々だったのに、険悪になり…でも、撮影の細々とした仕事の雰囲気や風景の描写が頭の中に浮かんできて、読むのが楽しくなります。
仲直りできてよかった、本当に。
そして、電子版に入っている『end roll』で完結に。
一筋縄ではいかない、宏との同居生活。
どん底の人生を安易に救わないまま物語は進んでいき。
詐欺まがいの商売で、自分たちも騙されてお金を失うという、回り回って…
なんかもうすごかったです。薔薇色の人生のような甘々な部分はほぼなく、宏高の本能の強さに目を奪われました。残りの数ページでまた怒涛の展開で、これはハッピーエンドになるの?と思いながら読み進め。この数ページに、ただひたすら山村の人間としての甘さや狡さと、それが考えることを放棄してきた姿で、心を入れ替えると言われても信じるに値しないと言われ。切ない。
ラスト1ページ、救われました。ほっとした。最後何回も読み返してしまいました。