1巻よりも絵柄が幼くなっていて、可愛らしいDKの恋愛が前面に押し出されていました。
そして前巻よりも、登場人物の心情がフォーカスされてるなという印象を受けます。
楽の元モデル仲間がでてきて2人の仲を引っ掻き回すところは、なかなかハラハラとさせられました。
楽は自己肯定感の低さからか、なかなか宝に本音を打ち明けられないし...
けれど無くしたピアスを取り戻すために女子に会うと、ちゃんと宝に報告することはえらい。えらいんですが、やはりこれが原因で絶妙にすれ違う。
宝は楽に対しての好きの気持ちで溢れているのに、そのことがなかなか伝わっていないのが不憫でした。
でもちゃんと楽のことを考えて、彼をこっそりと見守りながら包み込んでいきます。なんだか1巻からは考えられないくらい、情緒が成長して大人になったなと思いました。
そんな宝のおかげで、そこまでこじれることなく2人の仲は深まっていきます。
楽の心に根深く巣食っていたもやもやが、ちゃんと向き合うことによる払拭されたところは、本当に良かったと思います。
ひと段落したところで、また波乱の予感。
恋人としてぐっと成長した2人が、次の壁をどう乗り越えるのか。3巻を読むのが楽しみです。
花降る~シリーズなので、メインはリディルたちであることはわかってはいたのですが...
ステラ兄さまの境遇を見てきたので、ゼプトとの幸せな日常を読みたくて仕方がありません。
繭の中でのやりとりもかけがえのない物だったと思いますが、存分に陽の下で触れ合えるようになったのですから...
そういうお話を期待しながら待っております。
物語としては、1・2巻と続いてきて解決されなかった出来事が、ぐぐっと前に進んだ形でした。
皆と自身の幸せのために、必死に考えるリディルは賢くてかっこいい。
そんな彼の王グシオンは、望みを抱きながらも最後は自身を犠牲にしようとしてしまうくらいに、大きな優しさを持ってリディルを支えています。
お互いを想い合って支え合って、とても良い相性の2人。
息子のヤエルはすくすくと成長していて未来が楽しみ。
きっと続きが読めるのだろうと予感させる終わり方だったので、今からわくわくしています。
恋愛初心者な2人のお話だったので、かなりくすぐったくてまぶしかったです。
恋愛的に受けを好きになった攻めと、攻めの傍にいるための手段として恋人という手を使った受けの、絶妙な気持ちの掛け違いがじれったくて仕方ない。
無垢そうに見えた受けが、初手で暴走しはじめたところは困惑してしまいましたが...
幼馴染として相性抜群の2人が、恋人になるまでの過程を心情描写たっぷりに描かれています。
家族も同然の関係性だったので、そこを一歩踏み出して意味合いを見つけていくところをしっかりと読むことができます。
2人の同級生たちも、肯定的でみんな優しい。じれったさはありましたが、終始安心して読むことができました。
良かったと思うのは、即物的ではないところ。恋人ごっこで抜きあいまではありましたが、恋人になるまでは最後までしなかったのでそこは本当に良かったです。
ずっとファンタジーだと思っていたので、急に現代要素が入ってきたときは、少なからず衝撃を受けました。
ただあとがきを読むと、先生は当初からこのストリー構想だったとのこと。
帯の宣伝文句は、先入観を生むのであまり煽りすぎないようにしてほしいですね。
衝撃を受けはしましたが、ストーリーは本当に面白い。
全く予想のつかない展開なので、わくわくがとまりません。
物語が大きく動き出した4巻。そういうものなので仕方はないのですが、眼窩が真っ黒なのはちょっと怖さを感じました。
恋愛要素は少な目でしたが、だからこそいちゃいちゃが光ってきます。
特典で2人の絡みを摂取する必要はありますが...
BLといえば恋愛要素必須な空気感があり、それを自分自身も求めて読んでいるところはあります。
けれど、ストーリーが重厚かつ恋愛要素も盛り込まれているというのは、他ジャンルでは溢れているものですから。
BLジャンルの新たな道として、このまま完結まで突き進んでいただきたいです。