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エキスパートレビューアー2020

女性fandesuさん

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国家の再興を望まないところが良い

たぶんお話としては、奪われた宝玉を取り返し生まれた国の再興を図る方が盛り上がるんだと思うんですよね。
エイセイのスパダリ感もその方が増し増しに書けるだろうし。
リュエルのシンデレラ感もキラキラしいものになるだろうし。
でも、そうしないところが野原さんっぽいと思いました。
観念的な『正しさ』みたいなものを追いかけるのではなく、ひとりひとりの『今ここにある幸せ』を選択する主人公達にとても共感しましたし、ちょっとウルっと来たりしました。
で、「うん、野原さん好きだなぁ」なんて思っちゃったりしました。

お話の舞台はアラブというかペルシアというか、砂漠の中にいくつかの王国が、あるいは集落が点在している様な架空世界です。
人と獣人が共存しています。獣人の方が蔑まれている模様。
奴隷制が普通のこととして存在しています。
その中で、国から国を廻って商いをしているキャラバン隊に主人公の2人は属しているのですが……このキャラバン隊が滅茶苦茶良いのですわ。
なんて言うかな。
『夢に描くロマ』とでも言うか『適度にいかがわしく、適度に知的で、合理的だからこそ平等』みたいな。

脱線しますが、このキャラバン隊のリーダーのガガリがめっさカッコいいんですな。
惚れた!
彼のお話が読みたい!
スピンオフ、出ませんかね?

『ネコ型獣人のエロさ』が解らなかった私ですがおかげさまで開眼いたしました。
耳と尻尾……エロいわ。
これも野原さんと奈良画伯のおかげです。

このお話の『軽ろみ』を作り出しているのは、画伯の力が大きい様な気がします。エイセイに尻尾を触られたリュエルのイラストを見て「ああ~、紙本で買えばよかった(電子の線はクルものが少ない)」とつくづく後悔いたしました。
ラフ絵も見られて幸せ。

本当に失礼だと思うんですが……

「青春小説みたい……」というのが読後すぐに思ったことなんです。
あ、あと『火の鳥 鳳凰編』を思い出したりした。
いや、どっちがどっちっていう訳じゃないですよ。芸術に身を捧げる若者の生き方の問題というか、そんな事を感じたんですよね。

私、萩尾さんが『あちらの方』と書かれている方の本を先に読んでいたんですよ。
『少年の名は~』ってやつですね。
これを読んだ時に「うわっ、カッコ悪いことが苦手そうな彼女が、よくもここまでモーさまへの嫉妬心を赤裸々に書いたなぁ」と思ったんですね。

萩尾さん側からの大泉エピソードを読んで「なるほどなぁ」と思いましたよ。
『あちらの方』にとっては『自分が過去にしでかした愚かなこと』が『思い出』になりつつある。だから書けたんじゃないかと思うんですね。そして、謝りたいと思っている様に見えるんですね。
でも萩尾さんにとっては過去のことじゃないのね、たぶん。
時空を超えて、その時の絶望感というか「何故?」という想いが溢れてきてしまうんでしょうねぇ……

私も若かりし頃、広義の作家さんになりたいと思っていて、そんな感じの学校に行っていましたので『あちらの方』の気持ちも痛いほど解るんですよ。
自分の天才ぶりに気づかずに黙々と革新的な作品を描いていく萩尾さんのこと、怖かっただろうなぁ、憎かっただろうなぁ。

それは、才能への理解と愛情があったからこそ生まれる感情なんじゃないかとも思うんですけれども……でもその感情をぶつけられた方は、訳が解らないままに筆を折ることを真剣に考えざるを得ないところまで追いつめられてしまう。いや、思い出にはならんよね。許すことなんて出来ないよね。だから『忘れるしかなかった』んだというのも良く解るんですよ。

この辺がね、本当に失礼ながらドラマチックなんですよ。
創作というものの怖さと素晴らしさが詰まっている。

80年代の萩尾さんのお話には、羨望や嫉妬の感情が実に生々しく描かれたものがあると思うのです。
全てを作品に変えて生きて来た人なんだなぁ、と思います。
疵さえも自分の身の内に取り込んでしまうそのあり方は、痛々しくもあり、底知れぬ才能を感じるものでもあり、作品を享受するだけの私は、ただただ首を垂れて感謝するのみであります。

風が変化するんですよ

前作『草原の王は花嫁を征服する』が好きだったものですから、楽しみにしていたんですね。出版社あらすじも見ないまま購入して「え?主人公、馬に乗れないの?」とビックリ。前作ではあれだけ爽快だった『草原を吹く風』が、このお話ではちょっぴり痛冷たいです。

遊牧の民であるならば、馬に乗るのは必須のこと。
それが出来ないハワルのつらさ、いたたまれなさを考えるに(それもメンタルの理由なんですよね)……
それでも卑屈にならずに、部族の中で生きる術を考え、居場所を作って行く彼の在り方は感動的でした。

だから余計に「もう少し早くにオーリはなんとかしてやれなかったもんかねぇ」と思っちゃうんですよ。気がきかないよね、オーリって。ってか『身近にいる現実の男性』を思い出したりなんかしちゃって、この辺は腹が立ったり。

だから余計ハワルの頑張りに共感できたっていうのもあります。
そう、風が変わるんですよ。
お話の初めと、中盤と、ラストで。
この変わり方がとってもとっても素敵でした。
草原を吹く風、良いよ。

やーん、可愛い!

クリスマス休暇にアーサーと時広がエドワードと千紘の所を訪れた時のエピソード。
本当にこのシリーズは『受けが好きすぎてアホになっちゃう攻め』と『健気で一生懸命な受け』を書くのがお上手ですね。何と言ったら良いのか、ある意味「これ、読んだことあるやつ!」と思わせながらもちゃんと楽しく読ませてくれる。

これを『職人芸』と書こうとして、次の瞬間「いや、そうなのかな?」と疑問に思って書く手を止めました。
職人って言うよりも、名倉さん自体が楽しんで書いている様な気がするんですよね。
だから私も楽しい気分になっちゃうんじゃなかろうかと。
お忙しい年度末、心のオアシスになってくれる様なご本です。

臨場感

何が『臨場感』なのかと言いますと、このお話の語り口なんですよ。
講談師みたい。またはスタンドアップ・コメディアン。
綺月さんが講談してくれたんですよ、あたしの目の前で。
笑いありキュンありの冒険譚を、立て板に水の名調子で。
なんて贅沢!

『沼の竜宮城で、魁皇様がお待ちかね』のスピンオフです。
世界観を同じくするお話ですし登場人物も被っていますので、前作は「読むべし」と思います。なにせ、今作の途中でお話の世界観に触れる部分がありますが『詳しく解説したいのは山々だが、そこへ至るまでの経緯がややこしいため、ストーリーの進行重視で話を先に進めてしまおう。」という説明でぶっ飛ばしちゃっている(ここ、私はかなり笑った)んですもの。

三人兄弟の長兄なのに、天界は優秀な三男に、海は愛され体質の次男に取られてしまい、暗く湿った黄泉の国で魂の振るい分けをしているハデスが今作の主役です。
私は長女なもので、このハデスの恨み節がなかなか身に沁みました。
いや、そうなのよ。最初に生まれた者ってなかなか素直になれないのよね。
そんで『なんとなく損してる感』を抱きつつも「あたしだって恋もしたいし」とかって言いづらいのよね。そのくせ、恨みつらみの毒吐きをしちゃう。
そんなハデスに幸せが来て、私も嬉しかったです。

このシリーズは登場する神々の強烈なキャラを愛せるかで好き嫌いが決まっちゃう様に思います。
私はドンピシャリなんですよ。
更にシリーズ化されないかなぁ……
ゼウスさんは天照大御神(女性だよね?)狙いだそうだから、次回はアポロンが主人公とかでどうですか?

槐を堪能するお話でした

萌えと言う点では「今一発、乗り切れませんでした」というのが正直なところ。
ただ、相変わらずお話は面白かったです。
LOVELOVEしくなくても萌えられる質なので、今回不発だったのは攻め様の弦宇が私のタイプでなかったからなんじゃなかろうかと思っております。

槐方面についてはとても興味深く読んだのですよ。
俯瞰することって恋から最も遠い場所の様な気がするのですよね。
恋に必要なのは良く解ることではなくて情動だと思うので。
でも『見る』ことは『恋すること』の近くにあるのではないかと。
このふたつに掠りながら、逃げずに自分を弦宇に向けて追い込んでいく槐はやたらカッコよかったです。
天使は天使でも裁いちゃったりする方の天使ですよね、槐は。

あ、萌えにブレーキがかかった理由がもうひとつばかりありました。
映画製作の現場が書かれるのですが、その製作方法にちょっと無理を感じまして。
監督までは解る、っていうか「思いっきりデフォルメすればないとは言えないかも」っていう感じなんですけれど、脚本家はぶっ飛び過ぎだと思うんですね……

いや、沙野さんが『役と現実の境目がなくなっていくふたり』を書きたかったのは良く解るんですよ。面白かったですし。

この空気感を楽しみました

読んで夕映さんのイメージが大きく変わりました。
以前から綺麗な文章を書く作家さんだとは思っておりましたが……
ある意味『もったいぶった』今作の語り口で、私は一気に平安朝(『なんちゃって』ですが)の世界にドップリと落とされちゃいました。
お上手!
お上手でございます、雰囲気のつくり方!

オメガバースですが、お話の構造は『後ろ盾のない不遇な姫が、その清らかな美貌と楽や歌詠みの才気によってやんごとなき方からの愛を得る』というオーソドックスな、意地悪な言い方をすればよくありがちなものだと思うんです。
でも、夕映さんが選ぶ言葉で、その場の空気が見える様に解る。
これがねー、実に典雅でござるのですよ。
特に閨の部分はね、私の部屋にまで香を焚いている様な錯覚がっ!
ああ、エロいわ。
くらっくらしそう。

『結婚というもの』のお話なのね

……って確信したんですよ、この巻読んで。
今回はウェルナードの義父(育ての親ですね)も登場し、フィリオの家族=大切な人がどんどん増えていくのがねぇ「ああ、幸せな結婚ってこんな感じだわ」と思ったんですね。ウェルナードの子ども時代についてとか聞いちゃったりするのよ。きゃっ!いかにも新婚さんって感じじゃないのっ。

前半は、彼を母国に連れて帰りたい一念でウェルナードの義父と一緒にクシアラータにやって来た従弟が巻き起こす騒動について書かれているんですけれども、私はね、この部分を結構興味深く読んじゃったんですよ。
「あ、こういう人いるよね」って思って。
自分の理想を勝手に押し付けられたベルさん、すごく気の毒。
でも、どうして自分がそんなにウェルナードに固執しているのか、解らない彼もある意味、気の毒なんだと思ったんですよね。
恋は怖い。

んで、フィリオの身になれば『結婚って、素敵な義父も出来るけどめんどくさくてあぶない親戚も出来ちゃう』ってことなんじゃなかろうかと。

後半の活劇部分は割とさらっとしてました。
お話の山場って言うより『ベルさんがどれだけフィリオしか目に入っていないか』を示すためのエピだったんじゃなかろうか、と思っています。

しかし、久方ぶりにヒュルケン将軍様にお会いしましたけど、やっぱり変人ですな。フィリオがとてもとても可愛らしいのは「私も同感」だけど、それ以外目に入らなくなってしまうのは、可笑しくも可愛らしい。
また読みたいですね、この世界のお話。

えーっと……

琳央と一緒に悩めばよいのか、恥ずかしがればよいのか、恋の成就に喜べばよいのか……シーンごとに自分がどう対応するのか惑っているうちにお話が終わってしまいまって、困っています。

月村さんが書く『性癖に悩む受け様』。
一体どんなキャラクターなのかワクワクして読みましたとも。
琳央は『淫靡な欲望を持つ自分を隠していること』に罪悪感を感じているんですけれど、その罪悪感の感じ方自体が、なんちゅうか、善良なんですよ。
大概、こういう二面性を持っているキャラクターって後ろ暗い気持ちを長いこと抱えてきたわけですから、どこか歪んでいる部分がある様に思うんです。
でも琳央にはそれがない。
いや、本人が後ろ暗い気持ちでいるのは良く解るんです。
でも、その気持ちは彼を歪めていない。
良い子のままで大学生になりました、っていう感じです。

たぶんそれがね、冒頭に書いた私の混乱を生んでしまったのだと思います。
恋が実ってから、どんどん可愛くなっていく琳央はピッタリ来たのですけれど、お話の始まりの方の彼は、やっぱりどうも違和感があって馴染めませんでした。
「作者は月村奎さん」って思いすぎちゃったのかなぁ……

全然想像していたのと違って

表紙イラストに一目ぼれしちゃったんです。
私は元々、奈良画伯のファンなんですけれども、金髪の彼の目力がすごいでしょう?で、出版社あらすじだと眞弘が事故で死ぬはずだから「この写真の『おっとりした感じの坊ちゃん』が眞弘なのだろうか?ただ、金髪と黒髪をどっちが美男か?で比べたら、客観的には金髪が美男なんじゃないの?」という混乱もありまして、読みたくてたまらなくなったんですね。

うん。
この出版社あらすじ、ある意味上手いですよ。
いやいや、想像していたのと全然話が違うんで、結構「やられた~っ!」感がありました。当初「奈良画伯、違うんじゃねーの?」という疑問も、お話が始まってすぐ解決。やはり画伯の『物語に対する解りみの深さ』は揺らいでおりませんでした。

で、お話です。
最初はですね『幽〇白書』的なお話かと思ってたんですよ。
ところが輪廻転生ものでして。
閻魔大王が楊貴妃に産ませた息子である眞弘が晴斗の魂を求めて、何度も何度も生まれ変わるお話なんですよ。
これはね、ちょっと萌え、だったの。
ところがですね、森蘭丸の怨霊が出てきたあたりから自分に合わないお話を選んじまったな感がひたひた参りまして。
……最近のあたしはこの頃の歴史(特に解釈もの)が苦手なんですよ。

逆にですね、本能寺の変の辺りに深い関心をお持ちの姐さま方なら、このお話はどんぴしゃりなんだと思う。先月まで放映していた某大〇ドラマにはまった方とかなら、たぶん私よりも更に笑えるんじゃなかろうかと。

ひとつ付けた『萌』は、そのあたりのお話とは全く関係なく『肉体を失った2人が何もせずただずーっと寄り添っている』部分の描写がかなりグッと来たから。
ふざけっぱなしの樹生さんの文章の中にポンッと入っていたその部分が、なんかやたら恥ずかしくなっちゃうくらい萌えました。